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Satoyama, Plants & Nature

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スゲを探して 

スゲ類は地域や環境により種分化し、スゲ属中には非常に多くの種が含まれています。にもかかわらず、確実に同定できる標本を採取できる期間は4月下旬~6月と短いものです。
この期間のうち個人で動ける時間は限られており、事前に目標と計画を建てておかないと、なんとなくスゲ類を見て終わりということになりかねません。
今年は2004年に新記載され、古い標本は残っていますが、自生の現状を確認できていない兵庫県RDB Aランクとされているサンインヒエスゲの確認と、未だ自生状態のものを見ていないハリガネスゲ、オオタマツリスゲを見ることでした。
結果的に3種とも見ることができた上、ニッコウハリスゲとコウヤハリスゲも観察でき、個人的には上々の年でした。
*画像クリックで、別ウィンドで表示されます。
FC2ブログの仕様が変わったのか、リンク先で大きな画像が表示されなくなってしまいました。
大きな画像(1024×768)を見る時は、リンク先の画像を別のウインドかタブで表示してください。


開花中のヒロバスゲ
Fig.1 開花中のヒロバスゲ (兵庫県但馬地方 2017.5/22)
標高800m前後の明るい林床では、この時期はまだ開花状態でした。
アオヒエスゲやアオバスゲ、サンインヒエスゲとは葉幅が広いことにより区別できます。
周辺ではオクノカンスゲやカンスゲも開花中でした。
関連ページ 関西の花/カヤツリグサ科・ヒロバスゲ

カンスゲ群落
Fig.2 カンスゲ群落 (兵庫県北播地方 2017.5/26)
沢沿いの登山道を登っていくと、カンスゲの見事な群落がありました。
このようなまとまった群落を見たのは初めてです。
関連ページ 関西の花/カヤツリグサ科・カンスゲ

クジュウスゲ
Fig.3 クジュウスゲ (兵庫県北播地方 2017.5/26)
カンスゲ群落のある谷筋では沢沿いにクジュウスゲのマットがあちこちで見られました。
基部から匐枝を伸ばして栄養繁殖するためにマット状の群落をつくります。
関連ページ 関西の花/カヤツリグサ科・クジュウスゲ

ヒロハノオオタマツリスゲ
Fig.4 ヒロハノオオタマツリスゲ (兵庫県北播地方 2017.5/26)
県内ではやや高標高地の適湿な場所に見られ、クジュウスゲに混じって沢筋に点在していました。
果胞が熟す頃は柔らかい花茎は倒伏し、どうやっても締まりの無い画像になってしまいます。
関連ページ 関西の花/カヤツリグサ科・ヒロハノオオタマツリスゲ

ヤマテキリスゲ
Fig.5 ヤマテキリスゲ (兵庫県北播地方 2017.5/26)
開けた谷筋の撹乱された湿地状の場所に生育していました。
県内では中部から北部にかけて見られ、テキリスゲより葉の色が濃く、ほとんどざらつかないことにより区別できます。
関連ページ 湿生植物・ヤマテキリスゲ

ハリガネスゲ
Fig.6 ハリガネスゲ (兵庫県北播地方 2017.5/26)
高原地帯のオオミズゴケ群落中や開けた沢筋に多くの個体が生育していました。
低地に生育するマツバスゲに似ていますが、マツバスゲは雌鱗片と果胞がほぼ同長に対し、ハリガネスゲは雌鱗片よりも果胞が大きいことにより、おおよその区別ができます。
関連ページ 湿生植物・ハリガネスゲ

ニッコウハリスゲ
Fig.7 ニッコウハリスゲ (兵庫県北播地方 2017.5/26)
高原の草地に別の草本を目当てに訪れたところ、細流脇や湿地に点在しているのを偶然見つけました。
兵庫県内では数ヶ所でしか自生しておらず、嬉しい出会いになりました。
ハリガネスゲとは葉幅が2~3mmと幅広くて目立ち、雌鱗片が淡緑色で、雄花部が短いことにより区別できます。ふつう花茎上部はざらつきますが、この集団ではあまりざらつきは目立たず、他の地域のものとは微妙に遺伝子的な差があるかもしれません。

オオタマツリスゲ
Fig.8 オオタマツリスゲ (神戸市 2017.5/31)
以前から聞いていたオオタマツリスゲの自生地を訪ねました。
かなり大きな群落で、熟した果胞をつけた花茎は全て倒伏しており、ヒロハノオオタマツリスゲ同様、全く絵になりません。近辺には自生地はなく、かなり局所的な分布傾向のあるスゲです。

オオタマツリスゲの花序
Fig.9 オオタマツリスゲの花序 (神戸市 2017.5/31)
花茎が全て倒伏しているので、花序がわかる画像がなかなか撮影できません。
車道の溝に垂れ下がっている花茎があったので、なんとか花序が解る画像を撮ることができました。

ヒメミコシガヤ
Fig.10 ヒメミコシガヤ (神戸市 2017.5/31)
オオタマツリスゲ自生地からの帰途、保全管理されている里山に生育しているヒメミコシガヤの様子を見に立ち寄りました。兵庫県と岡山県のみに生育しており、ここでは増殖の試みがなされています。
関連ページ 関西の花/カヤツリグサ科・ヒメミコシガヤ

ヒメミコシガヤの花序
Fig.11 ヒメミコシガヤの花序 (神戸市 2017.5/31)
雄雌性の小穂が比較的密についていて、ミノボロスゲやツクシミノボロスゲの花序に似ています。

ヒメミコシガヤの基部の葉鞘
Fig.12 ヒメミコシガヤの基部の葉鞘 (神戸市 2017.5/31)
葉鞘の腹面には横しわがあり、ミノボロスゲやツクシミノボロスゲとの区別点となります。

アワボスゲ
Fig.13 アワボスゲ (神戸市 2017.5/31)
ヒメミコシガヤの近くには生育良好なアワボスゲの大株が繁茂しています。
草原環境の減少とともに見られなくなっているスゲですが、ここではかなりの個体が生育しています。
関連ページ 関西の花/カヤツリグサ科・アワボスゲ

アワボスゲとヤワラスゲの花序
Fig.14 アワボスゲとヤワラスゲの花序 (神戸市 2017.5/31)
アワボスゲとヤワラスゲは時に同じような環境に生えることがあり、よく似ています。
アワボスゲは果胞が丸く膨らみ、開出して嘴は短いですが、ヤワラスゲの果胞は斜上して着き、嘴は長くなります。アワボスゲは稀ですが、ヤワラスゲは様々な環境でよく見かけるスゲです。
関連ページ 湿性植物・ヤワラスゲ

ホナガヒメゴウソ
Fig.15 ホナガヒメゴウソ (神戸市 2017.5/31)
ヒメミコシガヤ、アワボスゲ、タチスゲなどが生育する休耕田に生育しています。
次のヒメゴウソに比べて自生地は少なく、その名のごとく雌小穂は長く、青味を帯びません。

ヒメゴウソ
Fig.16 ヒメゴウソ (神戸市 2017.5/31)
別名アオゴウソとも呼ばれ、草体や雌小穂は青白い。
二次的自然環境の高い場所に見られ、ここではゴウソ、オタルスゲとともにホナガヒメゴウソがある休耕田とは別の休耕田で生育しており、混生は見られません。
関連ページ 湿性植物・ヒメゴウソ(ホナガヒメゴウソ含む)

グレーンスゲ
Fig.17 グレーンスゲ (兵庫県但馬地方 2017.6/8)
夏期には放牧地となる、高原のススキ草原の小さな沢沿いに生育していました。
ややコンパクトな草体で、同じ沢沿いにはアズマナルコ、クサスゲが見られました。
関連ページ 湿性植物・グレーンスゲ

コカンスゲ
Fig.18 コカンスゲ (兵庫県但馬地方 2017.6/9)
山の頂に登ると、ブナ林の林床にミヤマカンスゲとともにコカンスゲが生育していました。
匐枝で栄養繁殖するため、湿った林床斜面で群生することの多いスゲです。
関連ページ 関西の花/カヤツリグサ科・コカンスゲ

サンインヒエスゲ
Fig.19 サンインヒエスゲ (兵庫県但馬地方 2017.6/9)
ここに登ってきたのは、県下唯一の記録のあるこの場所での生育を確認するためです。
兵庫県内ではおよそ50年振りの再確認になる兵庫県版RDB Aランク種のスゲです。
ブナ帯直下のミズナラ・アカマツ二次林の歩道脇の乾いたような半日陰地に、20個体程生育していました。来年からは同じ条件を満たすような場所を探して歩くことになります。

イソアオスゲ
Fig.20 イソアオスゲ (兵庫県但馬地方 2017.6/9)
海岸の岩場ではタイトゴメが開花し始め、その間の岩棚や岩の隙間にイソアオスゲが見られました。
匐枝を伸ばして栄養繁殖し、大きなまとまりとなっていますが、その割りに花茎は少数でした。
関連ページ 関西の花/カヤツリグサ科・イソアオスゲ

ハマアオスゲ
Fig.21 ハマアオスゲ (京都府丹後地方 2017.6/9)
砂浜に続く松林の林床に生育しているもので、イソアオスゲよりも雌小穂は太く、果胞の大きく、密に短毛が生えることにより区別できます。時に海岸の岩場(磯)であっても、表土がある場所に生えていることがありますが、上記の特徴で区別は容易です。
関連ページ 関西の花/カヤツリグサ科・ハマアオスゲ

コウボウムギ
Fig.22 コウボウムギ (京都府丹後地方 2017.6/9)
初心者であっても、まず間違えようのない特徴的で目立つスゲで、web上でも他のスゲに比べて圧倒的に多数の画像が見られます。雌雄異株で、画像のものは雌株というのも、今さら野暮な感じです。
関連ページ 関西の花/カヤツリグサ科・コウボウムギ

コウヤハリスゲ
Fig.23 コウヤハリスゲ (滋賀県湖北地方 2017.6/10)
温帯林が広がる林道脇の小湿地に生育しているもので、小穂はコハリスゲっぽく感じました。
本種の大きな特徴は地下に匍匐根茎があることで、2008年に新記載されて間もない種です。
関連ページ 湿生植物・コウヤハリスゲ

コウヤハリスゲの生育状態
Fig.24 コウヤハリスゲの生育状態 (滋賀県湖北地方 2017.6/10)
匍匐根茎によって栄養繁殖するため、マット状に広がります。
林道脇の数ヶ所で見られましたが、いずれも湧水に涵養され、浅い表水のある小湿地でした。

ハリスゲ節3種の小穂
Fig.25 ハリスゲ節3種の小穂
いずれも雄雌性ですが、ハリガネスゲをのぞいては、雄花部がごく短いことが解ります。

ミノボロスゲ
Fig.26 ミノボロスゲ (滋賀県湖北地方 2017.6/10)
登山道入り口の駐車場脇に見られたもので、おそらくは登山者の靴か車のタイヤの溝に運ばれてきたものでしょう。ここでは移入初期なのか3個体の生育を確認したのみですが、兵庫県の氷ノ山では登山道脇にビッシリと生育している箇所があります。
関連ページ 湿性植物・ミノボロスゲ

ミノボロスゲの花序
Fig.27 ミノボロスゲの花序 (滋賀県湖北地方 2017.6/10)
花序には雄雌性の無柄の小穂が密につき、ヒメミコシガヤに似ていますが、花茎上部がざらつくことにより区別できます。また先述のようにヒメミコシガヤの基部の葉鞘には横しわがありますが、ミノボロスゲにはありません。

ツクシミノボロスゲ
Fig.28 ツクシミノボロスゲ (神戸市 2017.6/15)
道端に10数個体が生育していますが、ゴルフ場の路傍であり、これも移入されたと考えられるものです。兵庫県内には数例の採集記録がありますが、いずれに場所のものも自生していたものかどうか疑わしいと思っています。

ツクシミノボロスゲの花序
Fig.29 ツクシミノボロスゲの花序 (神戸市 2017.6/15)
ミノボロスゲ同様、雄雌性で無柄の小穂が着きますが、その着き方はミノボロスゲよりもまばらで、花序は貧相な印象を受けます。また、ミノボロスゲの有花茎上部がざらつくのに対し、ツクシミノボロスゲでは有花茎上部は平滑となります。

ミヤマシラスゲ
Fig.30 ミヤマシラスゲ (神戸市 2017.6/15)
ふくらんだ果胞が密についた雌小穂がまるで細長いソーセジのように見える、解りやすいスゲで、撹乱を受けたような湿地で群生しているのを見かける機会が多いです。
湿地環境に広く見られ、開花期の頃はネクイハムシの仲間が雄花の花粉を漁っているのを見ることがあります。
関連ページ 湿性植物・ミヤマシラスゲ

サトヤマハリスゲ
Fig.31 サトヤマハリスゲ (神戸市 2017.6/15)
小穂の雄花、雌花部ともに短く、兵庫県南部では低山や丘陵の湿地に比較的よく見られるハリスゲ節のスゲです。ハリスゲ節はヌカスゲ節と同様、同所的に見られるアゼスゲ節やミヤマシラスゲ節に比べて開花・結実が早く、結実した果胞が落ち始めていました。
関連ページ 湿性植物・サトヤマハリスゲ


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