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Satoyama, Plants & Nature

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春の花々 2 

 この時期から春~初夏の草本の開花ラッシュが始まり、植生調査も重なり忙しくなってきます。遠方の複数地を効率よく廻るため、車中泊する機会が多くなります。山菜のシーズンでもあるので、夕食には付近にある山菜を摘んで食事の足しにします。屋外ということもありますが、単に山菜を入れるでけで、インスタント食品も驚くほどの美味しさになります。
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トウゴクサバノオ
Fig.1 トウゴクサバノオ (兵庫県丹波地方 2017.4/22)
9年前に発見した自生地を数年置きに継続観察中ですが、シカの忌避植物であるらしく、発見当初よりもかなり個体数が増えています。
この個体は発見当初から存続しているもので、沢山の花茎を上げた充実した株になっています。
関連ページ 関西の花・トウゴクサバノオ

トウゴクサバノオの花
Fig.2 トウゴクサバノオの花 (兵庫県丹波地方 2017.4/22)
花は淡黄緑色~白色で、小さく、橙黄色の密弁が目立っています。

トウゴクサバノオ群落
Fig.3 トウゴクサバノオ群落 (兵庫県丹波地方 2017.4/27)
これは上記の自生地とは別の沢筋に見られるもので、足の踏み場もないほど高密度に広がっていました。周辺にはシカの忌避植物であるマツカゼソウのほか、ヤマネコノメソウ、シロバナネコノメ、ニッコウネコノメ、マルバコンロンソウ、ミヤマチドメ、ミズタビラコ、ニシノヤマクワガタ、ヤマトウバナなどの小型草本が残っています。

フイリハグロシハイスミレ
Fig.4 フイリハグロシハイスミレ(通称) (兵庫県丹波地方 2017.4/22)
沢沿いの伐採された明るい斜面に通常のシハイスミレとともに群生していました。
兵庫県はシハイスミレの分布とマキノスミレの分布が交差し、この個体は長めの葉が立ち上がり気味で、かなりマキノスミレ寄りです。
関連ページ 関西の花・シハイスミレ

トクワカソウ
Fig.5 トクワカソウ (兵庫県丹波地方 2017.4/22)
別名イワウチワ。トクワカソウをイワウチワの変種とすることもあるが、葉の変異は連続しています。
昨年も見に来ましたが、花期終わりでモヤモヤが残ったので、そのリベンジで再訪しました。
兵庫県では稀なもので、今回は新鮮な花が沢山見れました。

ヒカゲツツジ
Fig.6 ヒカゲツツジ (兵庫県丹波地方 2017.4/22)
兵庫県ではヒカゲツツジとトクワカソウの開花期が一致し、丁度満開のころでした。
急峻な岩峰の北側斜面に生育していることが多く、周辺には着生シダが多く、時にセッコクが見られます。

ツルハコベ
Fig.7 ツルハコベ (兵庫県丹波地方 2017.4/22)
従来からサワハコベと混同されているもので、多くの図鑑では掲載されておらず、牧野図鑑にのみ掲載されています。
兵庫県ではサワハコベと考えられるものは比較的稀であり、生態的に明瞭な差が見られます。
ツルハコベは地表に匍匐茎をはわせ、葉は小型だが、サワハコベと考えられるものは匍匐茎は地中、地表ともに確認でき、晩秋になるとシュートの先端が細く地中に入り、地中茎となって越冬し、細かく破砕された岩屑斜面に好んで生育します。
ツルハコベには晩秋にこのような挙動は見られず、矮小化した草体が地表で越冬し、どちらかというと沢沿いの平坦地を好むようい思います。

ワチガイソウ
Fig.8 ワチガイソウ (兵庫県丹波地方 2017.4/22)
8年前に発見したワチガイソウの様子を久しぶりに見に行きました。
但馬地方では自生地が点在していますが、丹波地方ではここだけに生育しているものです。
特に個体数の増減はないような感じで、土砂による氾濫で埋まらない限り、この状態が続くと思われます。
関連ページ 関西の花・ワチガイソウ

ワチガイソウの花
Fig.9 ワチガイソウの花 (兵庫県丹波地方 2017.4/22)

オキナグサ
Fig.10 オキナグサ (兵庫県阪神地方 2017.4/22)
丹波地方からの帰途、県内の瀬戸内側で唯一の自生地を見に立ち寄りました。
ここは草地ではなく、人が近寄り難い岩場でわずかに残っています。
全国的に草原で見られることが少なくなっているようで、このような場所で残っている県も多いようです。
関連ページ 関西の花・オキナグサ

シロバナウンゼン
Fig.11 シロバナウンゼン (兵庫県阪神地方 2017.4/22)
このあたりでは急峻な山腹や谷筋の斜面で比較的よく見かける低木です。

トリガタハンショウヅル
Fig.12 トリガタハンショウヅル (兵庫県阪神地方 2017.4/22)
林道脇のヤマウグイスカグラの木にトリガタハンショウヅルが巻き上り、開花し始めていました。
毎年どこかで見かけますが、県内にそれほど多いものでもありません。

ムロウマムシグサ(キシダマムシグサ)
Fig.13 キシダマムシグサ(ムロウマムシグサ) (兵庫県阪神地方 2017.4/22)
林道脇の林縁から明るい林床に多数の個体が生育しており、開花し始めていました。
この場所の集団は、小葉の中肋に沿って白斑が入るものが見られます。
関連ページ 関西の花・キシダマムシグサ

ケイリュウタチツボスミレ
Fig.14 ケイリュウタチツボスミレ (兵庫県阪神地方 2017.4/22)
河畔の増水すれば水没するような岩の隙間に生育しています。
開花前に濁流に一度飲まれてしまったのか、葉や萼が砂まみれになっていました。
タチツボスミレよりも草体は小型、葉も小さくやや光沢があり、タチツボスミレよりも多数の花をつけ、花弁の幅は狭いものが多いようです。環境に適応した結果か、種子の発芽率はほぼ100%と『近畿地方のスミレ類』で報告されています。

砥峰高原の野焼き跡
Fig.15 砥峰高原の野焼き跡 (兵庫県北播地方 2017.4/25)
毎年、早春に野焼きが行われ、ススキ草原が長く保たれている場所で、ノルウェイの森のロケ地として有名になりました。
なにか草本が出ていないか様子を見ましたが、開花しているのはショウジョウバカマくらいで、アザミ類の萌芽が見られた程度でした。RDB見直しに際し、ここでしか記録されていない稀産種の存続の確認が必要な場所です。

周氷河地形
Fig.16 周氷河地形 (兵庫県北播地方 2017.4/25)
砥峰・峰山高原から流れ出る沢の源頭部には大きな岩塊が累積する周氷河地形が見られます。
このような場所では岩の隙間から地下水によって冷やされた冷気が流れ出し、本来は湿度と低温を好む草本類が見られるものですが、シカの食害が激しく、林床にはツルシキミが点在している貧相な植生となっています。画像右下にサカゲイノデのフィドルヘッドが見えますが、柔らかい葉が展葉すると食害を受けてしまいます。

キンシベボタンネコノメソウ
Fig.17 キンシベボタンネコノメソウ (兵庫県北播地方 2017.4/25)
沢の源頭部ではコチャルメルソウやキンシベボタンネコノメソウの小群落が開花全盛でした。
関連ページ 関西の花・キンシベボタンネコノメソウ

キンシベボタンネコノメソウの花
Fig.18 キンシベボタンネコノメソウの花 (兵庫県北播地方 2017.4/25)
ボタンネコノメソウの変種で、萼裂片は直立し、淡緑色~淡黄色で、鈍頭。雄蕊は8個で萼裂片の2/3長で萼から出ず、葯は黄色。花柱は萼から超出せず、花後には2個の心皮の大きさが異なります。
似たものは多く、上記の特徴を総合してボタンネコノメソウ、ヒダボタン、ヒメヒダボタン、アカヒダボタン、サンインネコノメ、ホクリクネコノメなどと区別します。

ナルコスゲ
Fig.19 ナルコスゲ (兵庫県北播地方 2017.4/25)
渓流畔の岩場の隙間でナルコスゲが開花中でした。
兵庫県北部では清流の脇にふつうに見られますが、瀬戸内側では西宮市内の沢沿いに隔離分布しています。
関連ページ 関西の花・ナルコスゲ

オクノカンスゲ
Fig.20 オクノカンスゲ (兵庫県北播地方 2017.4/25)
県内では中部以北の日本海側に多いスゲで、高標高地の多雪地になると変種のハバビロスゲに置き換わります。
関連ページ 関西の花・オクノカンスゲ

ショウジョウスゲ
Fig.21 ショウジョウスゲ (兵庫県北播地方 2017.4/25)
低地の畦畔から高地の岩場にまで現れるイワカンスゲ節の普遍的なスゲですが、この節のものは地域と環境により分化しているものも多く、一度各地の集団の形質を精査すれば違いがあるのではないかとも思っていますが、まだ手をつけていません。
関連ページ 湿生植物・ショウジョウスゲ

ミヤマヨメナ
Fig.22 ミヤマヨメナ (兵庫県北播地方 2017.4/25)
山麓の社寺林ではミヤマヨメナが開花し始めており、ここではラショウモンカズラも咲き始め、はやくも初夏の様相でした。

ムサシアブミ
Fig.23 ムサシアブミ (兵庫県北播地方 2017.4/25)
ムサシアブミも開花し始めで、まだ開花途上のものも多く、開花が進むステージが観察できました。
関連ページ 関西の花・ムサシアブミ

ムベ
Fig.24 ムベ (兵庫県丹波地方 2017.4/27)
ムベはアケビ同様、雌雄同株で雌雄異花らしいが、雄花しか見られませんでした。
ムベの果実はこのあたりではほとんど見かけないが、雄花だけのものが多いのが原因かもしれません。

ハリマスミレ
Fig.25 ハリマスミレ (兵庫県丹波地方 2017.4/27)
山間の休耕中の畑地でアリアケスミレに混じってかなりの個体が見られました。
ここではスミレは少し離れた農道脇に見られます。
関連ページ 関西の花・ハリマスミレ

アマドコロ
Fig.26 アマドコロ (京都府丹後地方 2017.4/28)
兵庫県丹波地方で篠山自然の会の方々をご案内した後、但馬から京丹後に移動、車中泊して翌日は日本海側を廻って、滋賀県に抜けました。京丹後の海岸では朝日を浴びてアマドコロの開花が始まっていました。

モミジチャルメルソウ
Fig.27 モミジチャルメルソウ (京都府丹後地方 2017.4/28)
京都・滋賀・福井の日本海側には比較的ふつうに生育しているようですが、それ以外の場所では全く見られない地域特異性の著しい種です。ここでは渓流畔の岩上でジュウモンジシダやミゾシダなどとともに生育していました。

モミジチャルメルソウの花
Fig.28 モミジチャルメルソウの花 (京都府丹後地方 2017.4/28)
花は花序とともに、淡黄緑色のものと赤褐色のものとがあり、画像のものは花序が赤褐色のものです。
花弁はチャルメルソウ同様に3~5裂しますが、花序には花がより密についている印象を受けます。

ニシキゴロモ
Fig.29 ニシキゴロモ (滋賀県 2017.4/28)
京都から福井を抜けてオオバキスミレを見に滋賀県に足を伸ばしました。
オオバキスミレを見に行く途上の林道脇にはトキワイカリソウ、スミレ類などとともにニシキゴロモが開花中でした。この場所では紫色、桃色、白色のニシキゴロモが混在していました。
関連ページ 関西の花・ニシキゴロモ

ニシキゴロモの花
Fig.30 ニシキゴロモの花 (滋賀県 2017.4/28)
画像は桃色品の個体で、太平洋側に分布する変種のツクバキンモンソウとは花冠上唇の長さで区別します。ニシキゴロモでは長さ2.5~3mmとなりますが、ツクバキンモンソウでは長さ1mmとなります。
関連ページ 関西の花・ツクバキンモンソウ

トクワカソウ群落
Fig.31 トクワカソウ群落 (滋賀県 2017.4/28)
トクワカソウはシカの忌避植物であるためか、十数年前見たときよりも増えたように思います。
兵庫県では峻険な場所に生育してゆっくり観察できませんが、ここではなだらかなブナ林下に群生しており、観察が容易でした。

オオバキスミレ
Fig.32 オオバキスミレ (滋賀県 2017.4/28)
十数年振りの久々に見るオオバキスミレで、当時よりも群生は衰退しているように感じましたが、シカの食害によるものでしょうか。

オオバキスミレの花
Fig.33 オオバキスミレの花 (滋賀県 2017.4/28)
側弁と唇弁には暗紫褐色の条があり、側弁基部には太くて短い毛が生えています。

オオバキスミレの生育環境
Fig.34 オオバキスミレの生育環境 (滋賀県 2017.4/28)
風化した花崗岩が堆積した斜面の向陽~半日陰地に生育しており、水分条件が良い半日陰に生育するものは草体がやや大きくなります。数十年前はこのような様子が林道脇の各所で見られましたが、現在では所々に点在しているという感じでした。

オオバキスミレとニホンカイタチツボスミレ(仮称)
Fig.35 オオバキスミレとニホンカイタチツボスミレ(仮称) (滋賀県 2017.4/28)
両種ともに同じような環境を好むため、ときに混生し、色彩の賑やかな場所が見られました。
他に半日陰地ではトクワカソウやシハイスミレと混生している箇所も見られました。
関連ページ 関西の花・タチツボスミレ

タチスズシロソウ
Fig.36 タチスズシロソウ (滋賀県 2017.4/28)
オオバキスミレを観察したあと、まだ日没にはかなり時間があったので琵琶湖畔の砂浜に立ち寄りました。丁度タチスズシロソウが満開で、場所によっては白い紗をかけたように見えるほど群生していました。

タチスズシロソウ群落
Fig.39 タチスズシロソウ群落 (滋賀県 2017.4/28)
多くの場所では草丈の低いものが群生していますが、撹乱されにくい木立の周辺では比較的大型の個体となり、草丈の高い群落となっています。

アナマスミレとタチスズシロソウ
Fig.40 アナマスミレとタチスズシロソウ (滋賀県 2017.4/28)
琵琶湖畔では遺存的な海浜植物が多数生育しておりタチスズシロソウのほか、ハマヒルガオ、ハマエンドウ、ハマゴウなどが見られます。
* Y氏から、琵琶湖畔にあるものはアナマスミレではなく、ふつうのスミレであると教えて頂きました。同所的に生育している海浜植物からアナマスミレと見ましたがそうではなく、スミレ、アナマスミレ、アツバスミレの区別は容易ではないようです。

冷凍鴨だし蕎麦の山菜アレンジ
Fig.41 冷凍鴨だし蕎麦の山菜アレンジ (2017.4/27)
植林地で放棄されたサンショウの花山椒(雄花のつぼみ)とモミジガサが採れたので、移動途中のスーパーで冷凍のソバを購入。
モミジガサは沸騰した湯に冷凍のソバとともに投入し、花山椒はソバが茹で上がる15秒位前に入れる。
屋外で風や水の流れの音、カエルの鳴き声を聴きながら夕食摂る贅沢な時を過ごせます。

インスタント味噌煮込みうどんの山菜アレンジ 
Fig.42 インスタント味噌煮込みうどんの山菜アレンジ (2017.4/13)
この日は谷筋の倒木から採取したヒラタケ、渓流畔のシャクを採取して利用。画像は煮込んでいる最中です。一人の車中泊では手の込んだことはせず、インスタントの食品に山菜を加えるのが手軽、かつ味わい深いです。
キノコを虫出しせずに生で煮るとキノコバエやキノコムシの幼虫が浮かんでくることがありますが、ハチノコやザザムシ、イナゴを食していたので抵抗はありません。気になる時はスプーンなどでサッと掬い出して捨てます。昆虫類は豆腐や肉類が広まるまでは、庶民の重要な蛋白源+キチン・キトサン源となっていたと考えられ、種によっては積極的に利用すべきものもあると考えています。

category: 春植物

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春の花々 

このところ安倍政権とトランプ政権がいろいろとやらかしてくれるので、ゆっくりブログを書いている余裕がありませんでした。全くもって迷惑な話です。民主主義は面倒クサイですが、かといって投げ出すわけにもいきません。という訳で出先で撮った画像がかなり溜まってしまいました。
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セツブンソウ
Fig.1 セツブンソウ (兵庫県丹波地方 2017.3/1)
春のお約束の花。常緑シダの観察途上に立ち寄りました。
関連ページ 関西の花・セツブンソウ

バイカオウレン
Fig.2 バイカオウレン (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
この日も常緑シダの観察がメインでしたが、山麓で保護されているバイカオウレンが満開でした。
関連ページ 関西の花・バイカオウレン

ニッコウネコノメ
Fig.3 ニッコウネコノメ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
谷間に開花寸前のニッコウネコノメがありました。時期が早いのでまだ赤味が強く出ています。
関連ページ 関西の花・ニッコウネコノメ

ミツマタ
Fig.4 ミツマタ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
利用されることが無くなったミツマタが、植林地の林床で見事な群落となっていました。

ミヤマカタバミ
Fig.5 ミヤマカタバミ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
社寺林の林床がミヤマカタバミのお花畑となっていました。
関連ページ 関西の花・ミヤマカタバミ

ナガバノタチツボスミレ
Fig.6 ナガバノタチツボスミレ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
日当たり良い林道脇では、早くもナガバノタチツボスミレが満開でした。
関連ページ 関西の花・ナガバノタチツボスミレ

コスミレ
Fig.7 コスミレ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
里山の農道脇ではコスミレが開花していました。
関連ページ 関西の花・コスミレ

キランソウ
Fig.8 キランソウ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
コスミレの隣ではキランソウも花盛り。
関連ページ 関西の花・キランソウ

バイカモ
Fig.9 バイカモ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
湧水のある用水路内ではバイカモも開花し始めていました。
関連ページ 沈水植物・バイカモ

ナガハシスミレ
Fig.10 ナガハシスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/4)
この日は円山川流域でコタネツケバナを探しましたが、全く見つからず、水田巡りに飽き飽きしたので、海沿いの山にナガハシスミレを見に行きました。

キンキマメザクラ
Fig.11 キンキマメザクラ (兵庫県但馬地方 2017.4/4)
林床にほとんど草本のない、シカの食害の激しい地域でしたが、キンキマメザクラの小さな花に救われた思いです。

フサザクラ
Fig.12 フサザクラ (兵庫県但馬地方 2017.4/5)
少し山間の林道を探査しようとしましたが、まだ積雪のある場所や倒木も多く、多くの林道が通行不能となっていました。そんな林道脇の渓流畔では、フサザクラが咲き始めていました。

ナニワズ
Fig.13 ナニワズ (兵庫県但馬地方 2017.4/5)
シカの忌避植物であるため、林床では時に群生が見られることがあります。

雪に覆われた山間の里山
Fig.14 雪に覆われた山間の里山 (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
但馬と播磨の境界にあるやや高所の里山は、未だ雪に覆われていました。

タチネコノメソウ
Fig.15 タチネコノメソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
雪解けが進みつつある谷では数種のネコノメソウの仲間が開花していました。
タチネコノメソウは兵庫県中部から北部の渓流畔にふつうに見られます。
関連ページ 関西の花・タチネコノメソウ

キンシベボタンネコノメソウ
Fig.16 キンシベボタンネコノメソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
本種は播磨北部から但馬地方の深山の渓流畔でよく見られます。
関連ページ 関西の花・キンシベボタンネコノメソウ

シロバナネコノメソウ
Fig.17 シロバナネコノメソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
本種は六甲山以北の渓流畔に比較的ふつうに見かけます。
関連ページ 関西の花・シロバナネコノメソウ

サンインシロカネソウ
Fig.18 サンインシロカネソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
本種はキンシベボタンネンコノメソウと同じような分布域を持っています。
この時期から連休過ぎまで開花し、但馬各地でよく見かけます。
関連ページ 関西の花・サンインシロカネソウ

ノジスミレ
Fig.19 ノジスミレ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
帰りに立ち寄った里山の農道脇でノジスミレが点在し、開花していました。
関連ページ 関西の花・ノジスミレ

ニオイタチツボスミレ
Fig.20 ニオイタチツボスミレ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
草刈りの行き届いた日当たり良い溜池土堤ではニオイタチツボスミレが開花し始めていました。
関連ページ 関西の花・ニオイタチツボスミレ

アゼスゲ
Fig.21 アゼスゲ (西宮市 2017.4/7)
この日は夕食の材料調達に市内の里山へと出掛けました。
畦には花を閉じたアマナの小規模な群落があり、同じ畦でアゼスゲが開花していました。
関連ページ 湿生植物・アゼスゲ

シバスゲ
Fig.22 シバスゲ (西宮市 2017.4/7)
農道脇の草地ではシバスゲも開花中でした。
関連ページ 関西の花・シバスゲ

クロカワズスゲ
Fig.23 クロカワズスゲ (西宮市 2017.4/7)
別の水田の畦ではクロカワズスゲも開花。
関連ページ 湿生植物・クロカワズスゲ

スミレ
Fig.24 スミレ (西宮市 2017.4/7)
JR線路脇の石垣と道路の隙間にスミレが並んで開花しています。
間隙雑草の面目躍如です。
関連ページ 関西の花・スミレ

キンキエンゴサク
Fig.25 キンキエンゴサク (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
この日はフクジュソウの自生地調査で但馬地方を訪れました。
植物誌研究会と地元有志の方々との共同調査です。
谷の入り口ではキンキエンゴサクが開花し始めていました。
関連ページ 関西の花・ヤマエンゴサク(広義)

フクジュソウ
Fig.26 フクジュソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
シカの食害が激しくヤマビルも多い谷でしたが、フクジュソウはシカの忌避植物で残存しています。
谷筋では先のキンキエンゴサクのほか、スミレサイシン、サンインシロカネソウ、サワハコベの花が見られる程度でしたが、ヒメバライチゴが多数確認できました。

フクジュソウの萼片と花弁
Fig.27 フクジュソウの萼片と花弁 (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
近畿から中国地方にかけてはフクジュソウとミチノクフクジュソウが分布しますが、ここのものはフクジュソウです。フクジュソウは萼片は花弁と同長かやや短く、花は平開せず花弁は斜上気味にカーブしながら先は上を向きます。ミチノクフクジュソウでは萼片は花弁の2/3~1/2長、花は平開します。

シロバナオオタチツボスミレとヤマルリソウ
Fig.28 シロバナオオタチツボスミレとヤマルリソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
調査後、地元のSさんに教えて頂いたミスミソウとクラガリシダの自生地に立ち寄りました。
谷筋の入り口の農道脇では白花のオオタチツボスミレがヤマルリソウとともに開花していました。
関連ページ 関西の花・オオタチツボスミレ
関連ページ 関西の花・ヤマルリソウ

サンインカンアオイ
Fig.29 サンインカンアオイ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
サンインカンアオイが1個体だけ見られ、1花だけ着けていました。
ふつう周辺に数個体点在しているものですが、ここでは他の個体は見つかりませんでした。

ミスミソウ
Fig.30 ミスミソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
葉だけのものは但馬各地で見かけますが、花を見たのは初めてでした。
ミスミソウ、スハマソウ、ケスハマソウの見分けは難しいものですが、神戸のケスハマソウとは花弁の幅が明らかに異なります。

エンレイソウ
Fig.31 エンレイソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
エンレイソウは丹波、北播、但馬地方でふつうに見られますが、近年はシカの食害により花をつける成熟個体は減少傾向にあります。ここでは比較的食害は軽微で、まだシカの好物のアオキも葉が少し残っています。
周辺にはナガハシスミレ、オオタチツボスミレ、ヤマルリソウ、キクザキイチゲ、イヌショウマ、サラシナショウマなどが見られます。
関連ページ 関西の花・エンレイソウ

キクザキイチゲ
Fig.32 キクザキイチゲ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
兵庫県内では白花のものがほとんどですが、ここのものは青味の強い集団でした。
青花のものは他に但馬地方で1ヶ所あるのを知るのみです。
関連ページ 関西の花・キクザキイチゲ

サンインネコノメ
Fig.33 サンインネコノメ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
植林地の沢沿いにはサンインネコノメがあちこちで開花していました。
北播から但馬地方の渓流畔では比較的ふつうに見られます。
関連ページ 関西の花・サンインネコノメ

イチリンソウ
Fig.34 イチリンソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
山間の圃場整備された水田でしたが、曲がりくねった山際の土手部分は手が入っていなかったのかイチリンソウが群生していました。
関連ページ 関西の花・イチリンソウ

ニョイスミレ
Fig.35 ニョイスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
スミレの仲間では比較的遅くに開花する種ですが、ここでは農道脇の湿った場所で早くも開花していました。
関連ページ 湿生植物・ニョイスミレ

オカスミレ
Fig.36 オカスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
アカネスミレの無毛タイプの変種とされているもので、但馬地方ではこの型が多いように思います。
山際の日当たり良い林道脇の崩壊気味の場所に点在していました。

フウロケマン
Fig.37 フウロケマン (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
社寺林の明るい林床で点在していました。
兵庫県で見かけるのはほとんどがミヤマキケマンで、フウロケマンは比較的稀に見られる程度です。

キンキカサスゲ
Fig.38 キンキカサスゲ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
小河川の水際に群生しており、ちょうど開花中でした。
兵庫県内では中部以北の里山の河川などで比較的ふつうに見られます。
関連ページ 湿生植物・キンキカサスゲ

コウボウシバ
Fig.39 コウボウシバ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
山間部から海岸に移動し、海浜とそこに隣接する山を探査しました。
画像は開花直前のもので、暗褐色の雄小穂が目だっています。
関連ページ 関西の花・コウボウシバ

コウボウムギ
Fig.40 コウボウムギ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
和名にコウボウシバと同じ「コウボウ」がつきますが、こちらはコウボウムギ節、前者はシオクグ節で系統的には離れており、コウボウムギ節では雌雄異株となります。
画像のものは雄株で、鱗片の間からは淡黄色の雄蕊が出ています。
関連ページ 関西の花・コウボウムギ

ハマアオスゲ
Fig.41 ハマアオスゲ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
砂浜と松林の境界付近に群生しており、開花中でした。
但馬地方では岩礁や海岸の斜面では酷似するイソアオスゲも見られます。
関連ページ 関西の花・ハマアオスゲ

花盛りの遊歩道
Fig.42 花盛りの遊歩道 (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
但馬の海岸は急峻な場所が多く、遊歩道もアップダウンが多く一汗かかされますが、この時期は春の花々が周囲を飾り慰められられます。画像ではイチリンソウとタチツボスミレが咲き乱れ、ムラサキケマンやツルカノコソウが開花しています。

ヤマブキ
Fig.43 ヤマブキ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
ヤマブキは開花全盛で山腹を黄色く飾っていました。

クシバタンポポ
Fig.44 クシバタンポポ ヤマザトタンポポ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
花が大きく色が濃い目で外来種のように見えましたが、場所的には周辺に外来種は見られず、総苞片は反り返らず、総苞外片は卵形で膨らんでいることからクシバタンポポだと判断しましたが、「ヤマザトタンポポでは?」とのご指摘を受けました。クシバタンポポは花の色がもっと濃く、花の大きさもヤマザトタンポポよりやや小さいようです。
但馬地方にはカンサイタンポポのみならず、多くの在来タンポポが分布しているようで、これまで敬遠しがちだったタンポポの仲間を理解する、いい機会になりそうです。

ウラシマソウ
Fig.45 ウラシマソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
遊歩道周辺ではウラシマソウも開花していました。ここではテンナンショウ類は見られませんでした。
関連ページ 関西の花・ウラシマソウ

シロバナタチツボスミレ
Fig.46 シロバナタチツボスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
海崖と山腹を縫う遊歩道ではタチツボスミレ、オオタチツボスミレ、ナガバノタチツボスミレ、ナガハシスミレが競うように開花し、それらに混じってシロバナタチツボスミレもポツポツと見られました。
関連ページ 関西の花・タチツボスミレ

トキワイカリソウ白花品
Fig.47 トキワイカリソウ白花品 (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
但馬地方の海岸沿いではトキワイカリソウの白花品が比較的多く見られます。
普通の紅花品とほぼ同等の数が見られますが、花弁は白色で萼片は淡紅色といった中間的なものも見られます。白花品は日本側の府県に分布しますが、県によっては内陸部にあったりするようで、滋賀県では赤坂山地でも点々と見た記憶があります。
K先生から白花品の標本を集めて欲しいとのことで、この個体も標本にしました。
関連ページ 関西の花・トキワイカリソウ

フデリンドウ
Fig.48 フデリンドウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
林縁ではフデリンドウも点在し、小さな花を開花していました。
関連ページ 関西の花・フデリンドウ

ハマエンドウ
Fig.49 ハマエンドウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
遊歩道は時に海岸の砂浜へと下り、そこでは海浜植物が見られますが、ハマエンドウが早くも開花していました。
関連ページ 関西の花・ハマエンドウ

ウンランの若い草体
Fig.50 ウンランの若い草体 (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
崩れかけた小道を下って打ち捨てられつつある海水浴場に向かうと、砂浜のハマゴウ群落中にウンランの若い個体が60~80個体程生育していました。隣県の京都府には大規模な砂丘があり、ウンランも足の踏み場もないほど生育していますが、兵庫県では貴重なものです。
ここでは他にハマハタザオ、ハマエンドウが見られるほか、途中の下り斜面ではオオキツネノカミソリらしき栄養葉が群生して茂り、開花期に訪れたい場所ですが、ヤダケらしきものが茂り、フタトゲチマダニとタカサゴキララマダニにたかられました。
アオキは食害を受けておらず、イノシシは多いがシカの侵入はないと思われる場所です。
関連ページ 関西の花・ウンラン

ヤマハタザオ
Fig.51 ヤマハタザオ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
遊歩道脇の草地斜面に点在しているもので、次に取り上げるハマハタザオとは葉面に生える毛の形質によって区別されます。ハマハタザオの葉面には星状毛がやや密に生えますが、ヤマハタザオでは2叉する毛がややまばらに生えています。両種は見た目(肉眼)で区別することは難しいものですが、ハマハタザオは必ず海岸の砂地に生育し、茎を多数上げる傾向があり、花茎頂部に花とつぼみが密についてドーム状となる傾向があります。
但馬地方の海岸の風衡草地や海崖に生育するものは、ほぼヤマハタザオで、ハマハタザオは比較的稀な部類に入ります。
関連ページ 関西の花・ヤマハタザオ

ハマハタザオ
Fig.52 ハマハタザオ (京都府丹後地方 2017.4/15)
ハマハタザオはヤマハタザオよりも開花期が早く、ここではすでに花茎に多数の長角果をつけています。京都府の日本海側では兵庫県とは比較にならないほど多数のハマハタザオが見られ、それが海浜植物の潜在植生を現しているとも言えます。

ハマハタザオの葉の拡大
Fig.53 ハマハタザオの葉の拡大 (京都府丹後地方 2017.4/15)
葉面には2叉以上の星状毛を比較的密に散布しており、ヤマハタザオとの決定的な区別点とされています。10倍のルーペがあれば両種の区別は可能なので、せめてそれくらいのルーペを持ち歩いて確認すべきでしょう。

京都府日本海側の春の海浜の花御三家
Fig.54 京都府日本海側の春の海浜の花御三家 (京都府丹後地方 2017.4/15)
イソスミレ、アナマスミレ、ハマハタザオ。

イソスミレ
Fig.55 イソスミレ (京都府丹後地方 2017.4/15)
この日は兵庫県の環境保全活動有志を率いた観察会でしたが、生育状況や規模に圧倒されてしばし我を忘れるほどでした。兵庫県にもわずかにイソスミレがありますが、このような図鑑に載っているような生育状況を見るのは初めてです。

イソスミレの群落の様子
Fig.56 イソスミレの群落の様子 (京都府丹後地方 2017.4/15)
良好な生育状態を撮影したいと何度も設定を変えつつ撮影しますが、現地で眼にした衝撃と感動を画像で伝えることは難しいと感じます。
レタッチソフトで色補正をしますが、なかなか群落の素晴らしさを表現できません。

エチゴタチツボスミレ
Fig.57 エチゴタチツボスミレ (京都府丹後地方 2017.4/15)
イソスミレとタチツボスミレの自然種間雑種考えられているもので、イソスミレ自生地周辺や海浜近くの向陽地で見られます。イソスミレとオオタチツボスミレ、ニホンカイタチツボスミレ、ナガハシスミレとの交雑が疑われるものもありますが、花粉の精査が必要となります。

アナマスミレ
Fig.58 アナマスミレ (京都府丹後地方 2017.4/15)
日本海の海岸に見られるスミレの海岸型変種で、群生することなく、点在して生育していることが多い。兵庫県の日本海沿岸でも見られますが、京都府ほど多くの個体は生育していません。

スミレサイシン
Fig.59 スミレサイシン (兵庫県但馬地方 2017.4/15)
社寺境内の金柵で囲まれた一画で、多数の個体が開花していました。
柵内は往事の植生が残され、オオタチツボスミレ、イチリンソウ、キクザキイチゲ、カテンソウ、ミヤマイラクサ、ヤマアイ、トチバニンジン、ルイヨウボタンなどが所狭しと生育していました。
関連ページ 関西の花・サンインスミレサイシン

トチバニンジンの出芽
Fig.60 トチバニンジンの出芽 (兵庫県但馬地方 2017.4/15)
出芽間もない頃は赤味を帯び、腰折れ状態で一方に傾いています。
関連ページ 関西の花・トチバニンジン

category: 春植物

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ハタベカンガレイ自生地での撹乱と増殖の記録 / 撹乱依存する湿生・水生植物 

 2010年に丹波地方でハタベカンガレイの自生する溜池を発見したが、水深が30cm程度と比較的浅く、水が澄んでいるうえ、沈水葉のみの若い個体も水中に見られるため、翌年の2011年の初秋に自生地の水中画像の撮影を試みた。水深は浅く見えたが、ウェーダーを履いて水中に踏み込むと、水底には軟泥が20~40cmほど堆積しており、ウェーダーの膝から股まで水中に浸かった。水温も低く、上方に隣接する谷池があり、そこからの浸出水が地下水と混じっていることを思わせた。
 この水中撮影のため、水底の多くの部分を撹乱する結果となった。翌年の2012年に自生地の様子を観察しに行くと、撹乱した場所を中心にして個体数は増加し、100個体前後生育しているのを確認した。小穂をつけた成熟個体ではあるが、まだ沈水葉を伴っている個体が数多く見られた。さらに翌2013年には倍増したように見え、2014年に個体数を計測したところ300個体前後となっていた。昨年の2016年には池に密生する状態になり、ざっと見積もって500個体以上となった。
 以下は2011年から年毎の画像による記録で、2015年のものをのぞいて、全て同じ場所と角度で撮影している。
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クローンを芽生したハタベカンガレイ
Fig.1 発見当初のハタベカンガレイ (兵庫県丹波地方 2010.7/15)
小穂基部からクローンを多数芽生している。
この時は大型個体が3株と、沈水葉を伴う若い成熟個体が2株生育していた。
関連ページ 抽水~沈水植物・ハタベカンガレイ

撹乱当年の自生地
Fig.2 撹乱当年の自生地 (兵庫県丹波地方 2011.9/24)
大型個体が5個体と、若い成熟個体が数個体生育。水中には十数個体の沈水葉のみの若い個体が生育していた。開放水面の多くの部分はフトヒルムシロをはじめとして、ヒツジグサ、ホソバミズヒキモからなる浮葉植物群落によって占められている。

水中の様子
Fig.3 水中の様子 (兵庫県丹波地方 2011.9/24)
沈水葉を展開したヒツジグサと、その手前にハタベカンガレイの沈水葉のみの若い個体が見られる。
糸状の沈水葉を茎から互生しているものはホソバミズヒキモ。

大型個体周辺に散在する若い個体
Fig.4 大型個体周辺に散在する若い個体 (兵庫県丹波地方 2011.9/24)
大型の親株周辺の水中に、沈水葉のみの若い個体が見られる。

撹乱翌年の自生地
Fig.5 撹乱翌年の自生地 (兵庫県丹波地方 2012.10/11)
以前からあった大型個体のほか、小穂を付けているが沈水葉を伴う若い成熟個体が急増した。

撹乱から2年後の自生地
Fig.6 撹乱から2年後の自生地 (兵庫県丹波地方 2013.8/14)
個体数はさらに倍増しているように見え、浮葉植物群落はかなり後退している。

撹乱から3年後の自生地
Fig.7 撹乱から3年後の自生地 (兵庫県丹波地方 2014.8/14)
この年、個体数計測すると300個体前後となっていた。

撹乱から4年後の自生地を別の方向から撮影
Fig.8 撹乱から4年後の自生地を別の方向から撮影 (兵庫県丹波地方 2015.7/31)
溜池の浅水域を除いて高い密度で群生している。

撹乱から5年後の昨年撮影の自生地
Fig.9 撹乱から5年後の昨年撮影の自生地 (兵庫県丹波地方 2016.8/6)
大型個体が密生しざっと見て500個体はあるように見える。目視での個人による個体数計測は難しく時間と根気が必要になるだろう。周辺には沈水葉のみの若い個体も見られる。

倒伏した有花茎にみられる芽生
Fig.10 倒伏した有花茎にみられる芽生 (兵庫県丹波地方 2013.8/14)
短期間によるこのような増殖は、撹乱によって泥中の深い場所で休眠していた種子が地表近くに移動して目覚めたことと、芽生したクローンが周辺に拡散されたためだろう。
ハタベカンガレイは7~8月に小穂基部にクローンを多数芽生し、有花茎が倒伏して枯れることによって接地して増殖する。多くのクローンは親株や水草に絡んで水底に定着するが、Fig.8の画像に見られる池の水際に生育しているものは、浮遊していたクローンが岸辺に吹き寄せられて定着したものだろう。

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1年生の湿生・水生植物が世代を繋ぐには、生育条件として氾濫や耕起などの撹乱が不可欠となる例が比較的多い。衰退しつつある一部の多年生のものも、同様な撹乱によって埋土種子から回復が可能なように思われる。特に衰退の原因が水質の悪化でなければ、この手法は有効だろう。
以下に撹乱を必要とするものをいくつか挙げておきたい。

撹乱の翌年に出現したオニバス
Fig.11 撹乱の翌年に出現したオニバス (兵庫県播磨地方 2015.8/6)
溜池の土堤改修の翌年に出現したが、昨年は出現しなかった。
ウェーダーを履いて池底を少し撹乱しておいたが、オニバスの場合は小規模な人力程度の撹乱では効果は少なく、重機による撹乱が必要なレベルかもしれない。
関連ページ 浮葉植物・オニバス

撹乱環境に生育するデンジソウ
Fig.12 撹乱環境に生育するデンジソウ (兵庫県摂津地方 2009.10/15)
原野環境的な小湿地に生育しており、クルマのわだち周辺に生育していた。
現在は遷移が進んで見られなくなっているが、デンジソウの胞子嚢は強固で、長期にわたって胞子が保存されるという。新たな撹乱と充分な水分があれば、再び出現するだろう。
関連ページ 湿生植物・デンジソウ

休耕田に生育するミズネコノオ 
Fig.13 休耕田に生育するミズネコノオ (兵庫県丹波地方 2014.9/29)
休耕された当年、ミズネコノオの大型個体が多数見られたが、翌年は高茎草本が増加して個体数はわずかとなり、さらに次の年はセイタカアワダチソウが繁茂して全く見られなくなった。
ミズネコノオは1年草であるが、このような場合でもできるだけ早い時期に春期に耕起して湛水状態とすることによって回復は可能だろう。多くの1年生の水田雑草は同様な傾向にある
関連ページ 湿生植物・ミズネコノオ

休耕田に生育するコホタルイ
Fig.14 休耕田に生育するコホタルイ (滋賀県 2014.9/8)
2014年に近畿地方および滋賀県新産として発見・報告(「京都植物」)したが、翌年には早くも高茎草本に覆われて消失したという。
コホタルイは多年生草本であるが、このような場合は結実期を過ぎた晩秋~早春にトラクターで耕起して、水を入れることにより復旧する可能性が高い。
関連ページ 湿生植物・コホタルイ

category: 湿地・溜池

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11月に見たシダなど 

 11月に見たシダ類を備忘録としてまとめました。着生シダの調査、シダの会の観察会など、降雨にたたられるたことも多かったため、デジタル一眼を出すことができない上に遠距離の被写体が多く、鮮明な画像は少ないですが未見の種をいくつか見ることができました。
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ヒメサジラン
Fig.1 ヒメサジラン (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
この日はとある谷筋に着生シダの調査で数名の有志とともに入りました。
谷筋の入口近くの苔むした岩上では小さなヒメサジランが点々と見られました。
関連ページ 関西の花/シダ・ヒメサジラン

ヌカイタチシダマガイ
Fig.2 ヌカイタチシダマガイ (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
チャートの岩上に着生しており、この谷筋ではかなり密度濃く生育していました。
そろそろ兵庫県でのRDBのランクが落ちそうな感じです。
関連ページ 関西の花/シダ・ヌカイタチシダマガイ

ヌカイタチシダマガイ群落
Fig.3 ヌカイタチシダマガイ群落 (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
このような群落が谷筋の岩上のところどことに見られました。

アツギノヌカイタチシダマガイ
Fig.4 アツギノヌカイタチシダマガイ (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
チャートの岩上にまばらに生育していました。
谷全体では100個体を超えているはずで、こちらのランクも下がりそうです。
関連ページ 関西の花/シダ・アツギノヌカイタチシダマガイ

フジシダ群落
Fig.5 フジシダ群落 (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
チャートの転石帯があり、そこにフジシダがびっしりと群生していました。
転石の間から冷気と湿り気が出ているため、このような群生になったと見られます。
関連ページ 関西の花/シダ・フジシダ

オオフジシダ
Fig.6 オオフジシダ (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
オオフジシダのほか、カミガモシダ、ヌリトラノオ、アイヌリトラノオ、シシランなどのチャート岩上の常在種が見られました。
シカの食害以前にはヒメムカゴシダも見られたとのことですが、植生は多少回復していたものの、地上生のシダは小型のものがほとんどでヒメムカゴシダと確定できるものは見つかりませんでした。
関連ページ 関西の花/シダ・オオフジシダ

ホソバカナワラビ
Fig.7 ホソバカナワラビ (京都府丹後地方 2016.11/2)
この日は丹後地方の氾濫原と水田雑草の調査に赴きましたが、その前にちょっと寄り道。
海岸近くの照葉樹林や竹林ではホソバカナワラビの群生があちこちで見られました。
関連ページ 関西の花/シダ・ホソバカナワラビ

コバノカナワラビ
Fig.8 コバノカナワラビ (京都府丹後地方 2016.11/2)
コバノカナワラビも岩場に着生しているものがわずかに見られました。
日本海側では珍しいものだと思います。

ノコギリヘラシダ(左上)とヘラシダ(中央~右)
Fig.9 ノコギリヘラシダ(左上)とヘラシダ(中央~右) (京都府丹後地方 2016.11/2)
まさかこんなものが見れるとは思いもよりませんでした。
ノコギリヘラシダはヘラシダとナチシケシダの推定種間雑種とされており、南方系のものです。
丹後半島一帯は寒冷期に暖地系植物のレフュジアとなったとする見解がありますが、先のコバノカナワラビや冠島のハチジョウベニシダ、沿岸のヒトモトススキやヒゲスゲ、ハマナデシコの存在はそれを裏付けるものかもしれません。
関連ページ 関西の花/シダ・ヘラシダ

ヘラシダ(上)とノコギリヘラシダ(下)のソーラス 
Fig.10 ヘラシダ(上)とノコギリヘラシダ(下)のソーラス (京都府丹後地方 2016.11/2)

ハコネシケチシダ
Fig.11 ハコネシケチシダ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
この日は草原性植物の果実や痩果の観察に出掛けましたが、多くの種は草刈りに遭っており、目的の半ばしか達成できませんでした。換わりに周辺の林縁や山林内をウロウロ。
するとチシマザサの中で頑張っているハコネシケチシダが居ました。

トガリバイヌワラビ
Fig.12 トガリバイヌワラビ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
夏緑性シダで、寒気に当たってかなり色褪せていました。
兵庫県北部ではふつうに見られますが、好きなシダのひとつです。

タニヘゴ
Fig.13 タニヘゴ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
湿地ではヤマドリゼンマイは枯れていましたが、タニヘゴはまだ緑色を保っていました。
近年、内陸部の休耕田や溜池畔に生育しているものはシカの食害をひどく受けています。
関連ページ 湿生植物・タニヘゴ

フロウソウ
Fig.14 フロウソウ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
比較的稀な蘚類で、湿地や多湿の腐植土上に生育しています。
ここでは湿地のヤマドリゼンマイの株元に群生が見られました。

コウヤノマンネングサ
Fig.15 コウヤノマンネングサ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
上記のフロウソウに近い仲間で、苔体はより大きく比較的ふつうに見られます。
本種は渓流沿いの空中湿度の高い場所などでよく見かけます。

ウスツメゴケ
Fig.16 ウスツメゴケ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
褐色のツメのような子器をつける地衣類で、空中湿度の高い場所によく見られます。
関連ページ 関西の花/地衣類・ウスツメゴケ

オシャグジデンダ
Fig.17 オシャグジデンダ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
本種は冬緑性シダ。ちょうど新葉を広げた時期で新鮮な葉が綺麗でした。
但馬地方の原生林ではふつうに見かけるシダです。
関連ページ 関西の花/シダ・オシャグジデンダ

ヒメノキシノブ
Fig.18 ヒメノキシノブ (兵庫県北播地方 2016.11/19)
この日は朝から雨が降っていましたが、シダの会の観察会でした。
最初に入った谷筋ではノキシノブは見られず、ヒメノキシノブが樹幹に数多く着生していました。

サジラン?
Fig.19 サジラン? (兵庫県北播地方 2016.11/19)
非常に生育状態の良い集団が渓流に面した岩陰に着生していました。あまりに大きいので、サジランなのかイワヤナギシダなのか解らず、その場での同定は持ち越しになったものです。

クラガリシダ
Fig.20 クラガリシダ (兵庫県北播地方 2016.11/19)
渓流に面した高木の上部に点在していました。
クラガリという名に反して、上部が開けたような高木の明るい場所に着生していました。
但馬地方にもあるとのことですが、まだ見たことはありません。

ビロードシダとヒメノキシノブ
Fig.21 ビロードシダとヒメノキシノブ (兵庫県北播地方 2016.11/19)
少しブレてしまい解りづらいですがくすんだ暗緑色のヘタったように見えるものがビロードシダ。
画像右手の鮮緑色で葉幅が広いものがヒメノキシノブです。
関連ページ 関西の花/シダ・ビロードシダ

オオクジャクシダ
Fig.22 オオクジャクシダ (兵庫県北播地方 2016.11/19)
この付近ではシカの食害で、このような完品は珍しいので思わず撮影。
峻険な谷筋の滝近くで、シカがあまり入り込まないような場所だからでしょう。
関連ページ 関西の花/シダ・オオクジャクシダ

イブキシダ
Fig.23 イブキシダ (兵庫県但馬地方 2016.11/19)
この日一番見たかったシダで、渓流沿いの岩上や斜面にかなりの数が生育していました。
特徴的な羽片を持った美しいシダに感激しました。
「兵庫の植物観察&new私の山登り」のMさんが最近発見された自生地です。

ホクリクイヌワラビ
Fig.24 ホクリクイヌワラビ (兵庫県但馬地方 2016.11/19)
本来はウラボシノコギリシダとイヌワラビの雑種ですが、捻性を獲得しているようで、このあたりでは広い範囲で生育しており、逆に純粋なウラボシノコギリシダは見かけません。

category: シダ

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京都丹後から兵庫但馬の海岸にて 

 車中泊で京都~兵庫の日本海沿岸の海浜植物を観察して来ました。といっても1日目は大雨で、気になっていた由良川河口の氾濫原の調査は断念。翌日は海浜植物のみを巡る1日となりました。
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タナバシロヨメナ
Fig.1 タマバシロヨメナ (京都府丹後地方 2016.10/27)
シロヨメナの変種で、本州の日本海側に分布し、特に海岸近くの山裾に多く見られます。
ここでは海岸の風衡草地でネザサやススキに埋もれるように開花していました。
その名の通り茎中部の葉の幅は広く、卵形となり鋸歯が目立ちます。
時にケシロヨメナと中間的なものも見られます。

ヒトモトススキ
Fig.2 ヒトモトススキ (京都府丹後地方 2016.10/27)
海岸に降りると湧水が溜まった窪地の周辺でヒトモトススキが生育していました。
京都では日本海側に自生地がわずかにあるようです。
関連ページ 湿生植物・ヒトモトススキ

ハマエノコロとメノマンネングサ
Fig.3 ハマエノコロとメノマンネングサ (京都府丹後地方 2016.10/27)
岩礁の割れ目ですでに結実しおえ枯れ始めたハマエノコロが生育していました。
両種とも日本海沿岸ではふつうに見られます。

オオバスギカズラ
Fig.4 オオバスギカズラ (京都府丹後地方 2016.10/27)
兵庫県の日本海側の海岸では従来キジカクシが分布するとされていましたが、ほぼ全てがオオバスギカズラです。この場所のものも葉状枝は3稜形でオオバスギカズラでした。
すでに果実なども見られず、岩礁の割れ目で風に当たらぬよう縮こまっていました。

サンインカンアオイ
Fig.5 サンインカンアオイ (京都府丹後地方 2016.10/27)
海崖沿いの林道脇の林縁斜面にサンインカンアオイが生育していました。
株元に花芽がみられましたが、まだ開花は少し先になりそうです。

アミタケ
Fig.6 アミタケ (京都府丹後地方 2016.10/27)
海岸のクロマツ林の林床で半月状の菌輪を作っていました。
周囲に見える小型のロゼットはカワラナデシコのもので、海岸近くでは葉が丸みを帯び、先が円頭となるようです。日本海側では海岸でもカワラナデシコが多く見られ、ハマナデシコは稀です。

海岸に広がる砂丘
Fig.7 海岸に広がる砂丘 (京都府丹後地方 2016.10/27)
京都の日本海側には砂丘が広がる海岸がいくつかあって、多様な海浜植物が見られます。
ここではハマゴウ、ケカモノハシ、カワラヨモギが優占する中、兵庫県ではあまり見られない海浜植物が豊富に生育しています。

ハマベノギク
Fig.8 ハマベノギク (京都府丹後地方 2016.10/27)
日本海側ではハマベノギクは砂浜でも岩上でも海岸沿いに広く生育しています。
時期的には少し遅かったようで、結実個体が多く見られました。

ハマベノギクの草体
Fig.9 ハマベノギクの草体 (京都府丹後地方 2016.10/27)
画像に写っているのは1個体で、中心に太く短い主茎があり、主茎下部から多数の側枝を出しています。側枝もよく分枝し、枝先に3.5cm内外の頭花を単生します。

ハマベノギクの花と果実
Fig.10 ハマベノギクの花と果実 (京都府丹後地方 2016.10/27)

ビロードテンツキ
Fig.11 ビロードテンツキ (京都府丹後地方 2016.10/27)
期待していたのですが、少し時期的に遅かったようで、小穂が脱落しかかっていました。
兵庫県では過去にあった自生地でもほとんど見られなくなっている稀少種です。

ウンラン
Fig.12 ウンラン (京都府丹後地方 2016.10/27)
本種も兵庫県ではほとんど見られなくなったもので、自生地は数ヶ所しかありません。
ここではカワラヨモギやハイネズ、ケカモノハシの間に沢山生育していました。

ウンランの花
Fig.13 ウンランの花 (京都府丹後地方 2016.10/27)
花は仮面状で、筒部の先は細長い距となっています。

ネコノシタ
Fig.14 ネコノシタ (京都府丹後地方 2016.10/27)
ここでは大量のランナーを出した大株が沢山生育しており、その規模に圧倒されました。

ネコノシタの花
Fig.15 ネコノシタの花 (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
これは同じ日に兵庫県側で撮影したものですが、個体数はあまり多くありません。

オニシバ
Fig.16 オニシバ (京都府丹後地方 2016.10/27)
オニシバは近畿から東海にかけて絶滅危惧種に指定している府県が多く、このことから海岸開発によって減少していることが解ります。
近縁のナガミオニシバは砂浜ではなく汽水域の干潟状の湿地に見られます。
関連ページ 関西の花/イネ科・オニシバ

アナマスミレ
Fig.17 アナマスミレ (京都府丹後地方 2016.10/27)
砂丘上にはアナマスミレが点在していて、不時開花している個体もポツポツと見られました。
スミレよりも葉に厚味と光沢があり、葉縁が多少とも閉じ気味になるのが特徴です。

海浜植物の生育状態の例
Fig.18 海浜植物の生育状態の例 (京都府丹後地方 2016.10/27)
ウンランを中心として、ネコノシタ、ケカモノハシ、ハマボウフウ、カワラヨモギが見えています。
カワラヨモギの根元には所々で立ち枯れたハマウツボも見られました。

淀洞門
Fig.19 淀洞門 (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
移動の途中に立ち寄ってみました。
但馬の海岸の名所で、山陰ジオパークとなったため、周辺はよく整備されています。

ツワブキ
Fig.20 ツワブキ (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
淀洞門周辺の斜面に沢山生育していました。
近くの植え込み周辺に、なぜか根生葉のみのオグルマが見られましたが、これは移入?

漁港のイワシ類の小群
Fig.21 漁港のイワシ類の小群 (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
小さな漁港が沢山点在しており、どこでもイワシ類の群れがみられました。

マルバグミ
Fig.22 マルバグミ (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
海岸近くでよく見かける木本で、枝にびっしりと花をつけていました。
葉は広卵形で大きく、徒長した枝がつる状に伸びるのが特徴です。

キンギンボク
Fig.23 キンギンボク (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
本種は日本海側に生育する落葉低木で、花期は春~初夏ですが、この個体は果実も見られず不時開花していました。ワカサハマギクやハマベノギクの咲く岩場の下にマルバグミとともに生育していました。

ハマニガナ
Fig.24 ハマニガナ (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
ハマニガナは兵庫県ではCランクとされていますが、日本海側ではまだあちこちで見られます。
地下茎が砂中を長く伸び、節から3~5裂する特徴的な葉を単~複生します。
関連ページ 関西の花・ハマニガナ

ウシノシッペイ
Fig.25 ウシノシッペイ (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
砂浜の後背湿地があっただろう場所が休耕されて草地状となっており、そこに群生していました。
隣接する水田ではホシクサ、ミズマツバ、アブノメが見られました。
関連ページ 湿生植物・ウシノシッペイ

ナギナタコウジュ
Fig.26 ナギナタコウジュ (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
但馬の海岸は急峻な場所が多いため、道路は所々で内陸に入っていきます。
内陸の田園地帯の土手で生育状態の良い個体が多数の花序を上げていました。
関連ページ 関西の花・ナギナタコウジュ

リュウノウギク
Fig.27 リュウノウギク (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
ナギナタコウジュの近くの林縁ではリュウノウギクが開花していました。
次のワカサハマギクとはごく近縁で、リュウノウギクが2倍体であるのに対してワカサハマギクは4倍体です。
関連ページ 関西の花・リュウノウギク

ワカサハマギク
Fig.28 ワカサハマギク (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
但馬の海岸近くの至るところで見られ、群生する場所では景色が明るくなったのかと錯覚を覚えます。
リュウノウギクよりも沢山の花をつけ、花も少し大きく、舌状花は多数が密に重なり合ってつきます。

ハマベノギクとワカサハマギク
Fig.29 ハマベノギクとワカサハマギク (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
兵庫県側では広い砂丘がなく、ハマベノギクも岩場で見られることが多いです。
ワカサハマギクが咲き始めるとハマベノギクの花期も終わりになります。
ここではオニヤブソテツ、ツルボ、ハマエノコロ、テリハノイバラ、ハマサオトメカズラとともに海岸の岩上に生育しています。

イソヤマテンツキ
Fig.30 イソヤマテンツキ (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
最後に立ち寄った風衡草地ですが、ここでデジタル一眼のメモリーカードが一杯に。カードの予備は用意しておらず、ここからはコンデジの画像になり、ピントが甘くなってしまいました。
イソヤマテンツキはここでは海崖の風衡草地の湧水がにじむ場所で、ヤマイやミソハギとともに生育しています。瀬戸内海側では汽水域の湿地で見られますが、日本海側ではこのような場所で生育しています。
関連ページ 湿生植物・イソヤマテンツキ

結実したコオニユリ
Fig.31 結実したコオニユリ (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
風衡草地は以前来た時よりも獣道が縦横についており、かなり荒れていました。
食べにくい崖に生育しているコオニユリは被害がなく、結実個体が見られました。
海岸部の草地もシカの被害が問題となっており、京都側でもユウスゲの食害が問題となっています。
関連ページ 関西の花・コオニユリ

結実したヒオウギ
Fig.32 結実したヒオウギ (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
ヒオウギの種子は黒色で強い光沢があり、「ぬばたま(射干玉・野干玉)」という古名があり枕詞ともなっています。ヌバタマハナカミキリという甲虫も居ます。
ヒオウギはシカの忌避植物で、シカの多い場所ではヒオウギだけが残ってお花畑となっていることもあります。
関連ページ 関西の花・ヒオウギ

高波で洗われる岩礁
Fig.33 高波で洗われる岩礁 (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
この日は風も強く、打ち寄せる波も高く、時々波しぶきがかかることがありました。
打ち寄せる波を見ながら一服し、帰途につきました。

category: 10月の花

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