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Satoyama, Plants & Nature

10月の西宮市で 

 西宮市は大阪、神戸にも近いとあって、今なお開発が盛んな市域です。ここ5年のうちでも、ササバモの生育していた溝のような古い水路は暗渠化により絶滅し、ヒメミズワラビが生育していた平野部の水田は住宅地となり絶滅。イガタツナミやニオイタチツボスミレが花を咲かせていた山麓の水田も住宅街となりました。ヒルムシロの自生地は平野部から丘陵部にかけて数ヶ所あったのですが、道路拡張や暗渠化によって、今では1ヶ所でしか見ることができません。
 平野部の水田は休耕されると、その次の年には宅地となり、あるいは駐車場となっていつも残念な気持ちになります。現在、平野部には水田がまだわずかに残っていますが、全て無くなってしまうのも時間の問題でしょう。当ブログでは、このような平野部の消えゆく自然もできるかぎり取り上げていきたいと思います。
 秋はカヤツリグサ科やイネ科のシーズンで私にとって見るべきものが多いうえに、花のシーズンでもあります。えらく欲張ったために、今回は長い記事となってしまいました。
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コヒロハハナヤスリ
Fig.1 コヒロハハナヤスリ (西宮市 2015.10/3)
この日は2時間ほどの空き時間に、久しぶりに近くの社寺を訪ねてみました。
かつてコヒロハハナヤスリが群生していた泉の傍は、環境が変わって個体数は減っていましたがまだ健在でした。胞子葉の先が何者かによって食害を受けていました。
関連ページ 湿生植物・コヒロハハナヤスリ

イガガヤツリの群生
Fig.2 イガガヤツリ (西宮市 2015.10/3)
まさかこのような場所で出会えるとは思ってもみませんでした。
西宮市では古い記録が武庫川河口でありましたが、今では環境改変のため絶滅したものと思っていました。ここでは池の水が滲み出すような場所で群生していました。
画像の出来が悪かったので翌日出直しましたが、肝心の群生箇所は草抜きがなされて前日とは様相が変わっていました。どうりで、今まで見なかった訳です。
関連ページ 湿生植物・イガガヤツリ

イガガヤツリの花序
Fig.3 イガガヤツリの花序 (西宮市 2015.10/3)
クリのイガのように見えることから、イガガヤツリと名づけられました。

ハイヌメリグサ
Fig.4 ハイヌメリグサ (西宮市 2015.10/3)
イガガヤツリとともに水田雑草が見られました。
このハイヌメリグサも、ふつうは水田で見かけるイネ科の草本です。
他にテンツキ、アゼガヤツリ、カワラスガナ、コケオトギリ、タネツケバナ、ウリクサなども見られ、社寺境内としては異色の一角でした。
関連ページ 湿生植物・ハイヌメリグサ

コミカンソウ
Fig.5 コミカンソウ (西宮市 2015.10/3)
これも畦や畑地に出てくる在来の雑草です。
表面に短い突起がある果実を稔らせていました。

オオハナワラビ
Fig.6 オオハナワラビ (西宮市 2015.10/3)
この場所の社寺林にはオオハナワラビがこの1個体のみ生育しています。
まだ充分に生育しておらず、胞子葉は上がっていません。
オオハナワラビは西宮市内では3ヶ所で生育を確認しています。
関連ページ 関西の花/シダ・オオハナワラビ

オニヤブソテツ
Fig.7 オニヤブソテツ (西宮市 2015.10/3)
社寺林の一角に群生が見られます。
海岸部に多いヤブソテツの仲間ですが、市内では住宅街の石垣に着いているのも見かけます。

オニヤブソテツのソーラス
Fig.8 オニヤブソテツのソーラス (西宮市 2015.10/3)
葉面の光沢が強く、包膜の中心が褐色となる、判りやすい特徴を持っています。

イシミカワ
Fig.9 イシミカワ (西宮市 2015.10/3)
林縁の用水路脇からシュロに這い登って実を付けていました。
このような場所よりも原野的な環境でよく見かける種です。
関連ページ 湿生植物・イシミカワ

チャガヤツリ
Fig.10 チャガヤツリ (西宮市 2015.10/3)
さすがに社寺境内、土壌をいじらない為か、こんなものまで見つかりました。
西宮市内では稀なもので、以前有馬川の河川敷で出合って以来、8年ぶりとなります。
チャガヤツリだと思っても、大半がコチャガヤツリです。
連ページ 湿生植物・チャガヤツリ

コチャガヤツリ
Fig.11 コチャガヤツリ (西宮市 2015.10/5)
この日は買い物帰りに武庫川下流の河川敷に立ち寄りました。
低水敷の砂地で早速コチャガヤツリに出会いました。

チャガヤツリ、カチャガヤツリ比較
Fig.12 チャガヤツリとコチャガヤツリの小穂 (西宮市 2015.10/5)
チャガヤツリの鱗片は長さ2~2.3mm、これに対してコチャガヤツリの鱗片は長さが1.5~1.8mmとなります。そのためか、熟した小穂ではコチャガヤツリは鱗片同士の間に隙間ができ、これが大まかな区別の目安になります。
注 : チャガヤツリ、コチャガヤツリ、オオチャガヤツリの間には和名の混乱が見られます。ここでは『神奈川県植物誌 2001』の記述に準拠しましたが、和名の命名史を紐解いて、鱗片が2~2.3mmの大きなタイプを「オオチャガヤツリ(当ブログではチャガヤツリと表記)」、鱗片が1.5~1.8mmのものを「チャガヤツリ(当ブログではコチャガヤツリと表記)」とし、カヤツリグサ×チャガヤツリを「オニチャガヤツリ(『神植誌2001』ではオオチャガヤツリ)」とする見解があり、その検証過程が以下のページで閲覧することができます。
「コチャガヤツリとチャガヤツリCyperus amuricus Maxim. との、混乱の予感」
 和名は分類学上それほど重要でないため放置されていますが、再検証した結果を新たに誰かがモノグラフとともに、影響力のある場で発表する必要があるように思います。和名など研究上たいしたことはないと思われても、混乱した状態が続く限り在野の観察者や愛好家からの情報を得る機会は少なくなるでしょう。ちなみに現在、カヤツリグサ科の標準となっている『日本カヤツリグサ科植物図譜』では、『神奈川県植物誌 2001』と同様な和名が当てられています。これが普及して標準となるのでしょうか。


ハタガヤ
Fig.13 ハタガヤ (西宮市 2015.10/5)
競争者のいない砂地で、きれいに放射状に有花茎を広げていました。
関連ページ 関西の花・ハタガヤ

クグガヤツリ
Fig.14 クグガヤツリ (西宮市 2015.10/5)
武庫川では高水敷の遊歩道脇から、水際まで広い範囲で生育しています。
関連ページ 湿生植物・クグガヤツリ

河川敷の小湿地
Fig.15 低水敷の湿地 (西宮市 2015.10/5)
所々に水と泥が溜まった氾濫によって一時的に湿地となっている場所があり、このような所では水田雑草を中心とした湿生植物が見られます。

アオガヤツリ
Fig.16 アオガヤツリ (西宮市 2015.10/5)
アオガヤツリは河川敷、干上がった溜池、水田の畦などに比較的よく見られるカヤツリグサです。
ヒメアオガヤツリやシロガヤツリ、オオシロガヤツリなどに似ていますが、小穂が2列で扁平なことと、痩果が倒卵形であることで区別できます。
関連ページ 湿生植物・アオガヤツリ

カヤツリグサ科sp.
Fig.17 カヤツリグサsp. (西宮市 2015.10/5)
この日はかつて武庫川で採集されたカンエンガヤツリを探しにきたのですが、カンエンガヤツリは見つかりませんでしたが、代わりに見たことのないカヤツリグサ科草本が見つかりました。

カヤツリグサ科sp.の詳細
Fig.18 カヤツリグサsp.の細部 (西宮市 2015.10/5)
見た目的にクグガヤツリやアゼガヤツリに少し似ていますが、葉の質感は異なり、痩果の形状は全く異なっています。基部は塊茎を脇から分けて新鞘を出しているのが特徴的です。鱗片は横から写したものです。外来種でしょうが、まだ調べ切れていません。何かご存知の方がお見えでしたらお知らせください。

ゴキヅル
Fig.19 ゴキヅル (西宮市 2015.10/5)
低水敷の高茎草本の生えている場所では、所々でゴキヅルが覆っています。
ナガエツルノゲイトウをも覆い尽くすほどの勢いで、沢山の花と果実を付けていました。
関連ページ 湿生植物・ゴキヅル

ミズヒマワリ
Fig.20 ミズヒマワリ (西宮市 2015.10/5)
大河川下流のご多聞に漏れず、ワンド状になった場所では特定外来生物に指定されているミズヒマワリが定着しています。ここでは一昨年までヤガミスゲが生えていたのですが、姿が見えず心配です。
他の草本に埋もれてしまっているだけかもしれませんが、来年の初夏に確認する必要があります。
関連ページ 湿生植物・ミズヒマワリ

訪花したアサギマダラ
Fig.21 訪花したアサギマダラ (西宮市 2015.10/5)
ミズヒマワリはチョウ類に人気のある花で、この日も十数匹のアサギマダラが訪花していました。

イヌハギ
Fig.22 イヌハギ (西宮市 2015.10/5)
河川敷や堤防、溜池土堤などに見られる半ば木本状となるマメ科植物で、すでに花期は終わり閉鎖花が果実を形成中でした。低水敷から高水敷へと移行する斜面に数個体が生育していました。
関連ページ 関西の花・イヌハギ

カワラヨモギ
Fig.23 カワラヨモギ (西宮市 2015.10/5)
これもイヌハギと同じような場所に生育しています。
マツヨイグサ類、オオブタクサ、セイバンモロコシなど、外来種の多い中でこのような在来の野草を見るとほっとします。
関連ページ 関西の花・カワラヨモギ

アブノメ
Fig.24 アブノメ (西宮市 2015.10/5)
夕方のわずかな時間に、自宅からクルマで5分ほどの体験学習水田の様子を見に行きました。
アブノメは前回久しぶりに再発見したとメモしましたが、ここでも無農薬農法により復活したようです。周辺の水田を探すと他に3枚の水田でも見つかりました。こんな足元にまあったとは!
関連ページ 湿生植物・アブノメ

アイナエ
Fig.25 アイナエ (西宮市 2015.10/5)
長らく市内で探していたアイナエが見つかりました。
しかしながら生えている場所が墓地で、同所的に必ず見られるアリノトウグサは無く、ウリクサ、ハタガヤ、小型のカヤツリグサ、コスミレ、アリアケスミレ、マツバウンラン、コニシキソウ、カタバミ、コミカンソウ、ウラジロチチコグサなどが見られ、どうも用土とともに入ってきたものと考えられます。
関連ページ 湿生植物・アイナエ

ミヤマアカネ
Fig.26 ミヤマアカネ (西宮市 2015.10/5)
昼間は忙しく飛び回るミヤマアカネも夕暮れになって草につかまって休んでいます。
西宮市内ではよく見かける種で、自宅の庭でも飛んでいるのを見かけます。

アカハナワラビ
Fig.27 アカハナワラビ (西宮市 2015.10/13)
アカハナワラビは今のところ西宮市内ではこの1個体が見られるのみで、過去に記録もありません。
年々株が充実してきて、栄養葉も大きくなり、再来年あたりには胞子葉が見れるかもと期待しています。葉が紅変する前はフユノハナワラビに似ていますが、鋸歯が尖り、表面に淡色のカスリ模様があって緑白色に見える点で区別できます。
関連ページ 関西の花・アカハナワラビ

説明板
Fig.28 武庫川渓谷の説明板 (西宮市 2015.10/13)
アカハナワラビを確認した後、武庫川渓谷に向かいました。
入り口には植物の説明板とジオラマ風の生植物の展示ができていました。
兵庫県宝塚土木事務所が作ったものですが、なぜか西宮市側にあります。

生植物の展示
Fig.29 生植物の展示 (西宮市 2015.10/13)
看板に載っていた植物が植え込まれています。木が並んでいるのは廃線の枕木を模したものですね。
画像には写っていませんが、川の部分は青い砂が敷いてあって、思わず陶器の亀の置物を置きたくなってしまいます。

ケキンモウワラビ
Fig.30 ケキンモウワラビ (西宮市 2015.10/13)
ヒメウラジロもいいのですが、こちらのほうが好みだったので撮影。

チョウセンガリヤス
Fig.31 チョウセンガリヤス (西宮市 2015.10/13)
岩場や草地に生える小さなイネ科の草本で、この周辺の河岸の岩場に沢山見られます。
まだ花序が出始めたばかりでした。
関連ページ 関西の花・チョウセンガリヤス

オガルカヤ
Fig.32 オガルカヤ (西宮市 2015.10/13)
これも岩場や草地でないと生きていけないイネ科の草本です。
市内では武庫川渓谷と北部の棚田の土手などで見られます。
関連ページ 関西の花・オガルカヤ

メガルカヤ
Fig.33 メガルカヤ (西宮市 2015.10/13)
オガルカヤと較べると岩場よりも草地のほうを好むイネ科の草本です。
あまり多くはありませんが、甲山周辺の水田の土手でも生育しています。
関連ページ 関西の花・メガルカヤ

アゼガヤツリ
Fig.34 アゼガヤツリ (西宮市 2015.10/13)
岩場の窪みに砂と湧水が溜まっていて、そこではアゼガヤツリの小群落が見られました。
関連ページ 湿生植物・アゼガヤツリ

フサナキリスゲ
Fig.35 フサナキリスゲ (西宮市 2015.10/13)
大雨が降ると冠水してしまうような河岸の岩場の隙間に生えています。
ここでは水面から1m程の岩場に生育していて、最近のゲリラ豪雨で年に何度も激流に揉まれているはずです。広い葉は本種のものではなくイネ科のもので、この個体にはまともに伸びた葉が1枚もありませんでした。頻繁な冠水によって、武庫川渓谷ではアオヤギバナよりも少なくなっています。

アオヤギバナ
Fig.36 アオヤギバナ (西宮市 2015.10/13)
アキノキリンソウに似た、渓流の岩上に特化したキク科の草本です。
茎は叢生して、岩の隙間にしっかりと根を這っています。
先のフサナキリスゲよりも1m以上高い位置に生えていて、それほど危機的状況にはなっていません。

ヒメアブラススキ
Fig.37 ヒメアブラススキ (西宮市 2015.10/13)
草地環境の消失とともに減少しつつある種ですが、武庫川渓谷では群生している場所もあります。
本来の生育場所がこのような岩場の林縁部の草地だったのかもしれません。
関連ページ 関西の花・ヒメアブラススキ

アブラススキ
Fig.38 アブラススキ (西宮市 2015.10/13)
アブラススキが遊歩道沿いに沢山見られました。
これも農地の草地土手などでよく見かけますが、やや湿った場所を好むように思います。
関連ページ 関西の花・アブラススキ

ヨメナ
Fig.39 ヨメナ (西宮市 2015.10/13)
キク科の花が道端を飾るようになり、野菊のシーズンになりました。ヨメナはどこにでも見られる野菊ですが、川沿いのためなのか、葉が他の場所のものよりも細くなっています。
関連ページ 湿生植物・ヨメナ

イナカギク
Fig.40 イナカギク (西宮市 2015.10/13)
西宮市内ではよく似たケシロヨメナよりもイナカギクのほうが多く見られます。
ケシロヨメナとは葉柄がなく、葉の基部が茎を半ば抱くことにより区別できます。
関連ページ 関西の花・イナカギク

ヤクシソウ
Fig.41 ヤクシソウ (西宮市 2015.10/13)
秋が深まったことを感じさせる花です。
葉身が羽状となるものはハナヤクシソウといい、ここでは混生していました。
関連ページ 関西の花・ヤクシソウ

ハナヤクシソウの葉
Fig.42 ハナヤクシソウの葉 (西宮市 2015.10/13)

結実したフユザンショウ
Fig.43 結実したフユザンショウ (西宮市 2015.10/13)
フユザンショウは西宮市内では武庫川渓谷で多く見られます。
サンショウに較べると香りが薄く、香辛料として使われることはないようです。
樹にはクロアゲハの幼虫が付いていました。

オオキヨズミシダ
Fig.44 オオキヨズミシダ (西宮市 2015.10/13)
本種も武庫川渓谷に多く見られるもので、やや湿った林床に見られます。
どちらかというと好石灰性で、このあたりの熔結凝灰岩には多少の石灰分が含まれているようです。
関連ページ 関西の花/シダ・オオキヨズミシダ

平野部の休耕田
Fig.45 平野部の休耕田 (西宮市 2015.10/13)
この日は2時間という中途半端な空き時間だったので、市内平野部の水田を巡りました。
今年も耕作放棄された水田が数枚ありました。
このような場所は翌年には住宅が建つか、駐車場となってしまいます。

紅葉したヒメミソハギ
Fig.46 紅葉したヒメミソハギ (西宮市 2015.10/13)
ヒメミソハギはレッドリストに入れている地方も多いのですが、西宮市内では比較的よく見かける水田雑草です。最近は外来種のホソバヒメミソハギに押されがちですが、まだまだ健在です。
関連ページ 湿生植物・ヒメミソハギ

オオシロガヤツリ
Fig.47 オオシロガヤツリ (西宮市 2015.10/13)
西宮市内では平野部の2ヶ所の限られた水田にのみ見られます。
出現個体数は年によってまちまちで、全く見られない年もあります。
もう1ヶ所のほうは、今年は全く出現しませんでした。
左の紅葉しかかっているものは外来種のホソバヒメミソハギです。
関連ページ 湿生植物・オオシロガヤツリ

オオシロガヤツリの花序
Fig.48 オオシロガヤツリの花序 (西宮市 2015.10/13)
近似種のアオガヤツリ、ヒメアオガヤツリ、シロガヤツリとは、小穂が扁平ではなく円柱状となる点で区別できます。

アメリカアワゴケ
Fig.49 アメリカアワゴケ (西宮市 2015.10/13)
ここ数年で平野部の水田や畑地に急激に広がった外来種で、今では平野部に広く見られます。
植物体は在来種のアワゴケよりもかなり小型で、群生しているとまさにコケのように見えます。
関連ページ 湿生植物・アメリカアワゴケ

ウキアゼナ
Fig.50 ウキアゼナ (西宮市 2015.10/13)
アクアリウムからの逸出により広がった外来種で、開花期が長く繁殖力旺盛です。
これも平野部の水田ではふつうに見られるようになりました。
関連ページ 湿生植物・ウキアゼナ

ウリカワ
Fig.51 ウリカワ (西宮市 2015.10/13)
ウリカワとオモダカは市内平野部では稀な水田雑草で、オモダカがあった水田は昨年宅地化され無くなりました。ウリカワは1ヶ所の水田にのみ生き残っています。
両種ともに北部の水田ではふつうに見られます。
関連ページ 湿生植物・ウリカワ

コイヌガラシ
Fig.52 コイヌガラシ (西宮市 2015.10/13)
淡路島や播磨地方では溜池畔でよく見かけますが、西宮市内では初見で過去に記録もありませんでした。イネの耕作後は冬の葉物野菜を裏作する水田に生育していました。市内の水田では稲刈り後から裏作耕起前のわずかな間にしか見つけられないのかもしれません。
関連ページ 湿生植物・コイヌガラシ

エビモ
Fig.53 エビモ (西宮市 2015.10/13)
西宮市内では水路内を徹底的に底浚いして掃除している場所が多く、小河川を除いては水草があまり見られません。エビモは普通種ですが、市内の水路で見つけると嬉しくなります。
関連ページ 沈水植物・エビモ

ホザキノフサモ
Fig.54 ホザキノフサモ (西宮市 2015.10/13)
いつもは水量が一杯で中に入れなかった水路が減水していたので、長靴で降りて調べると本種が見つかりました。古い時代から武庫川からの水を導水している水路で、ホザキノフサモは武庫川本流ではすでに見られなくなった水草です。西宮市内では初見で、過去に記録もありませんでした。
関連ページ 沈水植物・ホザキノフサモ

ヤブミョウガ
Fig.55 ヤブミョウガ (西宮市 2015.10/13)
ヤブミョウガは平野部では社寺林内に生き残っています。
ここもそのような社寺林で、他にノシラン、ヤブラン、オオバジャノヒゲなどが残存していました。

アキノキリンソウ
Fig.56 アキノキリンソウ (西宮市 2015.10/18)
この日はシダの観察会があり県内新産を含めて珍しいシダを沢山見て、頭が飽和状態となるほどでした。帰途、まだ夕暮れまで時間があったので、見慣れた市内北部の里山に立ち寄って頭をクールダウン。アキノキリンソウは先に見たアオヤギバナに較べると株立ちしないので、素朴な花に見えます。
関連ページ 関西の花・アキノキリンソウ

コウヤボウキ
Fig.57 コウヤボウキ (西宮市 2015.10/18)
コウヤボウキも林縁のあちこちで開花し始めています。
西宮市内のものは白味の強い花をつけるものが多いです。
関連ページ 関西の花・コウヤボウキ

キクバヤマボクチ
Fig.58 キクバヤマボクチ (西宮市 2015.10/18)
里山の林縁でよく見かける草本で、花は渋い色調ながらなかなか魅力的です。
近縁のハバヤマボクチ、ヤマボクチは市内では見たことがありません。
関連ページ 関西の花・キクバヤマボクチ

サルトリイバラ
Fig.59 結実したサルトリイバラ (西宮市 2015.10/18)
サルトリイバラの結実したばかりの果実は薄っすらと白い粉を吹いて、実に美しいものです。

リンドウ
Fig.60 リンドウ (西宮市 2015.10/18)
長く伸びて地表に倒伏したリンドウが開花し始めていました。
関連ページ 関西の花・リンドウ

センブリの花
Fig.61 センブリ (西宮市 2015.10/18)
リンドウが開花しているなら、センブリも開花してるはずとあたりを探すと、開花中のものがちらほらと見つかりました。よく見ると、手前の花の上にとても小さなイモムシが2匹上がって、蜜腺溝の脇に生えた毛をかじっているようです。
関連ページ 関西の花・センブリ

フユノハナワラビ?
Fig.62 フユノハナワラビ? (西宮市 2015.10/18)
フユノハナワラビだけは確証を持てないので「?」をつけざるを得ません。
ここのものは胞子嚢が弾けはじめているようで、触ると胞子が少し飛散しました。
関連ページ 関西の花/シダ・フユノハナワラビ?

ムツオレグサ
Fig.63 ムツオレグサ (西宮市 2015.10/18)
ムツオレグサはふつう春~初夏に開花結実しますが、秋に花序を上げているのもよく見かけます。
充分に生育している個体では秋にも出穂するのでしょう。
関連ページ 湿生植物・ムツオレグサ

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