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Satoyama, Plants & Nature

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冬に見るシダ3 さらに足を伸ばして 

前回に続いて、今回は兵庫県東部内陸の山間渓流の常緑性シダをいくつか紹介。(2/4 更新)
カミガモシダ、シシラン、コウヤコケシノブ、ホソバコケシノブ、アオホラゴケ、カラクサシダ、ヤノネシダ、ミヤマノコギリシダ、シノブカグマ、サキモリヒロハイヌワラビ、ミヤマイタチシダ、フモトシダ、オオカナワラビ、オオバノハチジョウシダ、オニヒカゲワラビ、トウゲシバ、モトマチハナワラビ(暫定)、ヒメカナワラビ、オオキヨズミシダ
*画像は全てクリックすると拡大できます。

倒木のシダ
Fig.1 渓流畔のコケむした倒木に生えるシダ類
オオスギゴケやサナダゴケ類、ムチゴケなどが繁茂する倒木上にカミガモシダやヌリトラノオが生えています。
こういう素敵な光景と出会えるので、冬でも自然観察がやめられません。

カミガモシダ
Fig.2 カミガモシダ
兵庫県下ではチャートの露岩の存在する場所に多い、美しいシダ。
ここでは朽ちた切り株上にコウヤコケシノブとともに生育していました。

シシラン群生
Fig.3 チャートの露岩に群生するシシラン
丹波地方の谷沿いではシシランの見事な群落がよく発達しています。

コウヤコケシノブ群落
Fig.4 コウヤコケシノブに覆われた岩壁
谷筋の到るところで見られます。

ホソバコケシノブ
Fig.5 ホソバコケシノブ
コウヤコケシノブに次いでよく見かけるコケシノブの仲間。

アオホラゴケ
Fig.6 アオホラゴケ
コウヤコケシノブやホソバコケシノブよりも出会う機会が少ないコケシノブの仲間。
渓流沿いの倒木や岩壁に生育している。

アホホラゴケの偽脈
Fig.7 アオホラゴケ葉身に見られる偽脈
葉を日に透かしてルーペで見ると、主脈と葉縁の間に不連続な皺状の脈「偽脈」が見える。
偽脈はウチワゴケを除くとアオホラゴケのみに見られ、近似種との重要な区別点となる。

カラクサシダ
Fig.8 カラクサシダ
渓流畔や岩壁のコケの間に埋もれるようにして生える小さなシダ。
コケシノブの仲間よりも少なく、コケの観察ついでに見つかることが多い。
ここではシノブゴケ類やオオトラノオゴケなど、比較的大型のコケとともに巨岩に生えていた。
この日はコケの写真も沢山撮ったが、それはまた後日に・・・

ヤノネシダ
Fig9. ヤノネシダ
自生地自体は少ないが、自生箇所では岩壁から石垣、地上など、到るところで繁殖している。
これは旧い石垣に着生しているもの。
隣の谷ではコタニワタリが非常に多かったが、この谷筋ではヤノネシダばかり。

ミヤマノコギリシダ
Fig.10 ミヤマノコギリシダ
典型的なミヤマノコギリシダに近いものだと思う。
ホソバノコギリシダというのも一度見てみたいものです。

シノブカグマ
Fig.11 シノブカグマ
きれいでカッコいいシダなんですが、羽片が一部欠損していて残念。


サキモリヒロハイヌワラビ
Fig.12 サキモリヒロハイヌワラビ
サキモリイヌワラビ(?)としていましたが、細部の画像によりサキモリヒロハイヌワラビ(ニセイズイヌ、ヒロハ×サキモリ)だろうと教えていただきました。
サキモリイヌワラビとヒロハイヌワラビの雑種とのことです。
以下、Fig.13~16までは細部などの関連画像です。

sakimoriOtherSide0121.jpg
Fig.13 Fig.12標本の最下羽片裏面
羽片には柄があります。 ソーラスは三日月形で下端は中肋に接しています。

葉軸の細毛
Fig.14 葉軸と羽軸の微毛
葉軸と羽軸には先の丸い微毛(おそらくは腺毛)が生えている。

植物体の基部
Fig.15 葉柄基部
葉柄基部には黒褐色の鱗片が見られる。

イヌワラビsp
Fig.16 付近で見られた個体
5m離れた場所のもの。これはサキモリイヌワラビかもしれないとのこと。
Fig.12と大きさは変わらないが、ソーラスは未発達でした。


ミヤマイタチシダ
Fig.17 ミヤマイタチシダ
常緑シダですが、冬場にはへたっている葉がほとんど。特に胞子をつけた葉はぼろぼろ。

フモトシダ
Fig.18 フモトシダ
光の入る明るい林床では大きく育ったフモトシダが群生していました。

オオカナワラビ
Fig.19 オオカナワラビ
兵庫県ではなぜか記録の少ないシダです。近くにはオニカナワラビも見られました。

オオバノハチジョウシダ
Fig.20 オオバノハチジョウシダ
谷の入り口の開けた場所に生えていることが多く、シカの忌避植物です。
大型のシダで1mを超えるものもザラに見かけます。

オニヒカゲワラビ
Fig.21 オニヒカゲワラビ
夏緑性大型シダで、シカの忌避植物。シカの食害の多い谷の林道脇でへたってました。

トウゲシバ
Fig.22 トウゲシバ
山麓の植林地に沢山生えています。

モトマチハナワラビ(?)
Fig.23 モトマチハナワラビ(?)
シカ防護柵に囲まれた放棄クリ園と植林地の境界あたりに点在していました。
胞子葉を上げたもののほとんどがノウサギかノネズミの食害を受けていました。
モトマチハナワラビではないかとのご指摘を受けました。(コメント欄参照)
少し調べてみる必要がありそうです。


葉の画像
Fig.24 葉の画像
葉は平面的に広がり、裂片は細く、葉面には光沢があります。

オオハナワラビの葉縁鋸歯
Fig.25 葉縁鋸歯
鋭く尖った鋸歯が目立ちます。後のハナワラビ類の葉の比較のために。

ヒメカナワラビ
Fig.26 ヒメカナワラビ
これは神戸市の低山で撮影したもの。
兵庫県ではこのシダが出てくると、他にも面白い植物を見ることができます。
次に紹介するオオキヨズミシダとは一見すると区別がつきません。

オオキヨズミシダ
Fig.27 オオキヨズミシダ
こちらは西宮市の渓流畔に生育しているもの。
両種を確実に見分けるには葉裏のソーラスのつき方を調べる。
ヒメカナワラビのソーラスは、葉身の下部中軸寄りから外に向けてつく。
オオキヨズミシダのソーラスは羽片の上部からついていく。
西宮市には両種がともに見られる場所があり、なかなか紛らわしい。

(2013.2/4更新)

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category: シダ

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コメント

サキモリイヌワラビ?など

 サキモリイヌワラビ?とされたものは切れ込みがすこし深いですが、サキモリでよいでしょうね。もしタニイヌワラビが混生していれば、タニ×サキモリの可能性もあるでしょうが。サキモリは葉質や小羽片の形のほかに下部羽片の柄の長さも重要ですから、この角度・大きさでの撮影は同定にはつらいです。
 オオハナワラビとされたものには驚きました。これは十中八九、新種候補有力なモトマチハナワラビでしょう。モトマチは伊豆大島の地名で、暖かいところに点々と知られているものです。オオハナよりホウライハナワラビに近縁なものだと思います。大阪府では北摂の神社林に知られていますが、兵庫からは未記録では? 京都ではわずかですがモトマチのほかにモトマチ×アカハナらしいものも見つかっています。いずれにせよ4月までに詳細な調査が必要かと思います。
光田 重幸 #UPCNk2uw URL [2013/02/02 04:56] edit

Re: サキモリイヌワラビ?など

光田先生、またまたコメント頂きありがとうございます。
サキモリイヌワラビ(?)の最下羽片裏側の標本画像を追加してみました。いかがでしょうか?
記録(兵庫県産維管束植物1 1999)を調べてみると、当該地域にサキモリイヌワラビの記録があり、隣接地域にタニイヌワラビの記録がありました。
タニ×サキモリとなると、今の私ではお手上げに近いかと・・・

モトマチハナワラビは知りませんでした。
mst-kyさんのブログを拝見すると、仰るように大変よく似ていました。
葉全体の画像も追加してみました。
鈴木さんか白岩先生に一度現場を見ていただこうかと考えております。
光田先生のご指摘はいつも勉強になり、大変感謝しております。
マツモムシ06 #7qQ58teA URL [2013/02/02 23:14] edit

サキモリイヌワラビ?など

 追加してくださった画像を拝見しました。ただイヌワラビ類の雑種は画像だけでは限界があります。写真を拝見しますと、サキモリ深裂品を最有力として、サキモリヒロハ(ニセイズイヌ、ヒロハイヌ×サキモリ)、カラサキモリ(カラクサ×サキモリ)、ヤマサキモリ(ヤマ×サキモリ)の可能性があります。タニイヌワラビとの雑種の可能性は低いと思います。羽軸の微毛や葉柄基部の鱗片、胞子の状態などを見なければ、結論は難しいと思います。小型のサキモリは見ませんでしたか?
 モトマチハナワラビは京都や大阪では人間くさいところにあり、持ち込まれた可能性も考えなければいけないなと言っていたところです。これがもしモトマチだとすると、内陸の山間地ですから、画期的な発見になるかもしれません。兵庫県は中部や北部で京都府と接しています。東部なら、おそらく隣接する京都府側も調べる必要があるでしょう。差し支えなければ、具体的な場所をメールでお知らせ願えませんか。兵庫県での調査に(白岩さん鈴木さんとともに)私が立ちあってもいいです。
光田 重幸 #UPCNk2uw URL [2013/02/03 06:20] edit

Re: サキモリイヌワラビ?など

光田先生、ご指導ありがとうございます。
サキモリイヌワラビ(?)についてさらに画像を追加しました。
胞子を探してみましたが、よく解りませんでした。

モトマチハナワラビの生育箇所については、後ほどメールいたします。
マツモムシ06 #7qQ58teA URL [2013/02/03 22:15] edit

サキモリイヌワラビではないと

 羽軸分岐点の写真をアップしてくださったおかげで、サキモリイヌワラビとはちがうことがわかりました。こんなところに毛が出ることは、サキモリでは見たことがありません。小羽片の形もサキモリにしてはおかしく、これはサキモリヒロハイヌワラビ(ニセイズイヌ、ヒロハ×サキモリ)だと思います。少ないものです。京都では醍醐山系で一度見つかったことがあります(標本は東大に)。
 鱗片も、サキモリにしては細く、ヒロハの影響が感じられるようです。雑種は大型になることが多く、とくに冬場に残るものは目立ちます。後のほうのものは、通常のサキモリかもしれません。
光田 重幸 #UPCNk2uw URL [2013/02/04 08:27] edit

Re: サキモリイヌワラビではないと

 光田先生、ありがとうございます。
 雑種となるとまだまだ見識眼が無いので、現地で他の個体を沢山見て違いを会得しなければなりませんね。幸い自生地周辺ではスゲ類や他の植物も見るべき種が多く、今年は何度も通うことになりそうです。少ないものということですので、暫定モトマチハナワラビとともに、県内のシダ研究者に連絡しておきたいと思っております。
 ご指摘を受けなければ、サキモリイヌワラビとしてしまうところでした。ありがとうございます。
マツモムシ06 #7qQ58teA URL [2013/02/04 14:34] edit

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