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Satoyama, Plants & Nature

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早春賦 

兵庫県中部でもつい最近までしばしば降雪がありましたが、セツブンソウも咲き、ようやく早春という感じになりました。現在開花しているのはセツブンソウとセリバオウレンくらいですが、3月に入ると開花ラッシュが始まります。
これまではその奥深さからスミレ類にあまり手をつけていなかったのですが、そろそろ突っ込んで調べなければと思っています。
画像:セツブンソウ、セリバオウレン、ニリンソウ出芽、トケンランの越冬葉、
   ユキワリイチゲのツボミ、サワオグルマの新葉、谷間の雪景色
*画像クリックで、別ウィンドで拡大表示されます。   

セツブンソウ01
Fig.1 見頃を迎えたセツブンソウ (兵庫県丹波地方 2014.2/26)
開花確認が2/17日でしたが、10日ほど経って丁度見頃になりました。
自生地が雪の残るような場所では、まだ見頃は後になると思います。

セツブンソウ02
Fig.2  (兵庫県丹波地方 2014.2/26)

セツブンソウ03
Fig.3  (兵庫県篠山市 2014.2/26)

セツブンソウ04
Fig.4 赤い色素を欠いた個体 (兵庫県丹波地方 2014.2/26)
この自生地は赤い色素が欠落した個体が点々と生育しています。
よく見ると黄色い蜜腺が不整です。
関連ページ 関西の花/セツブンソウ

セリバオウレン群落
Fig.5 セリバオウレン群生地 (兵庫県丹波地方 2014.2/26)
すでに丹波地方では2/7あたりから開花し始めていましたが、この場所は植林地下の北向き斜面なので、セツブンソウの見頃と同時期に見応えのある状態になりました。
今のところ、丹波地方で見た自生地のうちでは、最も生育密度の高い場所で、もっと性能のよいカメラで引いた位置から撮影したいところです。

セリバオウレン
Fig.6 セリバオウレン (兵庫県丹波地方 2014.2/13)
丹波市の氷上低地は篠山市の篠山盆地よりも200mほど標高が低く、春植物の開花も早くなります。
ここでは、やや日当たりのよい場所で数十株が生育しており、多くの花は両性花でした。
関連ページ 関西の花/セリバオウレン

ニリンソウの出芽
Fig.7 ニリンソウの出芽 (兵庫県丹波地方 2014.2/26)
Fig.5のセリバオウレンの自生地にほど近い、ニリンソウが咲く場所に立ち寄ってみました。
ニリンソウはスギの枯れ枝やミヤマフユイチゴの下で、ようやく新葉を出し始めている状態でした。
関連ページ 関西の花/ニリンソウ

トケンランの根生葉
Fig.8 根生葉を広げたトケンラン (兵庫県丹波地方 2014.2/26)
ニリンソウが自生するスギ林下にはトケンランも生育しています。
兵庫県でも確実な自生地はここぐらいのはず。
トケンランは秋に根生葉を出して、冬期はふつう2枚の葉を地表に広げたまま越冬します。
この林内には2ヶ所の自生箇所があったのですが、新たにもう1ヶ所別集団を見つけました。
関連ページ 関西の花/トケンラン

ユキワリイチゲのツボミ
Fig.9 ツボミをつけたユキワリイチゲ (兵庫県丹波地方 2014.2/26)
ニリンソウ自生地の近くのユキワリイチゲの自生地にも立ち寄りました。
すでに兵庫県の播磨地方からは開花の声が聴こえてきますが、こちらはまだまだで、この様子なら気候にもよりますが開花まであと1~2週間後でしょうか。
関連ページ 関西の花/ユキワリイチゲ

サワオグルマの新葉の展葉
Fig.10 新葉を展開するサワオグルマ (兵庫県丹波地方 2014.2/13)
湿生植物を追いかける私にとっては早春の象徴のような出芽です。
丹波市では休耕田が一面にサワオグルマの花の黄色で埋まる素晴らしい場所が所々にあります。
関連ページ 湿生植物/サワオグルマ

雪の残る谷間
Fig.11 谷間では・・・ (兵庫県丹波地方 2014.2/26)
篠山盆地の里地ではセツブンソウやセリバオウレンが開花しても、少し谷に分け入ればまだまだ寒々とした景色が広がっています。
足跡はシカとイノシシ、そして猟師のものだけです。
谷間に咲くネコノメソウの仲間が観察できるのはまだまだ先のようです。
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category: 春植物

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紅変したハナワラビ達 

昨年に続き、今冬もハナワラビの仲間に注目しています。
今回は特に紅葉した草体を中心に並べていこうと思います。
画像:紅変したフユノハナワラビ、紅変したフユノハナワラビの葉・葉裏・胞子、
   アカハナワラビとその葉・葉裏・胞子、アカハナワラビ?、オオハナワラビとその葉裏、
   モトマチハナワラビとその葉裏、モトマチかオオハナか、アカネハナワラビ、
   アカネハナワラビの葉・葉裏・胞子、不明種とその葉の拡大、
   コヒロハハナヤスリとフユノハナワラビ、セツブンソウの開花間近   
*画像クリックで、別ウィンドで拡大表示されます。

以下の過去記事も参照してください。
冬のハナワラビの迷宮

フユノハナワラビ
紅変したフユノハナワラビ
Fig.1 紅変したフユノハナワラビ (兵庫県丹波市 2013.12/3)
日当たり良く気温差の激しい場所に生育するフユノハナワラビは、このように多少褐色を帯びた紅変をすることが多いように思われます。
県南部の低地よりも、内陸部や標高の高い場所に多く現れます。

フユノハナワラビ栄養葉拡大
Fig.2 紅変したフユノハナワラビの葉 (兵庫県丹波市 2013.12/3)
羽片の鋸歯は鈍頭で、小羽片の先も鈍頭、表面にはアカハナワラビのような白味を帯びたかすり模様はありません。
表面はこのように紅変しますが、葉裏はふつう紅変せず緑色を保ちます。

アカフユノハナワラビ?
Fig.3 紅変したフユノハナワラビ その2 (兵庫県篠山市 2014.1/23)
とある社寺の石垣に生育していたもので、胞子葉は倒伏しています。

アカフユノハナワラビ?の葉裏
Fig.4 Fig.3の葉の裏面 (兵庫県篠山市 2014.1/23)
これまで葉裏まで紅変したフユノハナワラビは見たことがありませんでしたが、この個体は裏面まで紅変していました。
画像はちょっとブレていますが、裏まで紅変しているのが解ります。

アカフユノハナワラビ?の葉
Fig.5 Fig.3の葉の表面 (兵庫県篠山市 2014.1/23)
フユノハナワラビと同じく鋸歯は鈍頭で、かすり模様も見られません。

アカフユノハナワラビ?の胞子
Fig.6 Fig.3の胞子 (兵庫県篠山市 2014.1/23)
裏面も紅変し、同じ境内にアカハナワラビが生育していることから、アカハナワラビとの雑種を考えました。しかし、胞子を見てみると粒の大きさは揃っていて、雑種ではないと考えられます。アカフユノハナワラビはフユノハナワラビの変種と、フユノハナワラビとアカハナワラビとの雑種とする立場があります。おそらくは、両方とも存在しており、それぞれの名称を区別すべきものではないかと思います。 胞子にはへこんで不稔と見られるものも混じっています。(2015.1/2更新)
社寺境内のハナワラビ類
Fig.7 Fig.3と同じ境内で生育するハナワラビ類 (兵庫県篠山市 2014.1/23)
いずれも胞子葉が出ていない未成熟個体ですが、中央はオオハナワラビ、左右がアカハナワラビです。この境内の草地には紅変していないフユノハナワラビが生育しており、紅変していたものはFig3の個体のみでした。

フユノハナワラビの葉のバリエーション
Fig.8 フユノハナワラビの葉のバリエーション (西宮市 2014.1/6)
こういった葉を持つものは、他種との交雑ではないかと考えていましたが、胞子を調べてみると粒の大きさはほぼ揃っており、暫定的にフユノハナワラビと考えるほかないようです考えることにしました。
葉縁の欠刻が深く、鋸歯は直線的で鋭頭気味、日陰や半日陰に生育するものに見られるようです。(2014.2/11修正)
このような栄養葉を持つものは現在ではアイフユノハナワラビと考えています。胞子を観察しなおすと粒の大きさはそろっていますが、へこんで不稔と思われるものが混じっています。(2015.1/2更新)
関連ページ 関西の花/シダ・フユノハナワラビ

アカハナワラビ
アカハナワラビ
Fig.9 紅変したアカハナワラビ (兵庫県篠山市 2013.12/16)
アカハナワラビは胞子葉が胞子を放出する12月頃から急激に紅変します。
紅変するのは1日の最低気温が10℃以下になるのが条件であるとのことです。

アカハナワラビの葉
Fig.10 アカハナワラビの葉 (兵庫県篠山市 2013.12/16)
小羽片の先端と鋸歯はともに鋭頭、紅変しても葉の表面には淡色のかすり模様が出ています。

アカハナワラビの葉裏
Fig.11 アカハナワラビの葉裏 (兵庫県篠山市 2013.12/16)
表面が充分に紅変すると、葉裏も紅変します。
この個体の葉柄の細毛はまだ脱落しきっていませんでした。

アカハナワラビの胞子
Fig.12 アカハナワラビの胞子 (兵庫県篠山市 2013.12/16)
胞子の表面には小突起がなく、ほぼ平滑。

アカハナワラビ?
Fig.13 アカハナワラビ? (兵庫県篠山市 2014.1/16)
Fig.9とは異なった場所に生育するもので、両面ともに紅変しているが、かすり模様の不明瞭な個体。ここでは同一場所にフユノハナワラビ、オオハナワラビ、モトマチハナワラビも生育しており、これらの種との雑種かもしれませんが、胞子葉・胞子嚢ともに未発達であり、胞子を確認できませんでした。

アカハナワラビ?
Fig.14 アカハナワラビ? (兵庫県篠山市 2014.1/9)
Fig.13と同じ場所で、モトマチハナワラビとともに混生しているもので、葉柄は緑色で、葉の基部葉縁の一部に未発達な胞子嚢が付いています。
雨に濡れているため、表面のかすり模様は見難いですが、かすり模様はやや不明瞭で、葉裏の大半は紅変していました。
関連ページ 関西の花/シダ・アカハナワラビ

オオハナワラビ
紅変したオオハナワラビ
Fig.15 紅変したオオハナワラビ (兵庫県篠山市 2014.1/23)
オオハナワラビも内陸や標高の高い地域で、日当たりよい場所に生育するものは、紅変する傾向があると考えられます。紅変する場合は赤紫色を帯びることが多いようですが、時に橙色を帯びるものもあります。

オオハナワラビの葉裏
Fig.16 紅変したオオハナワラビの葉裏 (兵庫県篠山市 2014.1/23)
葉縁がわずかに紅変しますが、裏面は緑色を保ちます。
関連ページ 関西の花/シダ・オオハナワラビ

モトマチハナワラビ
紅変したモトマチハナワラビ
Fig.17 紅変したモトマチハナワラビ (兵庫県篠山市 2014.2/7)
紅変というよりは黄褐色に染まる傾向が強いようです。
日当たりよい場所に生育するものが、紅変する傾向にあります。

モトマチハナワラビの葉裏
Fig.18 紅変したモトマチハナワラビの葉裏 (兵庫県篠山市 2014.2/7)
葉表が紅変しても、裏面全体が紅変することはなく、緑色を保っています。

モトマチかオオハナか
Fig.19 モトマチか、オオハナか? (兵庫県篠山市 2014.1/20)
サイトのオオハナワラビのページと先のブログ記事で、オオハナワラビとの種間雑種ではないかとしていたもの。胞子葉が熟していたので調べてみると、胞子の粒の大きさは揃っており、雑種ではないことが解りました。
ではモトマチなのか、オオハナなのか。葉の色ツヤからモトマチハナワラビの変異の範疇なのではないかと考えています。
左の葉は昨年越冬した古い葉で、右が昨年に出た新しい葉です。
改めて胞子を観察しなおしたところ、へこんで不稔と思われるものも混じっており、現在ではやはりモトマチハナワラビとオオハナワラビの種間雑種であると考えています。(2015.1/2更新)

モトマチかオオハナか-胞子
Fig.20 Fig.19の胞子 (兵庫県篠山市 2014.1/20)
胞子の大きさはほぼ揃っていて、雑種ではないことが解りました。 胞子を調べなおしたところ、へこんで不稔と思われるものも混じっていました。
モトマチハナワラビ、オオハナワラビともに胞子表面には小突起が並び、胞子では判断できず、今のところは外見で判断するしかありません。

モトマチかオオハナか-栄養葉
Fig.21 Fig.19の葉 (兵庫県篠山市 2014.1/20)
このような紛らわしい葉を持ったものは、丹波地方で数ヶ所見つけており、全て胞子を確認する必要があります。雑種でない場合は、どちらの種になるのか慎重な判断が必要になります。

典型的なモトマチハナワラビとオオハナワラビ
Fig.22 典型的な両種の葉 (兵庫県丹波市 2013.4/15)
左がモトマチハナワラビ、右がオオハナワラビです。
このように典型的な葉であれば区別は容易ですが、中間的かつ雑種でないものは、両種の変異の幅を見極めつつ光沢や質感で判断する必要があるということでしょう。
今後は胞子以外の部位で、顕微鏡的レベルでの違いを探す必要もありそうです。
関連ページ 関西の花/シダ・モトマチハナワラビ

アカネハナワラビ(雑種)
雪中のアカネハナワラビ
Fig.23 アカネハナワラビ (兵庫県篠山市 2014.1/20)
アカハナワラビとオオハナワラビの推定種間雑種。
雪面上に突き出た胞子葉をたよりに探し出し、雪に埋もれていた栄養葉を掘り出したもので、雪の重みで葉が垂れています。雪がない状態では栄養葉は水平に開く傾向が見られます。

アカネハナワラビの葉
Fig.24 アカネハナワラビの葉 (兵庫県篠山市 2014.1/20)
アカハナワラビのような淡色のかすり模様が見られますが、鋸歯はアカハナワラビよりもはっきりとしています。栄養葉全体の大きさはアカハナワラビよりも大きく、オオハナワラビと同様の大きさをしています。

アカネハナワラビの胞子
Fig.25 アカネハナワラビの胞子 (兵庫県篠山市 2014.1/20)
雑種であるため、胞子の形状や大きさは一定していません。
さらに拡大して見ると、小突起も均一に分布しているようではありませんでした。

アカネハナワラビの葉裏
Fig.26 アカネハナワラビの葉裏 (兵庫県篠山市 2014.1/20)
葉裏はアカハナワラビほどではないですが、多少紅変しています。

紅変直前のアカネハナワラビ
Fig.27 完全に紅変する直前の草体 (兵庫県篠山市 2013.12/16)
一見すると、紅変しつつあるオオハナワラビのように見えます。
関連ページ 関西の花/シダ・アカハナワラビ
関連ページ 関西の花/シダ・オオハナワラビ

不明な雑種?
紅変した不明種
Fig.28 雑種か? (兵庫県篠山市 2013.2/28)
昨冬見つけた個体で、葉裏までは紅変が見られませんでした。

不明種の緑葉拡大
Fig.29 Fig.28の紅変前の葉 (兵庫県篠山市 2013.11/12)
今冬は胞子葉が出ていないか期待していましたが、出ていませんでした。
淡色のかすり模様が見られることからアカハナワラビの血が入っていることは確かでしょう。
1月に再び見た時にはノウサギかなにかに食害され無残な姿に。
來冬も胞子葉は期待できないかもしれません。

今冬はフユノハナワラビとオオハナワラビの雑種であるアイフユノハナワラビまで手が廻りませんでした。モトマチハナワラビとオオハナワラビの中間的な一群とともに来冬の課題となります。

関連する過去記事
冬のハナワラビの迷宮

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コヒロハハナヤスリとフユノハナワラビ
山麓の社寺境内で、コヒロハハナヤスリとフユノハナワラビが混生する楽しい光景に出会いました。(兵庫県丹波市 2013.12/3)
関連ページ 関西の花/シダ・コヒロハハナヤスリ

開花間近のセツブンソウ
セツブンソウがツボミを持ち上げ始めました。
天候にもよりますが、あと2週間ほどすると開花全盛でしょうか。
(兵庫県篠山市 2014.2/7)
関連ページ 関西の花・セツブンソウ

category: シダ

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冬の岩場に見るシダ 

長らく冬眠状態でしたが、画像や資料も溜まってきたので、そろそろ始動いたします。
冬場は水辺の草本もあまり見るべきものはありませんが、岩壁に付いたシダの風情が好きで、ヤブ漕ぎも夏に比べてはるかに楽なのでよく見に出掛けます。
着生するシダには常緑や冬緑のものも多く、一部のシダを除いて観察に適した時期だと思います。
画像:チャートの岩壁、シシラン、コウヤコケシノブ、ホソバコケシノブ、
   ヒメハイホラゴケ、オオフジシダ、フジシダ、ヌリトラノオ、シモツケヌリトラノオ、
   カミガモシダ、ニセヌリトラノオ、ヘラシダ、ヌカイタチシダマガイ、
   アツギノヌカイタチシダマガイ、ヤノネシダ、コタニワタリ、チャセンシダ、
   有馬層群の岩壁、ハコネシダ、イワヒバ、カタヒバ、オシャグジデンダ、
   ギフベニシダ、ミヤマノコギリシダ
*画像クリックで、別ウィンドで拡大表示されます。

チャート岩壁
Fig.1 沢沿いのチャートの岩壁 (兵庫県丹波市 2014.1/28)
谷に溜まった緩やかな麓屑面からチャートの岩壁が80mほど段状に突き上がり、いろいろな着生シダが付いています。
画像はその中部あたりの岩棚から見上げたものです。
よく目立っているのはシシラン。右の樹幹後方のモヤッとした部分はコウヤコケシノブの群生。

チャート
Fig.2 チャート (兵庫県篠山市 2014.1/16)
古生代~中生代に海中に堆積した放散虫などの遺骸で、主成分はSiO2(二酸化珪素)で硬く、画像のような赤色のもののほか黒色、半透明なものなどがあります。
プレートの移動によって運ばれたり削り取られたりした緑色岩、頁岩、粘板岩などの丹波帯(付加体)の堆積岩中にブロック状の岩脈として取り込まれています。
チャートは丹波帯の他の堆積岩に比べるとはるかに硬く、他の堆積岩が風化・崩壊しても残り、急峻な岩峰を形成しています。
チャートの岩壁は堅牢で安定したものが多いですが、湧水などの水分の凍結・溶解により風化が進む場所も稀にあります。

シシラン
Fig.3 シシランの群生 (兵庫県丹波市 2014.1/28)
丹波地方のチャートの岩壁にはごく普通に見られるシダで、やや空中湿度の高い半日陰~日陰に生育しています。ほとんど垂直な岩壁にも、根茎を這わせて大きな群落をつくっていることもよくあります。
関連ページ 関西の花/シダ・シシラン

コウヤコケシノブ
Fig.4 コウヤコケシノブ (兵庫県篠山市 2014.1/16)
チャートの岩壁下部の湧水近くに生育しているもの。コケシノブの仲間では近畿地方では最もふつうに見られるものです。
チャートに限らず、花崗岩の渓谷や、流紋岩質の岩壁、ときに湿った石垣にも見られ、空中湿度の高い日陰を好みます。
関連ページ 関西の花/シダ・コウヤコケシノブ

ホソバコケシノブ
Fig.5 ホソバコケシノブ (兵庫県篠山市 2014.1/16)
コウヤコケシノブよりも大きく繊細なシダで、チャートや流紋岩類の岩壁で見かけます。
関連ページ 関西の花/シダ・ホソバコケシノブ

ヒメハイホラゴケ
Fig.6 ヒメハイホラゴケ (兵庫県丹波市 2014.1/28)
コウヤコケシノブやホソバコケシノブよりも稀な種ですが、ハイホラゴケとの雑種と見られるものが多く、この集団も一部の羽片は重なり合っていますが、ハイホラゴケの血が入っているかもしれません。県内では丹波地方で多く見かける種です。
関連ページ 関西の花/シダ・ヒメハイホラゴケ

オオフジシダ
Fig.7 オオフジシダ (兵庫県丹波市 2014.1/28)
美しいシダで、Fig.1 の下方の岩棚にキジノオシダと混生していました。
丹波地方に多いが、チャート以外の基岩地域にも見られ、丹波から北は但馬地方の渓流畔の岩壁にも見られます。
近年、中軸にムカゴをつくる近縁種のヒメムカゴシダがY氏によって兵庫県内でも発見されました。
関連ページ 関西の花/シダ・オオフジシダ

オオフジシダ子株群
Fig.8 オオフジシダの子株 (兵庫県丹波市 2014.1/28)
Fig.7 直下の岩壁に密生していました。

フジシダ
Fig.9 フジシダ (兵庫県市川町 2012.12/11)
この冬に、丹波地方でもこのシダに出会っているのですが、満足のいく画像が撮れず、一昨年撮影した画像を掲載しました。このシダも美しいシダで、北向きの空中湿度の高い岩壁に生育し、見つけると嬉しくなるものです。
兵庫県内では丹波地方を中心とした内陸部のチャートの岩壁が分布の中心域となり、但馬地方では稀となり、オオフジシダよりも見かける機会は少ないように思います。
関連ページ 関西の花/シダ・フジシダ

ヌリトラノオ
Fig.10 ヌリトラノオ (兵庫県篠山市 2014.1/16)
チャートの岩壁でまず最初に現れるシダ。稀に流紋岩質の岩壁に付いていることもあります。
葉先に無性芽を生じるのが特徴(画像左下)。
関連ページ 関西の花/シダ・ヌリトラノオ

シモツケヌリトラノオ
Fig.11 シモツケヌリトラノオ (兵庫県丹波地方 2014.1/28)
ヌリトラノオよりもかなり稀なシダで、昨年2ヶ所の自生地を見つけましたが、その後なかなか見つかりません。
ヌリトラノオと違って、葉先に無性芽を作らず、葉は斜上気味となるのが特徴。
関連ページ 関西の花/シダ・シモツケヌリトラノオ

カミガモシダ
Fig.12 カミガモシダ (兵庫県丹波市 2014.1/28)
丹波地方のチャートの岩壁ではふつうに見られる美しいシダです。
県内では丹波帯を基岩とする地域に分布し、樹の根元などにも付きます。
関連ページ 関西の花/シダ・カミガモシダ

ニセヌリトラノオ群生
Fig.13 ニセヌリトラノオの群生 (兵庫県丹波地方 2014.1/28)
ニセヌリトラノオはシモツケヌリトラノオとカミガモシダの雑種で、両種の混生地で良く出現します。雑種強勢で草体は大きくなり、まるでタマシダのように見えます。
関連ページ 関西の花/シダ・ニセヌリトラノオ

ヘラシダ
Fig.14 ヘラシダ (兵庫県丹波地方 2014.1/28)
ヘラシダは岩壁でも水のしたたるような多湿な場所を好むようです。
ここでは沢沿いの壁面に群生していましたが、湿った斜面に生育することもあるようです。
関連ページ 関西の花/シダ・ヘラシダ

ヌカイタチシダマガイ
Fig.15 ヌカイタチシダマガイ (兵庫県丹波地方 2013.12/3)
県内ではチャートの岩壁のみに生育するかなり稀なシダで、自生地は1ヶ所しか知りません。
ふつうに見られるトウゴクシダに似ていますが、基部鱗片は赤褐色で、羽片・小羽片ともに軸にほぼ直角に付くことにより区別できます。
関連ページ 関西の花/シダ・ヌカイタチシダマガイ

アツギノヌカイタチシダマガイ群生
Fig.16 アツギノヌカイタチシダマガイの群生 (兵庫県丹波地方 2013.12/3)
チャートの大きな岩壁の基部周辺で、100個体ほどが生育する新たな自生地を見つけました。
シカの近寄り難い場所のため食害も少なく、生育良好な集団でした。
関連ページ 関西の花/シダ・アツギノヌカイタチシダマガイ

アツギノヌカイタチシダマガイ
Fig.17 アツギノヌカイタチシダマガイの大型個体 (兵庫県丹波地方 2013.12/3)
成熟した大きな葉を持つものは傷んでいるものが多かったですが、最下羽片の中~深裂する小羽片が確認できました。

ヤノネシダ
Fig.18 ヤノネシダ (兵庫県丹波市 2014.1/28)
沢沿いの巨岩上や周辺の林床に点々と生育していましたが、シカの食害により矮小化したものばかりでした。
関連ページ 関西の花/シダ・ヤノネシダ

コタニワタリ
Fig.19 コタニワタリ (兵庫県丹波市 2014.1/28)
沢沿いの岩の間に生育していました。
コタニワタリは岩壁よりも古い護岸のコンクリート壁面や古い砂防ダムに着生しているのをよく見かけます。
関連ページ 関西の花/シダ・コタニワタリ

チャセンシダとウチワゴケ
Fig.20 チャセンシダとウチワゴケ (兵庫県篠山市 2014.1/16)
やや風化したチャートの壁面に着生していました。
チャセンシダは岩壁よりも、社寺の石垣に良く見られるものです。
関連ページ 関西の花/シダ・チャセンシダ
関連ページ 関西の花/シダ・ウチワゴケ

流紋岩質溶結凝灰岩のスラブ
Fig.21 有馬層群の岩壁 (兵庫県神戸市 2014.1/17)
有馬層群は流紋岩質の凝灰岩や凝灰角礫岩、溶結凝灰岩などからなり、その中で侵食や風化に強い溶結凝灰岩の硬質な部分が残り、岩壁を作っています。
流紋岩質溶結凝灰岩の岩壁ではチャートの岩壁とは多少異なった種が見られます。

ハコネシダ
Fig.22 ハコネシダ (兵庫県神戸市 2014.1/17)
川に近いかなり湿った日陰の岩場に着生していました。
ハコネシダはチャートの岩壁で見かけることはありません。
関連ページ 関西の花/シダ・ハコネシダ

イワヒバ
Fig.22 イワヒバ (兵庫県神戸市 2014.1/17)
これもハコネシダと同様、県内ではチャートの岩壁で見かけることはありません。
盗掘対象になり易い種ですが、足場の悪い岩壁ではまだまだよく見かけます。
県南部でイワヒバとともによく岩壁で見かけるツメレンゲやオオヒキヨモギもチャートの岩壁には現れません。

カタヒバ
Fig.23 カタヒバ (兵庫県丹波市 2014.1/28)
カタヒバはイワヒバとは異なり、チャートの岩壁でも、流紋岩質の岩壁にもふつうに見られます。
川沿いの巨岩上によく見られるシダです。
関連ページ 関西の花/シダ・カタヒバ

オシャグジデンダ
Fig.24 オシャグジデンダ (兵庫県丹波市 2014.1/28)
これは岩壁ではなく、古い石垣に着生していたものです。
樹幹に付いていることの多いシダで、冬緑性で夏に葉を落とします。
関連ページ 関西の花/シダ・オシャグジデンダ

ギフベニシダ
Fig.25 ギフベニシダ (兵庫県篠山市 2014.1/23)
これも古い社寺の石垣に生育していたものです。
兵庫県ではあまり多くないシダで、社寺の石垣などで偶然に見つかるような感じです。
関連ページ 関西の花/シダ・ギフベニシダ

ミヤマノコギリシダ
Fig.26 ミヤマノコギリシダ (兵庫県丹波市 2014.1/28)
岩壁直下の緩い麓屑面に群生していました。丹波地方では所々で見かけます。
関連ページ 関西の花/シダ・ミヤマノコギリシダ

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フキノトウ
1月16日に篠山市のチャート岩壁観察の帰途、沢沿いではやくもフキノトウの走りがポツポツと出ていました。
まだ寒い日もありますが、春は確実に近づいていますね。

category: シダ

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