バイカオウレンの開花
2014/03/14 Fri. 23:17 [edit]
そろそろバイカオウレンが見頃になるかと思い出かけてきました。
しかし、途中から霙が激しく叩きつけてくるような悪天候。
この日は霙や霰が降ったかと思うと、急に晴れ間が出たりと油断ならない天候でした。
画像:バイカオウレン、セリバオウレン、セツブンソウ、ネコノメソウ、セリ、オオカサゴケ
*画像クリックで、別ウィンドで拡大表示されます。

Fig.1 バイカオウレン (兵庫県篠山市 2014.3/14)
見頃はまだまだ先。つぼみが多くて花はちらほらと咲いている程度でした。
春先に冷え込んだのと、降雪が多かったのとで、見頃まであと1週間はかかりそうです。

Fig.2 バイカオウレンの花 (兵庫県篠山市 2014.3/14)
溶けた霙に濡れています。

Fig.3 花のアップ (兵庫県篠山市 2014.3/14)
両性花で、黄色いのは蜜弁。

Fig.4 セリバオウレンの群生 (兵庫県篠山市 2014.3/14)
すぐそばの斜面ではセリバオウレンが満開。
関連ページ 関西の花・セリバオウレン

Fig.5 セツブンソウ (兵庫県篠山市 2014.3/14)
前々回とはまた違った自生地。かなり霙と霰に打たれたようです。
アズマイチゲやユキワリイチゲは悪天候なため、当然×でした。
関連ページ 関西の花・セツブンソウ

Fig.6 ネコノメソウ (兵庫県篠山市 2014.3/14)
ネコノメソウは濡れているほうが瑞々しくて良い。
関連ページ 湿生植物・ネコノメソウ

Fig.7 セリ (兵庫県篠山市 2014.3/14)
清冽な水が流れ込む農道脇の溝に生えているセリ。
春の七草だけど、実はこれからが美味しい時期。
関連ページ 湿生植物・セリ

Fig.8 オオカサゴケ (兵庫県篠山市 2014.3/14)
オオカサゴケも当然濡れた姿のほうが美しい。
関連ページ 関西の花/蘚苔類・オオカサゴケ
しかし、途中から霙が激しく叩きつけてくるような悪天候。
この日は霙や霰が降ったかと思うと、急に晴れ間が出たりと油断ならない天候でした。
画像:バイカオウレン、セリバオウレン、セツブンソウ、ネコノメソウ、セリ、オオカサゴケ
*画像クリックで、別ウィンドで拡大表示されます。

Fig.1 バイカオウレン (兵庫県篠山市 2014.3/14)
見頃はまだまだ先。つぼみが多くて花はちらほらと咲いている程度でした。
春先に冷え込んだのと、降雪が多かったのとで、見頃まであと1週間はかかりそうです。

Fig.2 バイカオウレンの花 (兵庫県篠山市 2014.3/14)
溶けた霙に濡れています。

Fig.3 花のアップ (兵庫県篠山市 2014.3/14)
両性花で、黄色いのは蜜弁。

Fig.4 セリバオウレンの群生 (兵庫県篠山市 2014.3/14)
すぐそばの斜面ではセリバオウレンが満開。
関連ページ 関西の花・セリバオウレン

Fig.5 セツブンソウ (兵庫県篠山市 2014.3/14)
前々回とはまた違った自生地。かなり霙と霰に打たれたようです。
アズマイチゲやユキワリイチゲは悪天候なため、当然×でした。
関連ページ 関西の花・セツブンソウ

Fig.6 ネコノメソウ (兵庫県篠山市 2014.3/14)
ネコノメソウは濡れているほうが瑞々しくて良い。
関連ページ 湿生植物・ネコノメソウ

Fig.7 セリ (兵庫県篠山市 2014.3/14)
清冽な水が流れ込む農道脇の溝に生えているセリ。
春の七草だけど、実はこれからが美味しい時期。
関連ページ 湿生植物・セリ

Fig.8 オオカサゴケ (兵庫県篠山市 2014.3/14)
オオカサゴケも当然濡れた姿のほうが美しい。
関連ページ 関西の花/蘚苔類・オオカサゴケ
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category: 春植物
シモツケヌリトラノオか?シモダヌリトラノか?
2014/03/06 Thu. 02:23 [edit]
古い土壌が残っていることがあるので、社寺周辺の山や谷にはよく出掛けます。
今回も鳥居に神社名の額が上がっていない、無名ともいえるような神社の裏手の植林地に入っていきました。すると少し先に大きな露岩があり着生シダがちらほらと着いているのが見えました。
近寄って観察するとヌリトラノオの仲間ですが、どうも種を決めかねているのです。
画像:シモツケヌリトラノオ?、その羽片・ソーラス・胞子、モトマチハナワラビ群生地、
アカハナワラビ群生地、混生するアカハナワラビとオオハナワラビ、ギフベニシダ、
コタニワタリ、ホソベリミズゴケ、チャイロカワモズク?

Fig.1 自生状況 (兵庫県丹波市 2014.2/21)
ふつうに見られるヌリトラノオのように、壁面をはうように葉は広げておらず、葉は斜上気味に展開しています。また、すべての個体に無性芽は見られませんでした。
ということはシモツケヌリトラノオか、シモダヌリトラノオ(シモツケヌリトラノオ×ヌリトラノオ)、あるいはニセヌリトラノオ(シモツケ×カミガモシダ)ということになると考えられます。
草体が明らかに大きければ雑種であると判断できるのですが、どうも微妙な大きさです。
現地では決めかねるので、標本を持ち帰って細部を調べました。

Fig.2 全草標本 (兵庫県丹波市 2014.2/21)
シモツケにしては少し大きく、雑種と言い切るには草体は小さい。
葉先に無性芽はありません。

Fig.3 羽片 (兵庫県丹波市 2014.2/21)
羽片は長方形ががっていて、先は円頭で、シモツケヌリトラノオを感じさせます。
羽片が3角状長楕円形であるニセヌリトラノオは除外できます。

Fig.4 ソーラスと胞子 (兵庫県丹波市 2014.2/21)
時期的に非常に遅い訳ですが、ソーラスをむしって胞子が少しでも残っていないか調べました。
すると、あまり数は多くありませんが、画像右のような胞子が見られました。
胞子の大きさと形は一定しているようです。
まだシモツケヌリトラノオの正常な胞子は観察したことがないのですが、形状が一致すればシモツケヌリトラノオということになります。
大きさに疑念が残りますが、暫定的にシモツケヌリトラノオと考えることにしました。
でももしかしたら浸透交雑か・・・? 皆様からご意見を頂けたら幸いです。
*シモツケヌリトラノオに賛成のコメントを頂きました。
関連ページ 関西の花・シダ/シモツケヌリトラノオ
関連ページ 関西の花・シダ/シモダヌリトラノオ
関連ページ 関西の花・シダ/ニセヌリトラノオ
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ハナワラビ類の自生地ほか
モトマチハナワラビとアカハナワラビの群生地が新たに見つかりました。

Fig.5 モトマチハナワラビ群生地 (兵庫県丹波市 2014.2/21)
神社の境内の草地と植え込み周辺に胞子葉を上げたものが70個体ほど生育しています。
これまで見つけたなかでは、最も個体数の多い場所です。
草刈りされている場所ですが、植え込みの根際は草刈りの手も入らないので、大きな個体が生育していました。社寺林内にはアリドオシの群生も見られ、土壌があまりいじられていないことがわかります。
丹波地方ではモトマチハナワラビの自生地が比較的多いのですが、ひとつ南の三田市に入ると全く見られなくなり、オオハナワラビでさえ稀になってしまいます。
この偏りは年間降水量、なかでも冬期の降水量が関係しているのではないかと考えています。
関連ページ 関西の花・シダ/モトマチハナワラビ

Fig.6 アカハナワラビ群生地 (丹波地方 2014.3/4)
兵庫県ではアカハナワラビのまとまった個体が生育する場所は極めて限られています。
ここでは山から流れ出す小川の土手の落葉広葉樹下に、大小含めて80個体あまりが生育していました。周辺はシカの食害の多い地域なのですが、なぜかこの土手だけは食害をまぬがれています。
関連ページ 関西の花・シダ/アカハナワラビ

Fig.7 オオハナワラビと混生するアカハナワラビ (丹波地方 2014.3/4)
この自生地ではアカハナワラビとオオハナワラビが混生しています。
両種の雑種であるアカネハナワラビらしきものもあり、秋に胞子を調べてみる必要があります。
関連ページ 関西の花・シダ/オオハナワラビ

Fig.8 ギフベニシダ (兵庫県丹波市 2014.2/21)
ギフベニシダが林床に生えているところを初めて見ました。
よく見る石垣に生える小さな黄色がかったものとは、全く印象が異なります。
関連ページ 関西の花・シダ/ギフベニシダ

Fig.9 コタニワタリ (兵庫県篠山市 2014.2/26)
渓流の古い石垣護岸にヤマヤブソテツ、ノキシノブとともに着生していました。
関連ページ 関西の花・シダ/コタニワタリ

Fig.10 ホソベリミズゴケ (兵庫県篠山市 2014.3/4)
滝近くの林道脇斜面に群生していました。
丹波地方ではホソベリミズゴケが比較的よく見られますが、ホソバミズゴケはまだ見ていません。
関連ページ 湿生水生植物/ホソベリミズゴケ

Fig.11 チャイロカワモズク? (兵庫県篠山市 2014.3/4)
村落内の溝に湧水が入り込み、そこに蘚類とともに生育していました。
サンプルで小さなものを1株持ち帰りましたが雄株で、精子嚢は観察できましたが、果胞子体は観察できず、再び雌株を採集してくる必要があります。
おそらくチャイロカワモズクだと思います。
今回も鳥居に神社名の額が上がっていない、無名ともいえるような神社の裏手の植林地に入っていきました。すると少し先に大きな露岩があり着生シダがちらほらと着いているのが見えました。
近寄って観察するとヌリトラノオの仲間ですが、どうも種を決めかねているのです。
画像:シモツケヌリトラノオ?、その羽片・ソーラス・胞子、モトマチハナワラビ群生地、
アカハナワラビ群生地、混生するアカハナワラビとオオハナワラビ、ギフベニシダ、
コタニワタリ、ホソベリミズゴケ、チャイロカワモズク?

Fig.1 自生状況 (兵庫県丹波市 2014.2/21)
ふつうに見られるヌリトラノオのように、壁面をはうように葉は広げておらず、葉は斜上気味に展開しています。また、すべての個体に無性芽は見られませんでした。
ということはシモツケヌリトラノオか、シモダヌリトラノオ(シモツケヌリトラノオ×ヌリトラノオ)、あるいはニセヌリトラノオ(シモツケ×カミガモシダ)ということになると考えられます。
草体が明らかに大きければ雑種であると判断できるのですが、どうも微妙な大きさです。
現地では決めかねるので、標本を持ち帰って細部を調べました。

Fig.2 全草標本 (兵庫県丹波市 2014.2/21)
シモツケにしては少し大きく、雑種と言い切るには草体は小さい。
葉先に無性芽はありません。

Fig.3 羽片 (兵庫県丹波市 2014.2/21)
羽片は長方形ががっていて、先は円頭で、シモツケヌリトラノオを感じさせます。
羽片が3角状長楕円形であるニセヌリトラノオは除外できます。

Fig.4 ソーラスと胞子 (兵庫県丹波市 2014.2/21)
時期的に非常に遅い訳ですが、ソーラスをむしって胞子が少しでも残っていないか調べました。
すると、あまり数は多くありませんが、画像右のような胞子が見られました。
胞子の大きさと形は一定しているようです。
まだシモツケヌリトラノオの正常な胞子は観察したことがないのですが、形状が一致すればシモツケヌリトラノオということになります。
大きさに疑念が残りますが、暫定的にシモツケヌリトラノオと考えることにしました。
でももしかしたら浸透交雑か・・・? 皆様からご意見を頂けたら幸いです。
*シモツケヌリトラノオに賛成のコメントを頂きました。
関連ページ 関西の花・シダ/シモツケヌリトラノオ
関連ページ 関西の花・シダ/シモダヌリトラノオ
関連ページ 関西の花・シダ/ニセヌリトラノオ
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ハナワラビ類の自生地ほか
モトマチハナワラビとアカハナワラビの群生地が新たに見つかりました。

Fig.5 モトマチハナワラビ群生地 (兵庫県丹波市 2014.2/21)
神社の境内の草地と植え込み周辺に胞子葉を上げたものが70個体ほど生育しています。
これまで見つけたなかでは、最も個体数の多い場所です。
草刈りされている場所ですが、植え込みの根際は草刈りの手も入らないので、大きな個体が生育していました。社寺林内にはアリドオシの群生も見られ、土壌があまりいじられていないことがわかります。
丹波地方ではモトマチハナワラビの自生地が比較的多いのですが、ひとつ南の三田市に入ると全く見られなくなり、オオハナワラビでさえ稀になってしまいます。
この偏りは年間降水量、なかでも冬期の降水量が関係しているのではないかと考えています。
関連ページ 関西の花・シダ/モトマチハナワラビ

Fig.6 アカハナワラビ群生地 (丹波地方 2014.3/4)
兵庫県ではアカハナワラビのまとまった個体が生育する場所は極めて限られています。
ここでは山から流れ出す小川の土手の落葉広葉樹下に、大小含めて80個体あまりが生育していました。周辺はシカの食害の多い地域なのですが、なぜかこの土手だけは食害をまぬがれています。
関連ページ 関西の花・シダ/アカハナワラビ

Fig.7 オオハナワラビと混生するアカハナワラビ (丹波地方 2014.3/4)
この自生地ではアカハナワラビとオオハナワラビが混生しています。
両種の雑種であるアカネハナワラビらしきものもあり、秋に胞子を調べてみる必要があります。
関連ページ 関西の花・シダ/オオハナワラビ

Fig.8 ギフベニシダ (兵庫県丹波市 2014.2/21)
ギフベニシダが林床に生えているところを初めて見ました。
よく見る石垣に生える小さな黄色がかったものとは、全く印象が異なります。
関連ページ 関西の花・シダ/ギフベニシダ

Fig.9 コタニワタリ (兵庫県篠山市 2014.2/26)
渓流の古い石垣護岸にヤマヤブソテツ、ノキシノブとともに着生していました。
関連ページ 関西の花・シダ/コタニワタリ

Fig.10 ホソベリミズゴケ (兵庫県篠山市 2014.3/4)
滝近くの林道脇斜面に群生していました。
丹波地方ではホソベリミズゴケが比較的よく見られますが、ホソバミズゴケはまだ見ていません。
関連ページ 湿生水生植物/ホソベリミズゴケ

Fig.11 チャイロカワモズク? (兵庫県篠山市 2014.3/4)
村落内の溝に湧水が入り込み、そこに蘚類とともに生育していました。
サンプルで小さなものを1株持ち帰りましたが雄株で、精子嚢は観察できましたが、果胞子体は観察できず、再び雌株を採集してくる必要があります。
おそらくチャイロカワモズクだと思います。
category: シダ
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