春の花々
2017/04/18 Tue. 18:45 [edit]
このところ安倍政権とトランプ政権がいろいろとやらかしてくれるので、ゆっくりブログを書いている余裕がありませんでした。全くもって迷惑な話です。民主主義は面倒クサイですが、かといって投げ出すわけにもいきません。という訳で出先で撮った画像がかなり溜まってしまいました。
*画像クリックで、別ウィンドで表示されます。
FC2ブログの仕様が変わったのか、リンク先で大きな画像が表示されなくなってしまいました。
大きな画像(1024×768)を見る時は、リンク先の画像を別のウインドかタブで表示してください。

Fig.1 セツブンソウ (兵庫県丹波地方 2017.3/1)
春のお約束の花。常緑シダの観察途上に立ち寄りました。
関連ページ 関西の花・セツブンソウ

Fig.2 バイカオウレン (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
この日も常緑シダの観察がメインでしたが、山麓で保護されているバイカオウレンが満開でした。
関連ページ 関西の花・バイカオウレン

Fig.3 ニッコウネコノメ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
谷間に開花寸前のニッコウネコノメがありました。時期が早いのでまだ赤味が強く出ています。
関連ページ 関西の花・ニッコウネコノメ

Fig.4 ミツマタ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
利用されることが無くなったミツマタが、植林地の林床で見事な群落となっていました。

Fig.5 ミヤマカタバミ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
社寺林の林床がミヤマカタバミのお花畑となっていました。
関連ページ 関西の花・ミヤマカタバミ

Fig.6 ナガバノタチツボスミレ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
日当たり良い林道脇では、早くもナガバノタチツボスミレが満開でした。
関連ページ 関西の花・ナガバノタチツボスミレ

Fig.7 コスミレ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
里山の農道脇ではコスミレが開花していました。
関連ページ 関西の花・コスミレ

Fig.8 キランソウ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
コスミレの隣ではキランソウも花盛り。
関連ページ 関西の花・キランソウ

Fig.9 バイカモ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
湧水のある用水路内ではバイカモも開花し始めていました。
関連ページ 沈水植物・バイカモ

Fig.10 ナガハシスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/4)
この日は円山川流域でコタネツケバナを探しましたが、全く見つからず、水田巡りに飽き飽きしたので、海沿いの山にナガハシスミレを見に行きました。

Fig.11 キンキマメザクラ (兵庫県但馬地方 2017.4/4)
林床にほとんど草本のない、シカの食害の激しい地域でしたが、キンキマメザクラの小さな花に救われた思いです。

Fig.12 フサザクラ (兵庫県但馬地方 2017.4/5)
少し山間の林道を探査しようとしましたが、まだ積雪のある場所や倒木も多く、多くの林道が通行不能となっていました。そんな林道脇の渓流畔では、フサザクラが咲き始めていました。

Fig.13 ナニワズ (兵庫県但馬地方 2017.4/5)
シカの忌避植物であるため、林床では時に群生が見られることがあります。

Fig.14 雪に覆われた山間の里山 (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
但馬と播磨の境界にあるやや高所の里山は、未だ雪に覆われていました。

Fig.15 タチネコノメソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
雪解けが進みつつある谷では数種のネコノメソウの仲間が開花していました。
タチネコノメソウは兵庫県中部から北部の渓流畔にふつうに見られます。
関連ページ 関西の花・タチネコノメソウ

Fig.16 キンシベボタンネコノメソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
本種は播磨北部から但馬地方の深山の渓流畔でよく見られます。
関連ページ 関西の花・キンシベボタンネコノメソウ

Fig.17 シロバナネコノメソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
本種は六甲山以北の渓流畔に比較的ふつうに見かけます。
関連ページ 関西の花・シロバナネコノメソウ

Fig.18 サンインシロカネソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
本種はキンシベボタンネンコノメソウと同じような分布域を持っています。
この時期から連休過ぎまで開花し、但馬各地でよく見かけます。
関連ページ 関西の花・サンインシロカネソウ

Fig.19 ノジスミレ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
帰りに立ち寄った里山の農道脇でノジスミレが点在し、開花していました。
関連ページ 関西の花・ノジスミレ

Fig.20 ニオイタチツボスミレ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
草刈りの行き届いた日当たり良い溜池土堤ではニオイタチツボスミレが開花し始めていました。
関連ページ 関西の花・ニオイタチツボスミレ

Fig.21 アゼスゲ (西宮市 2017.4/7)
この日は夕食の材料調達に市内の里山へと出掛けました。
畦には花を閉じたアマナの小規模な群落があり、同じ畦でアゼスゲが開花していました。
関連ページ 湿生植物・アゼスゲ

Fig.22 シバスゲ (西宮市 2017.4/7)
農道脇の草地ではシバスゲも開花中でした。
関連ページ 関西の花・シバスゲ

Fig.23 クロカワズスゲ (西宮市 2017.4/7)
別の水田の畦ではクロカワズスゲも開花。
関連ページ 湿生植物・クロカワズスゲ

Fig.24 スミレ (西宮市 2017.4/7)
JR線路脇の石垣と道路の隙間にスミレが並んで開花しています。
間隙雑草の面目躍如です。
関連ページ 関西の花・スミレ

Fig.25 キンキエンゴサク (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
この日はフクジュソウの自生地調査で但馬地方を訪れました。
植物誌研究会と地元有志の方々との共同調査です。
谷の入り口ではキンキエンゴサクが開花し始めていました。
関連ページ 関西の花・ヤマエンゴサク(広義)

Fig.26 フクジュソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
シカの食害が激しくヤマビルも多い谷でしたが、フクジュソウはシカの忌避植物で残存しています。
谷筋では先のキンキエンゴサクのほか、スミレサイシン、サンインシロカネソウ、サワハコベの花が見られる程度でしたが、ヒメバライチゴが多数確認できました。

Fig.27 フクジュソウの萼片と花弁 (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
近畿から中国地方にかけてはフクジュソウとミチノクフクジュソウが分布しますが、ここのものはフクジュソウです。フクジュソウは萼片は花弁と同長かやや短く、花は平開せず花弁は斜上気味にカーブしながら先は上を向きます。ミチノクフクジュソウでは萼片は花弁の2/3~1/2長、花は平開します。

Fig.28 シロバナオオタチツボスミレとヤマルリソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
調査後、地元のSさんに教えて頂いたミスミソウとクラガリシダの自生地に立ち寄りました。
谷筋の入り口の農道脇では白花のオオタチツボスミレがヤマルリソウとともに開花していました。
関連ページ 関西の花・オオタチツボスミレ
関連ページ 関西の花・ヤマルリソウ

Fig.29 サンインカンアオイ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
サンインカンアオイが1個体だけ見られ、1花だけ着けていました。
ふつう周辺に数個体点在しているものですが、ここでは他の個体は見つかりませんでした。

Fig.30 ミスミソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
葉だけのものは但馬各地で見かけますが、花を見たのは初めてでした。
ミスミソウ、スハマソウ、ケスハマソウの見分けは難しいものですが、神戸のケスハマソウとは花弁の幅が明らかに異なります。

Fig.31 エンレイソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
エンレイソウは丹波、北播、但馬地方でふつうに見られますが、近年はシカの食害により花をつける成熟個体は減少傾向にあります。ここでは比較的食害は軽微で、まだシカの好物のアオキも葉が少し残っています。
周辺にはナガハシスミレ、オオタチツボスミレ、ヤマルリソウ、キクザキイチゲ、イヌショウマ、サラシナショウマなどが見られます。
関連ページ 関西の花・エンレイソウ

Fig.32 キクザキイチゲ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
兵庫県内では白花のものがほとんどですが、ここのものは青味の強い集団でした。
青花のものは他に但馬地方で1ヶ所あるのを知るのみです。
関連ページ 関西の花・キクザキイチゲ

Fig.33 サンインネコノメ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
植林地の沢沿いにはサンインネコノメがあちこちで開花していました。
北播から但馬地方の渓流畔では比較的ふつうに見られます。
関連ページ 関西の花・サンインネコノメ

Fig.34 イチリンソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
山間の圃場整備された水田でしたが、曲がりくねった山際の土手部分は手が入っていなかったのかイチリンソウが群生していました。
関連ページ 関西の花・イチリンソウ

Fig.35 ニョイスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
スミレの仲間では比較的遅くに開花する種ですが、ここでは農道脇の湿った場所で早くも開花していました。
関連ページ 湿生植物・ニョイスミレ

Fig.36 オカスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
アカネスミレの無毛タイプの変種とされているもので、但馬地方ではこの型が多いように思います。
山際の日当たり良い林道脇の崩壊気味の場所に点在していました。

Fig.37 フウロケマン (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
社寺林の明るい林床で点在していました。
兵庫県で見かけるのはほとんどがミヤマキケマンで、フウロケマンは比較的稀に見られる程度です。

Fig.38 キンキカサスゲ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
小河川の水際に群生しており、ちょうど開花中でした。
兵庫県内では中部以北の里山の河川などで比較的ふつうに見られます。
関連ページ 湿生植物・キンキカサスゲ

Fig.39 コウボウシバ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
山間部から海岸に移動し、海浜とそこに隣接する山を探査しました。
画像は開花直前のもので、暗褐色の雄小穂が目だっています。
関連ページ 関西の花・コウボウシバ

Fig.40 コウボウムギ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
和名にコウボウシバと同じ「コウボウ」がつきますが、こちらはコウボウムギ節、前者はシオクグ節で系統的には離れており、コウボウムギ節では雌雄異株となります。
画像のものは雄株で、鱗片の間からは淡黄色の雄蕊が出ています。
関連ページ 関西の花・コウボウムギ

Fig.41 ハマアオスゲ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
砂浜と松林の境界付近に群生しており、開花中でした。
但馬地方では岩礁や海岸の斜面では酷似するイソアオスゲも見られます。
関連ページ 関西の花・ハマアオスゲ

Fig.42 花盛りの遊歩道 (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
但馬の海岸は急峻な場所が多く、遊歩道もアップダウンが多く一汗かかされますが、この時期は春の花々が周囲を飾り慰められられます。画像ではイチリンソウとタチツボスミレが咲き乱れ、ムラサキケマンやツルカノコソウが開花しています。

Fig.43 ヤマブキ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
ヤマブキは開花全盛で山腹を黄色く飾っていました。

Fig.44クシバタンポポ ヤマザトタンポポ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
花が大きく色が濃い目で外来種のように見えましたが、場所的には周辺に外来種は見られず、総苞片は反り返らず、総苞外片は卵形で膨らんでいることからクシバタンポポだと判断しましたが、「ヤマザトタンポポでは?」とのご指摘を受けました。クシバタンポポは花の色がもっと濃く、花の大きさもヤマザトタンポポよりやや小さいようです。
但馬地方にはカンサイタンポポのみならず、多くの在来タンポポが分布しているようで、これまで敬遠しがちだったタンポポの仲間を理解する、いい機会になりそうです。

Fig.45 ウラシマソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
遊歩道周辺ではウラシマソウも開花していました。ここではテンナンショウ類は見られませんでした。
関連ページ 関西の花・ウラシマソウ

Fig.46 シロバナタチツボスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
海崖と山腹を縫う遊歩道ではタチツボスミレ、オオタチツボスミレ、ナガバノタチツボスミレ、ナガハシスミレが競うように開花し、それらに混じってシロバナタチツボスミレもポツポツと見られました。
関連ページ 関西の花・タチツボスミレ

Fig.47 トキワイカリソウ白花品 (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
但馬地方の海岸沿いではトキワイカリソウの白花品が比較的多く見られます。
普通の紅花品とほぼ同等の数が見られますが、花弁は白色で萼片は淡紅色といった中間的なものも見られます。白花品は日本側の府県に分布しますが、県によっては内陸部にあったりするようで、滋賀県では赤坂山地でも点々と見た記憶があります。
K先生から白花品の標本を集めて欲しいとのことで、この個体も標本にしました。
関連ページ 関西の花・トキワイカリソウ

Fig.48 フデリンドウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
林縁ではフデリンドウも点在し、小さな花を開花していました。
関連ページ 関西の花・フデリンドウ

Fig.49 ハマエンドウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
遊歩道は時に海岸の砂浜へと下り、そこでは海浜植物が見られますが、ハマエンドウが早くも開花していました。
関連ページ 関西の花・ハマエンドウ

Fig.50 ウンランの若い草体 (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
崩れかけた小道を下って打ち捨てられつつある海水浴場に向かうと、砂浜のハマゴウ群落中にウンランの若い個体が60~80個体程生育していました。隣県の京都府には大規模な砂丘があり、ウンランも足の踏み場もないほど生育していますが、兵庫県では貴重なものです。
ここでは他にハマハタザオ、ハマエンドウが見られるほか、途中の下り斜面ではオオキツネノカミソリらしき栄養葉が群生して茂り、開花期に訪れたい場所ですが、ヤダケらしきものが茂り、フタトゲチマダニとタカサゴキララマダニにたかられました。
アオキは食害を受けておらず、イノシシは多いがシカの侵入はないと思われる場所です。
関連ページ 関西の花・ウンラン

Fig.51 ヤマハタザオ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
遊歩道脇の草地斜面に点在しているもので、次に取り上げるハマハタザオとは葉面に生える毛の形質によって区別されます。ハマハタザオの葉面には星状毛がやや密に生えますが、ヤマハタザオでは2叉する毛がややまばらに生えています。両種は見た目(肉眼)で区別することは難しいものですが、ハマハタザオは必ず海岸の砂地に生育し、茎を多数上げる傾向があり、花茎頂部に花とつぼみが密についてドーム状となる傾向があります。
但馬地方の海岸の風衡草地や海崖に生育するものは、ほぼヤマハタザオで、ハマハタザオは比較的稀な部類に入ります。
関連ページ 関西の花・ヤマハタザオ

Fig.52 ハマハタザオ (京都府丹後地方 2017.4/15)
ハマハタザオはヤマハタザオよりも開花期が早く、ここではすでに花茎に多数の長角果をつけています。京都府の日本海側では兵庫県とは比較にならないほど多数のハマハタザオが見られ、それが海浜植物の潜在植生を現しているとも言えます。

Fig.53 ハマハタザオの葉の拡大 (京都府丹後地方 2017.4/15)
葉面には2叉以上の星状毛を比較的密に散布しており、ヤマハタザオとの決定的な区別点とされています。10倍のルーペがあれば両種の区別は可能なので、せめてそれくらいのルーペを持ち歩いて確認すべきでしょう。

Fig.54 京都府日本海側の春の海浜の花御三家 (京都府丹後地方 2017.4/15)
イソスミレ、アナマスミレ、ハマハタザオ。

Fig.55 イソスミレ (京都府丹後地方 2017.4/15)
この日は兵庫県の環境保全活動有志を率いた観察会でしたが、生育状況や規模に圧倒されてしばし我を忘れるほどでした。兵庫県にもわずかにイソスミレがありますが、このような図鑑に載っているような生育状況を見るのは初めてです。

Fig.56 イソスミレの群落の様子 (京都府丹後地方 2017.4/15)
良好な生育状態を撮影したいと何度も設定を変えつつ撮影しますが、現地で眼にした衝撃と感動を画像で伝えることは難しいと感じます。
レタッチソフトで色補正をしますが、なかなか群落の素晴らしさを表現できません。

Fig.57 エチゴタチツボスミレ (京都府丹後地方 2017.4/15)
イソスミレとタチツボスミレの自然種間雑種考えられているもので、イソスミレ自生地周辺や海浜近くの向陽地で見られます。イソスミレとオオタチツボスミレ、ニホンカイタチツボスミレ、ナガハシスミレとの交雑が疑われるものもありますが、花粉の精査が必要となります。

Fig.58 アナマスミレ (京都府丹後地方 2017.4/15)
日本海の海岸に見られるスミレの海岸型変種で、群生することなく、点在して生育していることが多い。兵庫県の日本海沿岸でも見られますが、京都府ほど多くの個体は生育していません。

Fig.59 スミレサイシン (兵庫県但馬地方 2017.4/15)
社寺境内の金柵で囲まれた一画で、多数の個体が開花していました。
柵内は往事の植生が残され、オオタチツボスミレ、イチリンソウ、キクザキイチゲ、カテンソウ、ミヤマイラクサ、ヤマアイ、トチバニンジン、ルイヨウボタンなどが所狭しと生育していました。
関連ページ 関西の花・サンインスミレサイシン

Fig.60 トチバニンジンの出芽 (兵庫県但馬地方 2017.4/15)
出芽間もない頃は赤味を帯び、腰折れ状態で一方に傾いています。
関連ページ 関西の花・トチバニンジン
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Fig.1 セツブンソウ (兵庫県丹波地方 2017.3/1)
春のお約束の花。常緑シダの観察途上に立ち寄りました。
関連ページ 関西の花・セツブンソウ

Fig.2 バイカオウレン (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
この日も常緑シダの観察がメインでしたが、山麓で保護されているバイカオウレンが満開でした。
関連ページ 関西の花・バイカオウレン

Fig.3 ニッコウネコノメ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
谷間に開花寸前のニッコウネコノメがありました。時期が早いのでまだ赤味が強く出ています。
関連ページ 関西の花・ニッコウネコノメ

Fig.4 ミツマタ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
利用されることが無くなったミツマタが、植林地の林床で見事な群落となっていました。

Fig.5 ミヤマカタバミ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
社寺林の林床がミヤマカタバミのお花畑となっていました。
関連ページ 関西の花・ミヤマカタバミ

Fig.6 ナガバノタチツボスミレ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
日当たり良い林道脇では、早くもナガバノタチツボスミレが満開でした。
関連ページ 関西の花・ナガバノタチツボスミレ

Fig.7 コスミレ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
里山の農道脇ではコスミレが開花していました。
関連ページ 関西の花・コスミレ

Fig.8 キランソウ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
コスミレの隣ではキランソウも花盛り。
関連ページ 関西の花・キランソウ

Fig.9 バイカモ (兵庫県播磨地方 2017.3/27)
湧水のある用水路内ではバイカモも開花し始めていました。
関連ページ 沈水植物・バイカモ

Fig.10 ナガハシスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/4)
この日は円山川流域でコタネツケバナを探しましたが、全く見つからず、水田巡りに飽き飽きしたので、海沿いの山にナガハシスミレを見に行きました。

Fig.11 キンキマメザクラ (兵庫県但馬地方 2017.4/4)
林床にほとんど草本のない、シカの食害の激しい地域でしたが、キンキマメザクラの小さな花に救われた思いです。

Fig.12 フサザクラ (兵庫県但馬地方 2017.4/5)
少し山間の林道を探査しようとしましたが、まだ積雪のある場所や倒木も多く、多くの林道が通行不能となっていました。そんな林道脇の渓流畔では、フサザクラが咲き始めていました。

Fig.13 ナニワズ (兵庫県但馬地方 2017.4/5)
シカの忌避植物であるため、林床では時に群生が見られることがあります。

Fig.14 雪に覆われた山間の里山 (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
但馬と播磨の境界にあるやや高所の里山は、未だ雪に覆われていました。

Fig.15 タチネコノメソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
雪解けが進みつつある谷では数種のネコノメソウの仲間が開花していました。
タチネコノメソウは兵庫県中部から北部の渓流畔にふつうに見られます。
関連ページ 関西の花・タチネコノメソウ

Fig.16 キンシベボタンネコノメソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
本種は播磨北部から但馬地方の深山の渓流畔でよく見られます。
関連ページ 関西の花・キンシベボタンネコノメソウ

Fig.17 シロバナネコノメソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
本種は六甲山以北の渓流畔に比較的ふつうに見かけます。
関連ページ 関西の花・シロバナネコノメソウ

Fig.18 サンインシロカネソウ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
本種はキンシベボタンネンコノメソウと同じような分布域を持っています。
この時期から連休過ぎまで開花し、但馬各地でよく見かけます。
関連ページ 関西の花・サンインシロカネソウ

Fig.19 ノジスミレ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
帰りに立ち寄った里山の農道脇でノジスミレが点在し、開花していました。
関連ページ 関西の花・ノジスミレ

Fig.20 ニオイタチツボスミレ (兵庫県播磨地方 2017.4/5)
草刈りの行き届いた日当たり良い溜池土堤ではニオイタチツボスミレが開花し始めていました。
関連ページ 関西の花・ニオイタチツボスミレ

Fig.21 アゼスゲ (西宮市 2017.4/7)
この日は夕食の材料調達に市内の里山へと出掛けました。
畦には花を閉じたアマナの小規模な群落があり、同じ畦でアゼスゲが開花していました。
関連ページ 湿生植物・アゼスゲ

Fig.22 シバスゲ (西宮市 2017.4/7)
農道脇の草地ではシバスゲも開花中でした。
関連ページ 関西の花・シバスゲ

Fig.23 クロカワズスゲ (西宮市 2017.4/7)
別の水田の畦ではクロカワズスゲも開花。
関連ページ 湿生植物・クロカワズスゲ

Fig.24 スミレ (西宮市 2017.4/7)
JR線路脇の石垣と道路の隙間にスミレが並んで開花しています。
間隙雑草の面目躍如です。
関連ページ 関西の花・スミレ

Fig.25 キンキエンゴサク (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
この日はフクジュソウの自生地調査で但馬地方を訪れました。
植物誌研究会と地元有志の方々との共同調査です。
谷の入り口ではキンキエンゴサクが開花し始めていました。
関連ページ 関西の花・ヤマエンゴサク(広義)

Fig.26 フクジュソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
シカの食害が激しくヤマビルも多い谷でしたが、フクジュソウはシカの忌避植物で残存しています。
谷筋では先のキンキエンゴサクのほか、スミレサイシン、サンインシロカネソウ、サワハコベの花が見られる程度でしたが、ヒメバライチゴが多数確認できました。

Fig.27 フクジュソウの萼片と花弁 (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
近畿から中国地方にかけてはフクジュソウとミチノクフクジュソウが分布しますが、ここのものはフクジュソウです。フクジュソウは萼片は花弁と同長かやや短く、花は平開せず花弁は斜上気味にカーブしながら先は上を向きます。ミチノクフクジュソウでは萼片は花弁の2/3~1/2長、花は平開します。

Fig.28 シロバナオオタチツボスミレとヤマルリソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
調査後、地元のSさんに教えて頂いたミスミソウとクラガリシダの自生地に立ち寄りました。
谷筋の入り口の農道脇では白花のオオタチツボスミレがヤマルリソウとともに開花していました。
関連ページ 関西の花・オオタチツボスミレ
関連ページ 関西の花・ヤマルリソウ

Fig.29 サンインカンアオイ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
サンインカンアオイが1個体だけ見られ、1花だけ着けていました。
ふつう周辺に数個体点在しているものですが、ここでは他の個体は見つかりませんでした。

Fig.30 ミスミソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/13)
葉だけのものは但馬各地で見かけますが、花を見たのは初めてでした。
ミスミソウ、スハマソウ、ケスハマソウの見分けは難しいものですが、神戸のケスハマソウとは花弁の幅が明らかに異なります。

Fig.31 エンレイソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
エンレイソウは丹波、北播、但馬地方でふつうに見られますが、近年はシカの食害により花をつける成熟個体は減少傾向にあります。ここでは比較的食害は軽微で、まだシカの好物のアオキも葉が少し残っています。
周辺にはナガハシスミレ、オオタチツボスミレ、ヤマルリソウ、キクザキイチゲ、イヌショウマ、サラシナショウマなどが見られます。
関連ページ 関西の花・エンレイソウ

Fig.32 キクザキイチゲ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
兵庫県内では白花のものがほとんどですが、ここのものは青味の強い集団でした。
青花のものは他に但馬地方で1ヶ所あるのを知るのみです。
関連ページ 関西の花・キクザキイチゲ

Fig.33 サンインネコノメ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
植林地の沢沿いにはサンインネコノメがあちこちで開花していました。
北播から但馬地方の渓流畔では比較的ふつうに見られます。
関連ページ 関西の花・サンインネコノメ

Fig.34 イチリンソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
山間の圃場整備された水田でしたが、曲がりくねった山際の土手部分は手が入っていなかったのかイチリンソウが群生していました。
関連ページ 関西の花・イチリンソウ

Fig.35 ニョイスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
スミレの仲間では比較的遅くに開花する種ですが、ここでは農道脇の湿った場所で早くも開花していました。
関連ページ 湿生植物・ニョイスミレ

Fig.36 オカスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
アカネスミレの無毛タイプの変種とされているもので、但馬地方ではこの型が多いように思います。
山際の日当たり良い林道脇の崩壊気味の場所に点在していました。

Fig.37 フウロケマン (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
社寺林の明るい林床で点在していました。
兵庫県で見かけるのはほとんどがミヤマキケマンで、フウロケマンは比較的稀に見られる程度です。

Fig.38 キンキカサスゲ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
小河川の水際に群生しており、ちょうど開花中でした。
兵庫県内では中部以北の里山の河川などで比較的ふつうに見られます。
関連ページ 湿生植物・キンキカサスゲ

Fig.39 コウボウシバ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
山間部から海岸に移動し、海浜とそこに隣接する山を探査しました。
画像は開花直前のもので、暗褐色の雄小穂が目だっています。
関連ページ 関西の花・コウボウシバ

Fig.40 コウボウムギ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
和名にコウボウシバと同じ「コウボウ」がつきますが、こちらはコウボウムギ節、前者はシオクグ節で系統的には離れており、コウボウムギ節では雌雄異株となります。
画像のものは雄株で、鱗片の間からは淡黄色の雄蕊が出ています。
関連ページ 関西の花・コウボウムギ

Fig.41 ハマアオスゲ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
砂浜と松林の境界付近に群生しており、開花中でした。
但馬地方では岩礁や海岸の斜面では酷似するイソアオスゲも見られます。
関連ページ 関西の花・ハマアオスゲ

Fig.42 花盛りの遊歩道 (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
但馬の海岸は急峻な場所が多く、遊歩道もアップダウンが多く一汗かかされますが、この時期は春の花々が周囲を飾り慰められられます。画像ではイチリンソウとタチツボスミレが咲き乱れ、ムラサキケマンやツルカノコソウが開花しています。

Fig.43 ヤマブキ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
ヤマブキは開花全盛で山腹を黄色く飾っていました。

Fig.44
花が大きく色が濃い目で外来種のように見えましたが、場所的には周辺に外来種は見られず、総苞片は反り返らず、総苞外片は卵形で膨らんでいることからクシバタンポポだと判断しましたが、「ヤマザトタンポポでは?」とのご指摘を受けました。クシバタンポポは花の色がもっと濃く、花の大きさもヤマザトタンポポよりやや小さいようです。
但馬地方にはカンサイタンポポのみならず、多くの在来タンポポが分布しているようで、これまで敬遠しがちだったタンポポの仲間を理解する、いい機会になりそうです。

Fig.45 ウラシマソウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
遊歩道周辺ではウラシマソウも開花していました。ここではテンナンショウ類は見られませんでした。
関連ページ 関西の花・ウラシマソウ

Fig.46 シロバナタチツボスミレ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
海崖と山腹を縫う遊歩道ではタチツボスミレ、オオタチツボスミレ、ナガバノタチツボスミレ、ナガハシスミレが競うように開花し、それらに混じってシロバナタチツボスミレもポツポツと見られました。
関連ページ 関西の花・タチツボスミレ

Fig.47 トキワイカリソウ白花品 (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
但馬地方の海岸沿いではトキワイカリソウの白花品が比較的多く見られます。
普通の紅花品とほぼ同等の数が見られますが、花弁は白色で萼片は淡紅色といった中間的なものも見られます。白花品は日本側の府県に分布しますが、県によっては内陸部にあったりするようで、滋賀県では赤坂山地でも点々と見た記憶があります。
K先生から白花品の標本を集めて欲しいとのことで、この個体も標本にしました。
関連ページ 関西の花・トキワイカリソウ

Fig.48 フデリンドウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
林縁ではフデリンドウも点在し、小さな花を開花していました。
関連ページ 関西の花・フデリンドウ

Fig.49 ハマエンドウ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
遊歩道は時に海岸の砂浜へと下り、そこでは海浜植物が見られますが、ハマエンドウが早くも開花していました。
関連ページ 関西の花・ハマエンドウ

Fig.50 ウンランの若い草体 (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
崩れかけた小道を下って打ち捨てられつつある海水浴場に向かうと、砂浜のハマゴウ群落中にウンランの若い個体が60~80個体程生育していました。隣県の京都府には大規模な砂丘があり、ウンランも足の踏み場もないほど生育していますが、兵庫県では貴重なものです。
ここでは他にハマハタザオ、ハマエンドウが見られるほか、途中の下り斜面ではオオキツネノカミソリらしき栄養葉が群生して茂り、開花期に訪れたい場所ですが、ヤダケらしきものが茂り、フタトゲチマダニとタカサゴキララマダニにたかられました。
アオキは食害を受けておらず、イノシシは多いがシカの侵入はないと思われる場所です。
関連ページ 関西の花・ウンラン

Fig.51 ヤマハタザオ (兵庫県但馬地方 2017.4/14)
遊歩道脇の草地斜面に点在しているもので、次に取り上げるハマハタザオとは葉面に生える毛の形質によって区別されます。ハマハタザオの葉面には星状毛がやや密に生えますが、ヤマハタザオでは2叉する毛がややまばらに生えています。両種は見た目(肉眼)で区別することは難しいものですが、ハマハタザオは必ず海岸の砂地に生育し、茎を多数上げる傾向があり、花茎頂部に花とつぼみが密についてドーム状となる傾向があります。
但馬地方の海岸の風衡草地や海崖に生育するものは、ほぼヤマハタザオで、ハマハタザオは比較的稀な部類に入ります。
関連ページ 関西の花・ヤマハタザオ

Fig.52 ハマハタザオ (京都府丹後地方 2017.4/15)
ハマハタザオはヤマハタザオよりも開花期が早く、ここではすでに花茎に多数の長角果をつけています。京都府の日本海側では兵庫県とは比較にならないほど多数のハマハタザオが見られ、それが海浜植物の潜在植生を現しているとも言えます。

Fig.53 ハマハタザオの葉の拡大 (京都府丹後地方 2017.4/15)
葉面には2叉以上の星状毛を比較的密に散布しており、ヤマハタザオとの決定的な区別点とされています。10倍のルーペがあれば両種の区別は可能なので、せめてそれくらいのルーペを持ち歩いて確認すべきでしょう。

Fig.54 京都府日本海側の春の海浜の花御三家 (京都府丹後地方 2017.4/15)
イソスミレ、アナマスミレ、ハマハタザオ。

Fig.55 イソスミレ (京都府丹後地方 2017.4/15)
この日は兵庫県の環境保全活動有志を率いた観察会でしたが、生育状況や規模に圧倒されてしばし我を忘れるほどでした。兵庫県にもわずかにイソスミレがありますが、このような図鑑に載っているような生育状況を見るのは初めてです。

Fig.56 イソスミレの群落の様子 (京都府丹後地方 2017.4/15)
良好な生育状態を撮影したいと何度も設定を変えつつ撮影しますが、現地で眼にした衝撃と感動を画像で伝えることは難しいと感じます。
レタッチソフトで色補正をしますが、なかなか群落の素晴らしさを表現できません。

Fig.57 エチゴタチツボスミレ (京都府丹後地方 2017.4/15)
イソスミレとタチツボスミレの自然種間雑種考えられているもので、イソスミレ自生地周辺や海浜近くの向陽地で見られます。イソスミレとオオタチツボスミレ、ニホンカイタチツボスミレ、ナガハシスミレとの交雑が疑われるものもありますが、花粉の精査が必要となります。

Fig.58 アナマスミレ (京都府丹後地方 2017.4/15)
日本海の海岸に見られるスミレの海岸型変種で、群生することなく、点在して生育していることが多い。兵庫県の日本海沿岸でも見られますが、京都府ほど多くの個体は生育していません。

Fig.59 スミレサイシン (兵庫県但馬地方 2017.4/15)
社寺境内の金柵で囲まれた一画で、多数の個体が開花していました。
柵内は往事の植生が残され、オオタチツボスミレ、イチリンソウ、キクザキイチゲ、カテンソウ、ミヤマイラクサ、ヤマアイ、トチバニンジン、ルイヨウボタンなどが所狭しと生育していました。
関連ページ 関西の花・サンインスミレサイシン

Fig.60 トチバニンジンの出芽 (兵庫県但馬地方 2017.4/15)
出芽間もない頃は赤味を帯び、腰折れ状態で一方に傾いています。
関連ページ 関西の花・トチバニンジン
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category: 春植物
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