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Satoyama, Plants & Nature

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スゲの季節 (前編) 

5月も終わりに近づき、平地~低山で見られるスゲ類がほぼ出揃いました。
今回は兵庫県を中心に今年見たスゲ類を2回に分けて掲載します。
画像:ノゲヌカスゲ、クサスゲ、アリマイトスゲ、オクノカンスゲ、マツバスゲ、ミコシガヤ、
   サトヤマハリスゲ、ヒメミコシガヤ、ヤチカワズスゲ、マスクサ、ショウジョウスゲ、
   ヤガミスゲ、タチスゲ、ミヤマシラスゲ、キンキカサスゲ、アワボスゲ、ヤワラスゲ、
   タマツリスゲ、コジュズスゲ
*画像クリックで、別ウィンドで拡大表示されます。

ノゲヌカスゲ
Fig.1 ノゲヌカスゲ (京都府福知山市 2013.3/30) ヌカスゲ節
今年、最も早い時期に結実しているのを見たスゲです。
ヌカスゲ節のものは他のスゲ類よりも早く結実しますが、それにしても早かったです。
関連ページ 関西の花・ノゲヌカスゲ

クサスゲ
Fig.2 クサスゲ (兵庫県篠山市 2013.5/24) ヌカスゲ節
ヌカスゲ節の中では結実は遅いほうで、湿地~渓流畔など湿った場所にふつうに見られます。
関連ページ 湿生植物・クサスゲ

アリマイトスゲ
Fig.3 アリマイトスゲ (兵庫県西宮市 2013.4/29) ヌカスゲ節
地域限定のご当地スゲで、その名の通り有馬周辺ではごくごく普通に生育しています。
西宮市では山の斜面から水田の畦まで、どこにでも出てきます。
匐枝を出して広がり、画像のように棚田の土手を覆っている場所も見られます。
関連ページ 関西の花・アリマイトスゲ

オクノカンスゲ
Fig.4 オクノカンスゲ (兵庫県篠山市 2013.5/22) ヌカスゲ節
兵庫県東部では三田市北部より北に見られ、その名のとおりミヤマカンスゲよりも奥(=北)に分布します。しかし、頭に何も付かないカンスゲは兵庫県北部にしか見られません。
関連ページ 関西の花・オクノカンスゲ

マツバスゲ
Fig.5 マツバスゲ (兵庫県西宮市 2013.5/23) ハリスゲ節
人の手が入るような里山の用水路脇や休耕田に現れるスゲで、このスゲがあると周辺に良好な草地環境が残されていることが多いように思います。
関連ページ 湿生植物・マツバスゲ

サトヤマハリスゲ
Fig.6 サトヤマハリスゲ (兵庫県篠山市 2013.5/24) ハリスゲ節
兵庫県南東部では花崗岩や流紋岩質の貧栄養となりやすい基岩地域の半日陰の湿地や林床の細流脇によく見られます。クサスゲ、オタルスゲ、ヤマテキリスゲなどと生育していることが多いように思います。
関連ページ 湿生植物・サトヤマハリスゲ

ミコシガヤ
Fig.7 ミコシガヤ (大阪府淀川河川敷 2013.5/15) ミノボロスゲ節
大河川の氾濫原となるような原野環境に現れるやや大型のスゲです。
画像では増水した水溜りに生育していますが、水につかるのはあまり好まず、砂地に多く見られます。
関連ページ 湿生植物・ミコシガヤ

ヒメミコシガヤ
Fig.8 ヒメミコシガヤ (兵庫県神戸市 2013.5/19) ミノボロスゲ節
兵庫県と岡山県の限られた地域にのみ生育する稀なスゲです。
草地に生育するものとばかり思っていましたが、今回の自生地調査で湿地状の休耕田や、湧水のしみ出す農道などに生育することが確認でき、湿生植物と見なしてもよいと思うようになりました。
多湿な休耕田ではゴウソ、タチスゲを随伴し、草地化の進んだ休耕田ではタチスゲ、アワボスゲ、ヤワラスゲを随伴し、湿った農道ではマスクサ、ジュズスゲ、カワラスゲ、タチスゲを伴なっていました。
かつては西宮市内での記録もありましたが現在では確認できず、ヒメミコシガヤの多産地といえるような場所は国内でも神戸市内の限られた場所しかありません。
関連ページ 関西の花・ヒメミコシガヤ

ヤチカワズスゲ
Fig.9 ヤチカワズスゲ (兵庫県三田市 2013.5/23) カワズスゲ節
貧栄養な湿地や溜池に生育し、イヌノハナヒゲとともに貧栄養な湿生植物群落を形成する基本種となります。
ヤチカワズスゲの生育するような湿地ではトキソウ、サギソウ、カキラン、コバノトンボソウ、ケシンジュガヤ、マネキシンジュガヤ、ミカワシンジュガヤ、モウセンゴケ類、イシモチソウ、ミミカキグサ類、ヒナノカンザシなど稀少な湿生植物が出現します。
関連ページ 湿生植物・ヤチカワズスゲ

マスクサ
Fig.10 マスクサ (兵庫県篠山市 2013.5/22) マスクサ節
農耕地の草地や農道によく見られ、特にクルマはあまり通らないけど、踏みつけに遭うような農道に最もよく見られます。関西各地の農耕地周辺で最もふつうに見られるスゲ類のうちのひとつです。
関連ページ 湿生植物・マスクサ

ヤガミスゲ
Fig.11 ヤガミスゲ (大阪府淀川河川敷 2013.5/15) ヤガミスゲ節
Fig.7のミコシガヤ同様、大河川の氾濫原などの湿った原野環境に生育するやや大型となるスゲで、成熟した大株では花茎が基部を中心として放射状に倒伏し、画像でもその特徴がよく現れています。河川敷の改修や治水による氾濫の減少により、ミコシガヤとともに各地で減少傾向にあるスゲです。
関連ページ 湿生植物・ヤガミスゲ

ショウジョウスゲ
Fig.12 ショウジョウスゲ (兵庫県篠山市 2013.5/24) イワカンスゲ節
貧栄養、富栄養に関わらず、また水分条件にもあまり左右されずいろいろな場所に出現する神出鬼没のスゲです。
ここではキキョウやシライトソウの生育する溜池土堤の水際に多数の個体が生育していました。
この場所で生育しているものの多く個体が、雌小穂に黒穂病を罹災していました。
関連ページ 湿生植物・ショウジョウスゲ

タチスゲ
Fig.13 タチスゲ (兵庫県西宮市 2013.5/27) タチスゲ節
草地から農道上、貧栄養な湿地にまで関西地方では広くふつうに見られるスゲです。
里山でこのタチスゲとゴウソが見られないような場所では、他の目ぼしい湿生スゲは現れないといってもいいでしょう。
関連ページ 湿生植物・タチスゲ

ミヤマシラスゲ
Fig.14 ミヤマシラスゲ (兵庫県西宮市 2013.5/27) ミヤマシラスゲ節
和名に「ミヤマ」を冠しますが、山奥には見られず、里山の休耕田や用水路などやや栄養条件のよい湿地環境にふつうに見られるスゲで、群生する傾向が強く見られます。雌小穂が熟すと、ぷっくりとふくらんだ果胞が隙間なく密集します。
関連ページ 湿生植物・ミヤマシラスゲ

キンキカサスゲ
Fig.15 キンキカサスゲ (兵庫県篠山市 2013.5/9) ミヤマシラスゲ節
低地の湿地に多いカサスゲに対して、やや山地よりの河畔や湿地などに群生するスゲで、丹波地方では村落内を流れる小河川の河畔をびっしりと覆うような群落を形成しているのをよく見かけます。カサスゲと違って果実期になっても長い花柱が宿存するのが大きな特徴です。
関連ページ 湿生植物・キンキカサスゲ

アワボスゲ
Fig.16 アワボスゲ (兵庫県神戸市 2013.5/19) ミヤマシラスゲ節
ヒメミコシガヤの自生地調査の際、草地状となった休耕田内に多数のアワボスゲの生育が確認できました。
アワボスゲは草刈り管理され、圃場整備などによる撹乱があまり起こらなかったような草地に生育するスゲです。このような草地環境は耕作放棄や開発によって年々減少しており、それとともにアワボスゲも稀な種となっています。画像の後方に見えている褐色の穂を上げているのはヒメミコシガヤで、このようなツーショットが見られるのは国内でもこの場所ぐらいでしょう。アワボスゲは次に紹介するヤワラスゲと良く似ており、同じような環境に生育するため注意が必要です。
関連ページ 関西の花・アワボスゲ

ヤワラスゲ
Fig.17 ヤワラスゲ (兵庫県篠山市 2013.5/22) ミヤマシラスゲ節
草地にふつうに見られるスゲで、登山口の草地となった駐車場で多数の個体が生育していました。
ここではマスクサ、ヒゴクサ、タチスゲ、アオスゲ、ノゲヌカスゲ、モエギスゲなどとともに見られました。
関連ページ 湿生植物・ヤワラスゲ

アワボスゲとヤワラスゲ
Fig.18 アワボスゲとヤワラスゲの雌小穂比較 (兵庫県神戸市 2013.5/19) ミヤマシラスゲ節
よい比較画像が撮れると思い、花茎を1本ずつ頂いてきました。
両種とも果胞は完全に熟してはいませんが、それでもいくつかの違いが目につきます。
まず果胞の嘴ですが、明らかにヤワラスゲの方が長く、長さが3mmほどあるのに対してアワボスゲの嘴は1mm以下となります。またアワボスゲのほうが小さくて丸い果胞が密に多数つき、この特徴は果胞が完全に成熟した状態では、名前のとおりアワの実のように丸々とふくらんだ果胞が並ぶので、より顕著になります。
関連ページ 関西の花・アワボスゲ

タマツリスゲ
Fig.19 タマツリスゲ (兵庫県篠山市 2013.5/13) タマツリスゲ節
兵庫県では淡路島、西播、但馬に記録がある種で、内陸の丹波地方にあるとは思っていませんでしたが、木漏れ日の差す林床のラショウモンカズラの群生に埋もれるように、大株が点在していました。タマツリスゲよりもむしろオオタマツリスゲがあるのではないかと予想していたのですが、完全に予想を裏切られました。この後、篠山市内でもう一ヶ所自生地を見つけることができました。
関連ページ 関西の花・タマツリスゲ

コジュズスゲ
Fig.20 コジュズスゲ (兵庫県西宮市 2013.5/27) タマツリスゲ節
タマツリスゲ節のスゲでは最もふつうに見られ、里山の休耕田や、用水路脇、ときには湿った植林地の林床に生育していることもあります。草体は柔らかく、タマツリスゲが雄小穂が赤紫色を帯びるのに対して、緑白色で枯れても淡褐色で赤味を帯びないことで区別できます。また、タマツリスゲの基部の鞘は強く赤紫色を帯びますが、コジュズスゲは淡色となります。
関連ページ 湿生植物・コジュズスゲ

以上で「スゲの季節」(前編)は終了です。後編はアゼスゲ節やヒメシラスゲ節、タガネソウ節などのスゲ類を中心に紹介いたします。
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category: カヤツリグサ科スゲ属

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5月の花 水辺編 

前回からの続きで、今回は河川敷、溜池、休耕田などの水辺を中心とした花を集めた「水辺編」です。カテゴリを考えると別々に分けたほうがよいのですが、そこまで考えておらず、それぞれに分けるとボリュームが減ってしまうので、今回はまとめて掲載しています。そのため内容が少し多めになっています。次回からはカテゴリを考えて投稿するよう心がけたいと思います。
画像:サワトラノオ、ミゾコウジュ、オオアブノメ、アズマツメクサ、ヒメコウガイゼキショウ、
   コウガイゼキショウ、ヒロハノコウガイゼキショウ、ハリコウガイゼキショウ、ハナウド、
   オヘビイチゴ、ナヨクサフジ、セイヨウヒキヨモギ、シャク、ヒツジグサ、ヒルムシロ、
   クリンソウ、ミズニラ、エゾハリイ、イヌタヌキモ、アギスミレ、ヒメコヌカグサ、
   ハナビゼキショウ、ムツオレグサ、ホソバヘラオモダカ、サイコクヌカボの幼苗、
   ショウブ、シュレーゲルアオガエル、コウキヤガラ
*画像クリックで、別ウィンドで拡大表示されます。

         ◎ ◎ ◎ 河川敷編 ◎ ◎ ◎ 
サワトラノオ
Fig.1 サワトラノオ (大阪府淀川河川敷 2013.5/15)
全国的に稀な絶滅が危惧されている湿生植物です。
ここのものは河川敷のアシ原を掘削した際に埋土種子が発芽したものを移植管理しているものです。元あった場所はアシ原に戻り、数本それらしきものを見かけただけでした。
関連ページ 湿生植物・サワトラノオ

ミゾコウジュ
Fig.2 ミゾコウジュ (大阪府淀川河川敷 2013.5/15)
氾濫原などで初夏に開花するシソ科草本で、砂地でミコシガヤとともに沢山生育していました。
淀川の河川敷では普通に見られますが、他の地域では結構稀な草本です。
関連ページ 湿生植物・ミゾコウジュ

オオアブノメ
Fig.3 オオアブノメ (大阪府淀川河川敷 2013.5/15)
河川敷の掘り下げられた区域が水溜りとなっていて、そこに100個体あまりが生育していました。
草体の大部分は沈水しており、下方の葉腋には閉鎖花をつけているものが多く、結実途上の蒴果もありました。このオオアブノメも埋土種子からの発芽でしょう。
周囲に写っている一回り小さな草体はミズハコベです。

オオアブノメの花
Fig.4 オオアブノメの花 (大阪府淀川河川敷 2013.5/15)
この日、かろうじて見られた2花のうちのひとつです。
大変小さな白い唇形花で、ゴマノハグサ科のなかでも地味なほうでしょう。

アズマツメクサ
Fig.5 アズマツメクサ (大阪府淀川河川敷 2013.5/15)
低水敷の砂泥地に点々と生育していました。50個体ほど見られましたが、他の地域では稀なものです。ツメクサのように見えますがベンケイソウ科で、日向のものはそれなりに葉が多肉質になってます。本来は岩場のような乾燥地に見られるベンケイソウの仲間が、どういう経緯で水辺に降りてきたのか・・・
塩性湿地にも生育することから、海岸や河口から遡上してきたのでしょうか?
関連ページ 湿生植物・アズマツメクサ

ヒメコウガイゼキショウ
Fig.6 ヒメコウガイゼキショウ (大阪府淀川河川敷 2013.5/15)
アズマツメクサとともに生育していたヒメコウガイゼキショウです。
画像左下方にアズマツメクサがあり、上方にはムシクサが写っています。
ムシクサと比較すると、アズマツメクサやヒメコウガイゼキショウの草体の小ささが解ります。
ヒメコウガイゼキショウは、在来のものと外見上変わらない外来と考えられるものが定着しており、大河川の河川敷のものは大いに疑わしいかもしれません。
関連ページ 湿生植物・ヒメコウガイゼキショウ

コウガイゼキショウとヒロハノコウガイゼキショウ
Fig.7 コウガイゼキショウ(左)とヒロハノコウガイゼキショウ(右) (大阪府淀川河川敷 2013.5/15)
コウガイゼキショウは5月から開花し始めますが、ヒロハノコウガイゼキショウはまだ花茎が上がっていません。ヒロハノコウガイゼキショウは早くて6月下旬、ふつうは7月初旬に開花します。
このように2種が並んでいると、ヒロハノコウガイゼキショウの葉幅が顕著に広いことがよく解ります。
関連ページ 湿生植物・コウガイゼキショウ
関連ページ 湿生植物・ヒロハノコウガイゼキショウ

ハリコウガイゼキショウ
Fig.8 ハリコウガイゼキショウ (大阪府淀川河川敷 2013.5/15)
ハリコウガイゼキショウも花茎が上がり、間もなく開花が始まりそうでした。
先のコウガイゼキショウとヒロハノコウガイゼキショウは「多管質」と呼ばれる扁平な葉を持つ種ですが、こちらは「単管質」と呼ばれる円柱形の葉を持つ種で、同様なものでよく見かけるものにアオコウガイゼキショウがあります。
アオコウガイゼキショウはふつう7月になってから開花し始めます。
ハリコウガイゼキショウは本来自然度の高い溜池や湿地に出現しますが、ここでは河川敷の掘り下げられた湿地に点在しており、やはり埋土種子から発芽したものだと考えられます。
関連ページ 湿生植物・ハリコウガイゼキショウ

オヘビイチゴ
Fig.9 オヘビイチゴ (大阪府淀川河川敷 2013.5/15)
低水敷には一時的に生じたと思われる草地があちこちに見られ、沢山のオヘビイチゴが見られました。同様な場所にはニョイスミレ(ツボスミレ)、チドメグサ、ヤハズエンドウ、スズメノエンドウ、キツネノボタン、ヘビイチゴ、ムラサキサギゴケ、トキワハゼ、キツネアザミなど、農耕地の畦畔植物と一致するものが数多く見られ、畦畔の植物が本来このような場所に生育していたことが実感できました。
関連ページ 湿生植物・オヘビイチゴ

ハナウド
Fig.10 ハナウド (大阪府淀川河川敷 2013.5/15)
ハナウドも低地の河川敷ではすでに開花しはじめていて、小型昆虫が訪花していました。
ハナウドは先のオヘビイチゴなどと違って高水敷・アシ原のギャップや縁などに生育しています。
氾濫によって数年~十数年単位で撹乱を受けつつも、多少は安定した土壌を好むのでしょう。
関連ページ 関西の花・ハナウド

ナヨクサフジ
Fig.11 ナヨクサフジ (大阪府淀川河川敷 2013.5/15)
高水敷や堤防の草地に定着しているヨーロッパ原産のマメ科草本で、各地の堤防などに広がっています。花序数も花数も多く美しいためか刈り取られている様子も見かけません。
在来のクサフジやツルフジバカマはほとんど見ることはありませんが、ナヨクサフジはよく見かけるようになりました。

セイヨウヒキヨモギ
Fig.12 セイヨウヒキヨモギ (京都府綾部市 2013.5/2)
本種も河川堤防や道路の法面などに増えつつある帰化植物です。
ここでは由良川堤防の補強された部分に群生していました。
この他、河川堤防ではヤセウツボ、ヒサウチソウなどの帰化植物も最近よく見かけるようになりました。

シャク
Fig.13 シャク (京都府綾部市 2013.5/2)
由良川の中流域にあたるこの地域では、河畔の到るところでシャクが群生しています。
少し南に下った兵庫県の丹波地方では、ほとんど自生地がないのが大変不思議です。
ここでは、ハナウド、クサソテツ、ヤマアゼスゲなどとともに生育していました。
関連ページ 関西の花・シャク

         ◎ ◎ ◎ 溜池編 ◎ ◎ ◎ 
ヒツジグサ
Fig.14 ヒツジグサ (兵庫県篠山市 2013.5/24)
今年も5月下旬からヒツジグサの開花が始まりました。
この時期のヒツジグサは浮葉も痛んでおらず新鮮で、花も多く、ほんとうに美しいものです。
この後、梅雨に入るとヒシ、ジュンサイ、サイコクヒメコウホネ、オグラコウホネと次々に浮葉植物が開花し、湿生・水生植物の本格的なシーズンに突入します。
関連ページ 浮葉植物・ヒツジグサ

ヒルムシロ
Fig.15 ヒルムシロ (兵庫県篠山市 2013.5/24)
ヒツジグサと同じ池に生育しているヒルムシロの様子です。
水面には新鮮な浮葉を浮かべ、水の澄んだ水中には水中葉が見えています。
この溜池では6月中旬頃からヒルムシロの開花が始まります。
関連ページ 浮葉植物・ヒルムシロ

クリンソウ
Fig.16 クリンソウ (兵庫県篠山市 2013.5/22)
2年振りにクリンソウの生育する溜池畔に立ち寄ってみました。
クリンソウはシカの食害を受けないため着実に増えていました。
しかし、溜池畔で一緒に生育していたスゲ類はほとんどが消滅していました。
シラコスゲ、タカネマスクサ、タニガワスゲは全滅、残っていたのは丸刈りにされたニシノホンモンジスゲが2株だけでした。ある程度覚悟はしていましたが、やはりガッカリしてしまいます。
以前来た時に標本を採集していて、ほんとに良かったと思います。
周囲で目立っていたのはジャケツイバラ、タケニグサ、マツカゼソウといったシカの忌避植物ばかりでした。
関連ページ 湿生植物・クリンソウ

クリンソウ
Fig.17 タニガワスゲの残骸に生育するクリンソウ (兵庫県篠山市 2013.5/22)
絶滅危惧種であるクリンソウが増えるのはよいことかもしれませんが、こういう光景を見ると殺伐とした気分になってしまいます。残骸にはシカが食べにくい小さなコチャルメルソウ、ミズタビラコなどが張り付くように生育しています。

ミズニラ
Fig.18 ミズニラ (兵庫県篠山市 2013.5/24)
兵庫県では湧水の流入のあるような溜池で沈水状態で生育するミズニラは常緑越冬します。
画像のミズニラも新鮮な緑色ではなく黄化しているので、常緑越冬したものでしょう。
まだこの時期のものは基部に胞子嚢を形成しておらず、同定はできません。
関連ページ 湿生植物・ミズニラ

エゾハリイ
Fig.19 沈水状態のエゾハリイ (兵庫県三田市 2013.5/24)
ハリイ、オオハリイ、エゾハリイなどのハリイの仲間は夏になって水が引くまでは沈水状態で生育しながら、小穂基部から子株を生じ、水が引くと小穂の果実を形成する、水生・気中生に両対応する典型的な両性植物です。
しかし、陸生状態でもクローンを生じることも多く、この日は別の溜池で小穂を開花しつつ、その基部から子株を生じているエゾハリイを見かけました。エゾハリイは無性芽(クローン)を生じにくいという図鑑もありますが、少なくとも兵庫県ではよくクローンを生じています。
関連ページ 湿生植物・エゾハリイ

イヌタヌキモ
Fig.20 成長途上のイヌタヌキモ (兵庫県篠山市 2013.5/13)
篠山市内にはヒメミズワラビのように、葉面からクローンを生じるイヌタヌキモが生育しています。3年前に1ヶ所の溜池のみで見られましたが、昨年は見られませんでした。
山間の湧水の多い谷池で水温が低く、出現するのは6月に入ってからで、しかも充分に成長したものでないとクローンは生じないようです。
周辺の溜池でも同様なものがないか調べていますが、なかなか見つかりません。
この溜池のものももう少し成長しないと解りません。
周囲に生育しているのはヤマトミクリで、こちらはもうすぐ花茎を上げるでしょう。
関連ページ 浮遊植物・イヌタヌキモ

アギスミレ
Fig.21 アギスミレ (兵庫県篠山市 2013.5/24)
前々回、ヒメアギスミレを掲載しましたが、兵庫県ではヒメアギスミレよりもやや稀な種です。
ヒメアギスミレは半日陰~日陰の湿地を好みますが、アギスミレは向陽地に生育します。
この溜池ではシカやイノシシの撹乱によりかなり減少しましたが、イグサやミヤマシラスゲの陰で健在でした。画像の個体は上弁基部に顕著な紫条が見られます。
左の羽状の葉はムカゴニンジンのものです。
関連ページ 湿生植物・アギスミレ

ヒメコヌカグサ
Fig.22 ヒメコヌカグサ (兵庫県篠山市 2013.5/13)
環境省準絶滅危惧で、兵庫県でも以前はCランクとされていましたが、比較的広範囲に生育していることから、ランク外となりました。しかし、自然度の高い場所の指標種のうちの一つとして、発見した際には周辺をよく調べるようにしています。
関連ページ 湿生植物・ヒメコヌカグサ

       ◎ ◎ ◎ 休耕田・ほか ◎ ◎ ◎ 
ハナビゼキショウ
Fig.23 ハナビゼキショウ (兵庫県神戸市 2013.5/19)
休耕田で夥しい数のハナビゼキショウが生育していました。
ハナビゼキショウはFig.7のコウガイゼキショウと同じく、「多管質」な扁平な葉を持つイグサ科草本で、開花時期もコウガイゼキショウとほぼ一致します。コウガイゼキショウは茎の基部を横に伸ばしつつ斜上しますが、ハナビゼキショウは直立する傾向があり、茎の両側には広い翼がつきます。また、この仲間は午前中に開花しますが、開花中に観察すると、コウガイゼキショウは雄蕊が3本に対し、ハナビゼキショウは雄蕊が6本あって、雌蕊の柱頭は紅色を帯びてS字状に屈曲している点で区別できます。雄蕊は結実しても宿存するので、花披片をピンセットなどでめくれば同定することができます。
関連ページ 湿生植物・ハナビゼキショウ

ムツオレグサとホソバヘラオモダカ
Fig.24 ムツオレグサとホソバヘラオモダカ (兵庫県神戸市 2013.5/19)
湛水状態の休耕田で多数のムツオレグサと、成長途上のホソバヘラオモダカが見られました。
ムツオレグサはすでに結実して小穂が落ちている花序もあり、かなり早い時期から開花していたようです。ここはホソバヘラオモダカのかなりの多産地で、実生苗も無数に見られました。
また、この場所のものはヘラオモダカ並みに背丈が高くなるとのことでした。
関連ページ 湿生植物・ムツオレグサ
関連ページ 抽水植物・ホソバヘラオモダカ

サイコクヌカボの幼苗
Fig.25 サイコクヌカボの幼苗 (兵庫県神戸市 2013.5/19)
この日は絶滅危惧種のヒメミコシガヤの調査でしたが、ヒメミコシガヤの生育する休耕田ではサイコクヌカボの幼苗も見られました。サイコクヌカボ、ヤマギヌカボ、ヌカボタデの3種を現場で幼苗の時期から区別できるかどうか解りませんが、一応自生地での幼苗の画像は押さえておきたいものです。
関連ページ 湿生植物・サイコクヌカボ

ショウブの花
Fig.26 ショウブの花 (兵庫県神戸市 2013.5/19)
谷戸奥の休耕田の一画がショウブ群落となっており、一部の個体が肉穂花序を上げていました。
日本や中国のものは4倍体で結実は極めて稀なようで、一度熟した液果のついた花序を見てみたいものです。
関連ページ 湿生植物・ショウブ

シュレーゲルアオガエル
Fig.27 シュレーゲルアオガエル (兵庫県神戸市 2013.5/19)
産卵期間近のこの時期になると、水田や用水路周辺の葉上で休んでいるものをよく見かけます。
Fig.26のショウブ群落の葉上で、若い個体が小雨に濡れながら休んでいました。
今頃はもう産卵が始まっている頃でしょう。

コウキヤガラ
Fig.28 コウキヤガラ (兵庫県西宮市 2013.5/17)
西宮市南部の水路内ではコウキヤガラの開花が始まっていました。
コウキヤガラは海岸近くの水路や湿地、河川河口部に生育しますが、海岸近くは概して開発の波に飲まれるため自生地は減少する一方で、兵庫県ではBランク種とされています。
関連ページ 抽水植物・コウキヤガラ

category: 5月の花

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5月の花 里山編 

前回に引き続いての5月の花、「里山編」です。この時期はカヤツリグサ科のスゲ類のシーズンですが、カテゴリを分けたいので、今回は外しました。スゲ類は次回の「水辺編」の次に予定しています。
画像:カザグルマ、イワニガナ、ナンテンハギ、キクムグラ、ネザサの花、イシモチソウ、
   ノグサ、トウカイコモウセンゴケ、イガタツナミ、トウゴクシソバタツナミ、
   シライトソウ、カナビキソウ、シロヘリツチカメムシ、コガクウツギ、
   ニンフハナカミキリ、ツヤケシハナカミキリ、コツクバネウツギ、セダカコガシラアブ、
   フタオビヒメハナカミキリ
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カザグルマ
Fig.1 カザグルマ (神戸市 2013.5/13)
盗掘と自生地の遷移のために減少している種です。
この場所のものは毎年だいたい2花程度しか花をつけません。
付近に子株があるかもしれませんが、花がないとセンニンソウと区別がつきません。

イワニガナ
Fig.2 イワニガナ (兵庫県篠山市 2013.5/9)
里山の河原で一画を覆うような群落を形成していました。
関連ページ 関西の花・イワニガナ

ナンテンハギ
Fig.3 ナンテンハギ (兵庫県西宮市 2013.5/23)
春先は山菜としてお裾分けしてもらったナンテンハギの株が、沢山の花をつけていました。
山菜としてはやわらかい芽先だけを摘み取って利用します。
ナンテンハギはその後、下方の葉腋から新枝を出し枝数が増えるので、花序も多くなるようです。
関連ページ 関西の花・ナンテンハギ

キクムグラ
Fig.4 キクムグラ (兵庫県篠山市 2013.5/22)
この時期、用水路脇や畦ではヒメヨツバムグラ、ホソバノヨツバムグラ、キクムグラなどのヤエムグラ属の草本が小さな花を開花させます。
キクムグラは花の基部に1個の小さな苞葉がつくことによって区別されます。
関連ページ 湿生植物・キクムグラ

ネザサの花
Fig.5 ネザサの花 (兵庫県篠山市 2013.5/13)
里山の神社でネザサが花序を上げて開花していました。
開花すると、その個体は地下茎も含め枯れると言われています。
ネザサの花はそれほど珍しいものではなく、毎年どこかで見かけます。

ノグサ
Fig.6 ノグサ (兵庫県三田市 2013.5/23)
棚田の土手でノグサが開花していました。
ノグサはカヤツリグサ科ノグサ属の草本で、二次的自然度の高い棚田の土手や溜池土堤に生育します。
ここでも草刈りの行き届いた土手から溜池土堤にかけて沢山の個体が生育していました。
1年草と表記されることが多いですが、これまで見たところ多年草のように思います。
関連ページ 湿生植物・ノグサ

ノグサとトウカイコモウセンゴケ
Fig.7 ノグサとトウカイコモウセンゴケ (兵庫県三田市 2013.5/23)
ノグサはトウカイコモウセンゴケやミズスギとともに生育していることが多いです。
トウカイコモウセンゴケは花茎が上がっており、もうすぐ開花しそうです。
関連ページ 湿生植物・トウカイコモウセンゴケ

イシモチソウ
Fig.8 イシモチソウ (兵庫県三田市 2013.5/23)
兵庫県南部、中でも播磨地方ではノグサ、トウカイコモウセンゴケ、ミズスギがあるとイシモチソウもともに出現することも多いです。
三田市は北摂ですが、東のほうは播磨地方の要素が重なり、これらの草本がよく見られます。
イシモチソウの自生地に立ち寄ったのは夕刻で、花はほぼ閉じていましたが、葉の腺毛が夕日に輝いていました。
関連ページ 湿生植物・イシモチソウ

イガタツナミ
Fig.9 イガタツナミ (兵庫県三田市 2013.5/23)
兵庫県での分布は割と局所的で、自生地では棚田の畦の林縁部や溜池の湿地にまで現れます。
茎には長短のある開出毛が生え、トウゴクシソバタツナミも同様な毛をもつが、本種は茎の節間が長い。
関連ページ 関西の花・イガタツナミ

トウゴクシソバタツナミ
Fig.10 トウゴクシソバタツナミ (兵庫県篠山市 2013.5/24)
農道脇の林縁草地に点在していました。兵庫県南東部では林下・林縁に良く見られます。
関連ページ 関西の花・トウゴクシソバタツナミ

シライトソウ
Fig.11 シライトソウ (兵庫県篠山市 2013.5/24)
トウゴクシソバタツナミの隣に大きな株が開花していました。
関連ページ 関西の花・シライトソウ

カナビキソウ
Fig.12 カナビキソウとシロヘリツチカメムシ (兵庫県篠山市 2013.5/24)
カナビキソウは春から開花し、この時期には果実が見られるようになります。
シロヘリツチカメムシはカナビキソウを専食する狭食性昆虫で、カナビキソウの分布域にのみ見られます。
小さな赤い虫はシロヘリツチカメムシ幼生で、親子共々果実の汁を吸っていました。
関連ページ 関西の花・カナビキソウ

コガクウツギ
Fig.13 コガクウツギ  (兵庫県篠山市 2013.5/24)
里山の林縁部ではコガクウツギが花盛りになっていました。
ハナカミキリやコメツキムシなどの甲虫が沢山訪花していたので、しばらく観察してみました。
やはり装飾花が多い株ほど訪花昆虫の数は多く、装飾花を持つ花序が10本以下の個体では昆虫はほとんど見られませんでした。
装飾花を持つ花序が10本以上ある個体では2匹以上の昆虫類の訪花が見られました。

ニンフハナカミキリ
Fig.14 ニンフハナカミキリ  (兵庫県篠山市 2013.5/24)
今回、最も個体数の多かったハナカミキリです。
中学・高校時代に昆虫採集していた頃にはニンフホソハナカミキリと呼ばれていました。
花に止まって花粉を食べる個体は少なく、ほとんどの個体が木の周りを忙しく飛び回っていました。おそらく、♂の個体が♀を探していたのではないかと思います。
たまに葉上で翅を休めている♂のところに、別の♂が飛んできて遭遇すると、飛んできた個体が空中を飛んだまま触角で相手の触覚に触れて雌雄を確認し、♀でなければ別の場所に飛んでいくような場面が見られました。ハナカミキリの中でもかなり「飛ぶ」のが得意な種のようです。
時刻は午後3時頃で、この時間帯には♂は摂食せず、交尾の相手を探す時間なのかもしれません。

ツヤケシハナカミキリ
Fig.15 ツヤケシハナカミキリ  (兵庫県篠山市 2013.5/24)
ニンフハナカミキリの次に多く見られた訪花昆虫です。
こちらは飛び回るということがなく、体中花粉まみれになって熱心に花粉を漁っていました。
葉上には交尾しているペアも見られましたが、雌雄ともに花粉まみれでした。
訪花昆虫はこのほか小型のコメツキムシやハナノミが見られましたが、ハチやチョウは見られず、いずれも花粉目当ての甲虫類ばかりでした。
コガクウツギはこれらの昆虫によって確実に受粉できているでしょう。

コツクバネウツギ
Fig.16 コツクバネウツギ  (兵庫県篠山市 2013.5/24)
コガクウツギの隣にはコツクバネウツギが開花していました。
こちらでは甲虫類は見られず、ハチやアブ類が訪花していました。
おそらく花筒の底の蜜腺から豊富な蜜を分泌しているのでしょう。

セダカコガシラアブの仲間
Fig.17 セダカコガシラアブの仲間  (兵庫県篠山市 2013.5/24)
コツクバネウツギで最も多かった訪花昆虫は、セダカコガシラアブの仲間でした。
この仲間は腹側に尾部先端まで伸びた長い口吻を持っており、花筒の奥の蜜を吸い上げることができます。
盛り上がった背中は花弁を押し上げるのに有利だという説があります。
また交尾したペアも数多く見られました。
他にはコマルハナバチが花から花へ蜜を求めていました。

フタオビヒメハナカミキリ
Fig.18 フタオビヒメハナカミキリ  (兵庫県篠山市 2013.5/24)
コバノガマズミの花にフタオビヒメハナカミキリのペアが訪花していました。
体長は5mmほどで全く目立ちませんが、比較的普通なハナカミキリだと思います。
白い花がお好みで、この日はフタリシズカに訪花しているのも見かけました。

category: 5月の花

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5月の花 山林編 

5月の花、全てまとめようとするとまたダラダラと長くなってしまいそうなので、「山林」「里山」「水辺」という3つのテーマに分けて掲載することにしました。自分の担当フィールドは兵庫・京都をまたいだ丹波地方、三田市、神戸市北区の一部、そして西宮市と勝手に決め込んでいるところがあるので、それらの地域の画像が中心になります。
画像:トケンラン、エビネ、キンラン、コフタバラン、カヤラン、クモラン、ツクバネソウ、
   タチシオデ、フデリンドウ、コミヤマスミレ、ヒメアギスミレ、オオイワカガミ、
   タニウツギ、ヤブウツギ、カマツカ、ハクサンハタザオ、タニギキョウ、コメガヤ、
   ウラシマソウ、ホソバテンナンショウ、コウライテンナンショウ、オオマムシグサ、
   アオオニテンナンショウ、ムロウテンナンショウ、キランニシキゴロモ、
   ジュウニキランソウ、ラショウモンカズラ
*画像クリックで、別ウィンドで拡大表示されます。

トケンラン
Fig.1 トケンラン (兵庫県丹波地方 2013.5/22)
兵庫県では稀な地生ランです。冬の間から地表に広げた2枚の葉が目立っていました。
調べたところ葉がトケンランの特徴と一致するので、開花が楽しみでした。
詳しい方によると、この場所のものは古くから知られた集団だとのことでした。

トケンランの花
Fig.2 トケンランの花 (兵庫県丹波地方 2013.5/22)
細い萼片、紫斑のある細い側花弁がユニークです。
近くトケンランのページを新設予定です。

エビネ
Fig.3 エビネ (兵庫県篠山市 2013.5/13)
盗掘により減少しましたが、それでもまだよく見かける地生ランで、雑木林の斜面で群生しています。
エビネが群生するような雑木林は、様々な草本が時期をずらして次々に開花し、訪れる度に発見があって楽しいものです。

エビネの花
Fig.4 エビネの花 (兵庫県篠山市 2013.5/13)
群生地では花のバリエーションが見られます。
この個体は唇弁が淡紅色を帯びています。
関連ページ 関西の花・エビネ

キンラン
Fig5. キンラン (兵庫県加西市 2013.5/8)
道路沿いの植え込みに続く土手に点在していました。
ふつうは雑木林の林縁などで見るのに妙な感じでしたが、近くにタニギキョウのマット状の群生もあったりします。
移入か、近くの雑木林からホコリのような種子が飛んできて殖えたのか、微妙なところです。
関連ページ 関西の花・キンラン

コフタバラン
Fig.6 コフタバラン (神戸市 2013.5/23)
高さ5cm程度の小さなランがアカマツと落葉広葉樹の混じった林に生育しています。
兵庫県では北播と六甲山地に隔離分布し、稀に見られます。
関連ページ 関西の花・コフタバラン

カヤラン
Fig.7 カヤラン (兵庫県篠山市 2013.5/9)
よく見かけるのですが、これまでマトモに撮影したことがなかった種です。
そろそろページを作らなきゃ、と撮影しはじめたら、小さいながらも美しい花に魅了されました。
もっと草体が大きければかなり人気が出て、盗掘により絶滅寸前になっていたことでしょう。
画像のものは山際の果樹園のウメの木に着生していました。
関連ページ 関西の花・カヤラン

クモラン
Fig.8 クモラン (兵庫県丹波市 2013.5/9)
開花は少し先になりますが、着生ランついでにクモランも。
葉はなく、根に光合成を任せてしまった国内では異色のランです。
真ん中からぶら下がっているのは、前年形成された果実で、弾けて綿毛のような種子が出ているところです。
花が撮影できればページを作りますが、木登りしながらとても小さい花をきちんと撮影できるかどうか・・・

ツクバネソウ
Fig.9 ツクバネソウ (神戸市 2013.5/23)
木漏れ日を浴びて、精一杯開花しているというような風情。

タチシオデ
Fig.10 タチシオデ(雄花) (兵庫県篠山市 2013.5/22)
雌雄異株で、このタイプに一般に見られるように雄株が先に開花します。
植林地下に生育していましたが、大きな株がかなり多く見られました。
関連ページ 関西の花・タチシオデ

フデリンドウ
Fig.11 フデリンドウ (兵庫県篠山市 2013.5/9)
明るい雑木林でよく見かける小型のリンドウ。
在来種の中では、年間を通して最も早く現れる「鮮やかな青色」。

コミヤマスミレ
Fig.12 コミヤマスミレ
丹波地方では最も遅くに開花するスミレです。薄暗く、やや湿った場所を好むようです。
関連ページ 関西の花・コミヤマスミレ

ヒメアギスミレ
Fig.13 ヒメアギスミレ (神戸市 2013.5/23)
山麓部ではすでに花は見られませんが、六甲の山頂近くでは最盛期を迎えていました。
湧水で湿った土上に、マット状の見事な群落を形成していました。
関連ページ 湿生植物・ヒメアギスミレ

オオイワカガミ
Fig.14 オオイワカガミ (神戸市 2013.5/23)
西宮市内の自生地での開花を逃し、六甲まで出掛けるとかろうじて間に合いました。
丹波山地ではちょうど今頃が最盛期かもしれません。
関連ページ 関西の花・オオイワカガミ

タニウツギ
Fig.15 タニウツギ (兵庫県篠山市 2013.5/22)
渓流畔で満開でした。クマバチやカラスアゲハが忙しげに訪花していました。
関連ページ 関西の花・タニウツギ

ヤブウツギ
Fig.16 ヤブウツギ (西宮市 2013.5/23)
表日本要素に含まれ、兵庫県内では六甲山地に多産しますが、他の地域では稀な種です。
コマルハナバチが沢山訪花していました。
関連ページ 関西の花・ヤブウツギ

カマツカ
Fig.17 カマツカ (神戸市 2013.5/13)
雑木林の林縁でよく見かける樹木です。キバネホソコメツキが訪花していました。

ハクサンハタザオ
Fig.18 ハクサンハタザオ (神戸市 2013.5/23)
六甲に行くと、つい気になって様子を見に行ってしまう種です。
ヘビノネゴザとともに鉱山跡周辺に群生する種としてよく知られています。
関連ページ 関西の花・ハクサンハタザオ

タニギキョウ
Fig.19 タニギキョウ (兵庫県篠山市 2013.5/13)
神社の石垣の間にこじんまりと生育していました。
関連ページ 関西の花・タニギキョウ

コメガヤ
Fig.20 コメガヤ (兵庫県篠山市 2013.5/13)
林道脇の岩場から垂れ下がるように大きな株が開花していました。
太陽が照り付ける中、涼しげに感じた光景でした。
関連ページ 関西の花・コメガヤ

ウラシマソウ
Fig.21 ウラシマソウ (京都府綾部市 2013.5/2)
付属体をナゼ釣り糸のように長く伸ばす必要があったのだろうか。
これで虫が誘い込まれるのなら、正に釣り糸の機能を果たしていることになります。
関連ページ 関西の花・ウラシマソウ

ホソバテンナンショウ
Fig.22 ホソバテンナンショウ (神戸市 2013.5/23)
付属体は細く口部からわずかに出て、口部は開出して耳状となり、偽茎は長い。
関連ページ 関西の花・ホソバテンナンショウ

コウライテンナンショウ
Fig.23 コウライテンナンショウ (神戸市 2013.5/23)
葉が1枚しかなく、小葉も5枚。「ヒロハ?」と一瞬思うも、こんな所にあるはずがない。
よく見ると葉は鳥足状で小葉には明瞭な柄があり、仏縁苞の形状といいコウライテンナンショウでした。
関連ページ 関西の花・コウライテンナンショウ

アオオニテンナンショウ
Fig.24 アオオニテンナンショウ (神戸市 2013.5/23)
仏炎苞の舷部内面は平滑、小葉の幅が広い、付属体は棍棒状で太いといった特徴を持ちます。

ムロウテンナンショウとオオマムシグサ
Fig.25 ムロウテンナンショウ(左)とオオマムシグサ カントウマムシグサsp.(右) 
(兵庫県篠山市 2013.5/13)
都合よく並んでくれたのは良いのですが、ムロウテンナンショウの仏縁苞舷部が破損していて残念。
*2013.6/8追記:この場所のオオマムシグサとされていたものは、現在再検討がなされていて、カントウマムシグサに近いものではないかとのことです。
関連ページ 関西の花・ムロウテンナンショウ

キランニシキゴロモ
Fig.26 キランニシキゴロモ? (京都府綾部市 2013.5/2)
キランニシキゴロモはキランソウとニシキゴロモの種間雑種。
ジュウニヒトエとキランソウの種間雑種ジュウニキランソウに比べて毛が少ないので、そうではないかと考えていますが、両種の混生地にあったわけではないので、確証は得られないままです。
ついでに、以前掲載したものとは別の産地のジュウニキランソウを参考までに次にあげておきます。

ジュウニキランソウ
Fig.27 ジュウニキランソウ (兵庫県丹波市 2013.5/9)
こちらのほうが明らかに毛が多く、花の色もやや薄いように思います。

ラショウモンカズラ
Fig.28 ラショウモンカズラ (兵庫県篠山市 2013.5/13)
今年はこの自生地はラショウモンカズラの当たり年でした。
花序数・花数ともに多く、昨年とはまるで別の場所のようでした。
関連ページ 関西の花・ラショウモンカズラ

ラショウモンカズラの群生
Fig.29 ラショウモンカズラの群生
群生の規模は大きく、画像に収めきることはできませんでした。
この場所ではそろそろギンランが開花する頃です。
関連ページ 関西の花・ラショウモンカズラ

category: 5月の花

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県北の春の花 ネコノメソウ類を中心に 

5月8日にM氏、Y氏とともに、主にネコノメソウ類を中心に播磨北部・但馬の深山の春の植物を見てきました。すでに探訪してから1週間ほど経ってしまいましたが、記録として残しておくことにしました。
このあたりの山々は丹波などととはちがって奥が深く、原生林の規模も比較にならないほど大きなものです。日陰の斜面ではまだ残雪がところどころにあり、空中湿度も高いようで、ふたかかえもあるようなブナやカツラの大木の樹幹にはヤシャビシャク、スギラン、ホテイシダ、オシャグジデンダなどの着生植物もあちこちで生育しているのを見かけます。どの谷筋も水量豊富で、原生林の保水量は相当なものなのでしょう。
ネコノメソウ類は県南部や内陸部に見られるものとは違って、日本海側に生育する種がメインになります。
画像:ツルネコノメソウ、マルバネコノメソウ、タチネコノメソウ、チシマネコノメソウ、
   キンシベボタンネコノメソウ、サンインネコノメソウ、ヒダボタン、オクノカンスゲ、
   ナルコスゲ、コチャルメルソウ、サンインシロカネソウ、キバナサバノオ、ワチガイソウ、
   小滝周辺の植物群落、ヒメレンゲ、マルバスミレ、ツヤナシイノデのフィドルヘッド、
   ジュウニヒトエ、ジュウニキランソウ、キケマン
*画像は全てクリックすると拡大表示されます。
ツルネコノメソウ 1
Fig.1 ツルネコノメソウ
走出枝を出し、湧水のしたたる岩場や岩壁を覆うように群生していることが多いようです。
無花茎につく葉は円形です。結実後には葉が大きくなり、他の種との違いがよりはっきりとします。

ツルネコノメソウの花
Fig.2 ツルネコノメソウの花
萼裂片は緑色~黄緑色で平開し、葯は黄色で8本あります。
茎の毛はほとんど目立ちません。

マルバネコノメソウ
Fig.3 マルバネコノメソウ
渓流畔でも腐植土の溜まったような場所に多いように思いました。
茎には開出毛が目立ち、他種との区別点になります。

マルバネコノメソウの花
Fig.4 マルバネコノメソウの花
萼裂片は緑色で平開し、葯は黄色で8本あります。
苞葉は丸く、あまり切れこまないのが特徴です。

タチネコノメソウ
Fig.5 タチネコノメソウ
湧水のしたたる岩場や、しぶきを浴びるような渓流岩上に見られました。
タチネコノメソウは地下に走出枝を伸ばし、岩上を走出枝で覆うようなことはありません。
関連ページ 関西の花・タチネコノメソウ

チシマネコノメソウ
Fig.6 チシマネコノメソウ
マルバネコノメソウと同じような場所で見られ、ヒダボタンと混生している場所もありました。
茎は無毛でマルバネコノメソウとの区別は容易です。
花後の走出枝は細く、ツルネコノメソウのような太い走出枝とははっきりと異なります。

チシマネコノメソウ
Fig.7 チシマネコノメソウの花
萼裂片は緑色~黄緑色で平開し、葯は黄色~汚紅色と幅があります。
ここのものは萼片が斜開気味のものが多く見られましたが、変異の範囲内なのかも知れません。
苞葉は前3種に比べて、縦に長いのが特徴です。

キンシベボタンネコノメソウ
Fig.8 キンシベボタンネコノメソウ
渓流畔の水際、湧水のしたたる岩場などで見かけました。
サンインネコノメソウとともに、このあたりでは最もよく現れた種でした。

キンシベボタンネコノメソウの花
Fig.9 キンシベボタンネコノメソウの花
萼裂片は淡緑色~淡黄緑色で直立し、雄蕊は8個で萼片から出ず、葯は黄色です。

サンインネコノメソウ
Fig10. サンインネコノメソウ
一見するとヒダボタンとほとんど区別がつかない種です。
区別するには花をよく観察しなければなりません。
関連ページ 関西の花・サンインネコノメソウ

サンインネコノメソウの花
Fig.11 サンインネコノメソウの花
萼裂片は淡褐色で直立し、雄蕊は8個で、葯は暗紅色、雌蕊の柱頭とともに萼から突き出す。
開花に先立って、雌蕊の2岐する柱頭が最初に出るのも大きな特徴です。
萼裂片が淡緑色のものはホクリクネコノメソウとされています。

ヒダボタン
Fig.12 ヒダボタン
この地域にみられるヒダボタンは萼裂片が少し赤味を帯び、普通のヒダボタンとは印象が異なります。近縁のアカヒダボタンは萼裂片がもっとはっきりと赤紫色を帯びています。
サンインネコノメソウよりも、むしろボタンネコノメソウと混同しやすいかもしれません。


ヒダボタンの花
Fig.13 ヒダボタンの花
萼裂片は黄色~淡緑色で、閉じ気味に直立し、雄蕊は萼裂片と同長か少し短く、葯は赤色。
サンインネコノメソウのように、雌蕊は萼から突き出しません。
また、ボタンネコノメソウの雄蕊は萼裂片よりもはるかに短い点で区別されます。

オクノカンスゲ
Fig.14 オクノカンスゲの開花
この辺りにスゲのシーズンが来るのは5月下旬頃から。
ハバビロスゲ・タイプの日本海側に多い葉の広いオクノカンスゲも開花中でした。
関連ページ 関西の花・オクノカンスゲ

ナルコスゲ
Fig.15 開花中のナルコスゲ
渓流畔の岩上ではナルコスゲが開花中でした。
関連ページ 関西の花・ナルコスゲ

コチャルメルソウ
Fig.16 コチャルメルソウ
ナルコスゲの隣で開花していました。
コチャルメルソウは石灰岩地や、メランジェ層を基岩とする場所に主に生育する種です。
丹波地方では淡緑色の花を持つものがほとんどですが、この地域では花が赤褐色のものが見られました。
関連ページ 関西の花・コチャルメルソウ

サンインシロカネソウ
Fig.17 サンインシロカネソウ
サンインシロカネソウも湧水のしたたる岩場や岩壁で開花しはじめたところでした。
ツルネコノメソウやタチネコノメソウ、ダイモンジソウなどとともに生育していました。

キバナサバノオ
Fig.18 キバナサバノオ
小さな滝の岩壁で開花し始めていました。
県内では珍しい高標高地の自生地だとのことです。

ワチガイソウ
Fig.19 ワチガイソウ
キバナサバノオの隣で群生していました。まとまった群生を見るのは初めてです。
関連ページ 関西の花・ワチガイソウ

滝周辺の植物群落
Fig.20 小滝周辺の植物群落
高湿度が保たれる滝の周りには渓流畔に見られる種が高密度に生育していました。
キバナサバノオ、ワチガイソウ、コチャルメルソウ、ダイモンジソウ、タチネコノメソウ、ウワバミソウ、ニシノヤマタイミンガサ、エンレイソウ、ジュウモンジシダ、リョウメンシダが見られました。

ヒメレンゲ
Fig.21 ヒメレンゲ
林道開削時にできた緑色岩系の新しい岩壁にはやくも定着し、開花していました。
日当たりよい岩壁なので、渓流畔よりもいち早く開花したようです。

マルバスミレ
Fig.22 マルバスミレ
林道脇の日当たり良い崩落斜面に点在していました。
スミレ類はやや乏しく、このほかに開花しているのはタチツボスミレや少数のスミレサイシンくらいでした。

カニコウモリ
Fig.23 カニコウモリの新葉
この時期はいろいろな草本の新葉も観察対象になります。
見ても解らない種は課題として、他所で見るかもしれないので注意しておきます。

ツヤナシイノデのフィドルヘッド
Fig.24 サカゲイノデのフィドルヘッド
シダのフィドルヘッドも同様に観察対象になります。
特にイノデの仲間は展葉の仕方が微妙に異なるので、日頃から注意しておくと良いです。

ジュウニヒトエ
Fig.25 ジュウニヒトエ
山麓では初夏の花の開花がはじまっていました。

ジュウニキランソウ
Fig.26 ジュウニキランソウ
ジュウニヒトエとキランソウの種間雑種です。
なぜか、この手の雑種は社寺境内で見かけることが多く、今年は4ヶ所で見かけました。
うち1ヶ所のものは毛が少なく、ニシキゴロモとキランソウの雑種であるキランニシキゴロモではないかと考えています。

キケマン
Fig.27 キケマン
ジュウニキランソウのあった社寺内ではキケマンとヒロハテンナンショウが開花していました。

category: 春植物

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新緑のシダ 

ジュウモンジシダとモミジガサ
Fig.1 植林地下の新緑 (兵庫県篠山市 2013.5/9) ジュウモンジシダとモミジガサ

この時期、各地の林床では展葉したばかりのシダが色鮮やかです。
今回はそんなシダの葉の画像を集めてみました。
画像:ジュウモンジシダとモミジガサ、クサソテツ、キヨタキシダ、ハクモウイノデ、
   ツヤナシイノデ、サイゴクイノデ、サカゲイノデ、ベニシダ、ナンゴクナライシダ、
   ミヤマイタチシダ、リョウメンシダ、イワガネゼンマイ、シノブ、シシガシラ、
   オオキジノオ、イヌワラビ、タニイヌワラビ、サキモリイヌワラビ、シケチシダ、
   ホソバイヌワラビ、クジャクシダ、イヌガンソク、ヤマドリゼンマイ、コウヤワラビ

クサソテツの新緑
Fig.2 クサソテツ (兵庫県篠山市 2013.4/26)
里山にあるにも関わらず、1本も摘み取られていない美しい群落でした。
褐色に立ち枯れているのは前年の胞子葉です。
関連ページ 湿生植物・クサソテツ

キヨタキシダ
Fig.3 キヨタキシダ (兵庫県篠山市 2013.4/26)
兵庫県内では群生地が少ないためか、「赤コゴミ(油コゴミ)」を利用する習慣はないようです。
葉は伸びきる直前で、なんだか雑然としていますね。
関連ページ 関西の花・キヨタキシダ

クマワラビ
Fig.4 クマワラビ (兵庫県篠山市 2013.4/25)
葉先のソーラスのつく部分はすでに縮れて、色も濃緑色になっています。

ハクモウイノデ
Fig.5 ハクモウイノデ (兵庫県篠山市 2013.5/9)
軟毛が多くて白味を帯び、やわらかな印象です。
関連ページ 関西の花・ハクモウイノデ

ツヤナシイノデ
Fig.6 ツヤナシイノデ (兵庫県篠山市 2013.5/9)
中軸の大きな鱗片が自己主張しているような夏緑性シダ。

サイゴクイノデ
Fig.7 サイゴクイノデ (兵庫県篠山市 2013.5/9)
ツヤナシイノデの隣の林では、サイゴクイノデが展葉しきっていました。
関連ページ 関西の花・サイゴクイノデ

サカゲイノデ
Fig8 サカゲイノデ (兵庫県朝来市 2011.6/19)
鱗片が中軸に下向きに圧着してつく夏緑性シダ。

ベニシダ
Fig.9 ベニシダ (兵庫県丹波市 2013.4/23)
新葉が赤く染まることからベニシダ。向陽地のものは特に赤味が強く出ます。

ナンゴクナライシダ
Fig10.ナンゴクナライシダ (兵庫県篠山市 2013.5/9)
繊細な薄緑の葉で、展葉したばかりの葉は特に美しいと思います。
関連ページ 関西の花・ナンゴクナライシダ

ミヤマイタチシダ
Fig.11 ミヤマイタチシダ (兵庫県丹波市 2013.5/9)
イタチシダの仲間ではやや性質が異なった半常緑性シダで、展葉する時期も早い。

リョウメンシダ
Fig.12 リョウメンシダ (兵庫県篠山市 2013.5/9)
夏には大きな葉で暑苦しくさえ思えますが、この時期のものは繊細で涼しげです。
関連ページ 関西の花・リョウメンシダ

イワガネゼンマイ
Fig.13 イワガネゼンマイ (兵庫県篠山市 2013.5/9)
葉が全て明るい方向を向き、葉先が上を向いて、今にも一斉に林床から飛び立ちそうです。
関連ページ 関西の花・イワガネゼンマイ

シノブ
Fig.14 シノブ (兵庫県篠山市 2013.4/25)
日当たり良い岩場に生えるシノブの展葉途上の若葉は、少し褐色を帯びています。
関連ページ 関西の花・シノブ

シシガシラ
Fig.15 シシガシラ (兵庫県丹波市 2013.5/9)
直立している赤く細いフィドルヘッドは胞子葉のもの。
関連ページ 関西の花・シシガシラ

オオキジノオ
Fig.16 オオキジノオ (兵庫県篠山市 2013.4/25)
軸を巻き、葉も巻いて。面白い造形ですね。

イヌワラビ
Fig.17 イヌワラビ (兵庫県篠山市 2013.4/26)
イヌワラビは展葉時に紫色がよく出ますが、それに白色などが混じるものはニシキシダとして栽培もされます。

タニイヌワラビ
Fig.18 タニイヌワラビ (京都府綾部市 2013.5/2)
軸や中肋が強く赤味を帯び、イヌワラビの仲間のうちでも大変美しい種です。
関連ページ 関西の花・タニイヌワラビ

サキモリイヌワラビ
Fig.19 サキモリイヌワラビ (京都府綾部市 2013.5/2)
こちらは軸が赤紫色を帯びています。

ホソバイヌワラビ
Fig.20 ホソバイヌワラビ (兵庫県篠山市 2013.5/9)
小羽片が細く、鋸歯がはっきりとした繊細な葉を持ちます。

シケチシダ
Fig.21 シケチシダ (兵庫県篠山市 2012.4/29)
展葉したての葉は少し光沢がありました。
関連ページ 関西の花・シケチシダ

クジャクシダ
Fig.22 クジャクシダ (兵庫県篠山市 2013.5/9)
この画像は暗がりで撮ったダメな1枚。ほんとうはもっと綺麗です。
関連ページ 関西の花・クジャクシダ

イヌガンソク
Fig.23 イヌガンソク (兵庫県養父市 2013.5/8)
展葉途上は長い葉柄が目立ちます。黒褐色の前年の胞子葉が立ち枯れて残っています。
関連ページ 関西の花・イヌガンソク

ヤマドリゼンマイ
Fig.24 ヤマドリゼンマイ (兵庫県香美町 2011.5/26)
兵庫県では高原の湿原で生育しています。

コウヤワラビ
Fig.25 コウヤワラビ (大阪府淀川河川敷 2013.4/16)
展葉したての葉には細かい毛が生えていますが、すぐに脱落します。
関連ページ 湿生植物・コウヤワラビ

category: シダ

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春の花 後半 その3 

春の花 後半のその3、最終回です。
画像:バイカオウレン、イモリとヘラオモダカの萌芽、ベニカミキリ、シロヤブケマン、
   ノウルシ、トネハナヤスリ、ノニガナ、オドリコソウ、ムラサキサギゴケ、アゼスゲ、
   ヒロハイヌワラビとニホンカワトンボ、マキノスミレ、ウワミズザクラ、ヒトリシズカ、
   トキワイカリソウ、ニシキゴロモ、オオマムシグサ、ミヤマキケマン、クサソテツ、
   キンキカサスゲ、オオバタネツケバナ、ミヤマハコベ、チゴユリ、
   トリガタハンショウヅル、クサノオウ、ウド
*画像は全てクリックすると拡大表示されます。

バイカオウレン
Fig.1 バイカオウレン (兵庫県篠山市 4/11)
某有名な寺院の自生地で、開花期ギリギリの滑り込みセーフでした。
残り花が数花咲いていてくれました。

イモリとヘラオモダカの萌芽
Fig.2 イモリとヘラオモダカの萌芽 (兵庫県篠山市 4/11)
篠山市北部山間の小さな溜池の様子です。池にはフトヒルムシロもあり、5月終わりには花序を出すでしょう。
ヘラオモダカは丹波地方に普通に見られますが、フトヒルムシロは丹波北部では稀です。
関連ページ 湿生植物・ヘラオモダカ

ベニカミキリ
Fig.3 ベニカミキリ (兵庫県丹波市 4/15)
丹波市では西宮市よりも昆虫類が早く出現するようです。幼虫はタケ類を食します。

シロヤブケマン
Fig.4 シロヤブケマン (兵庫県丹波市 4/15)
シロヤブケマンはムラサキケマンの白花で花が小型の品種。
ムラサキケマンは向陽地でも日陰でも見かけますが、シロヤブケマンは日陰で生育していることが多いです。
丹波地方では比較的普通に見られるものです。
関連ページ 関西の花・ムラサキケマン(シロヤブケマン含む)

ノウルシ
Fig.5 ノウルシ (大阪府淀川河川敷 4/16)
淀川の河川敷ではノウルシがあちこちで満開でした。
この日は干上がった水路のアズマツメクサが目当てでしたが、水路は丁度この日に導水され、アズマツメクサは見ることができませんでした。そのかわりに、満開で群生するノウルシと新鮮なトネハナヤスリ、そしてぽかぽかとした春の陽気を満喫することができました。
関連ページ 湿生植物・ノウルシ

トネハナヤスリ
Fig.6 トネハナヤスリ (大阪府淀川河川敷 4/16)
淀川と利根川の氾濫原のアシ原のみに生育する固有種です。
野焼きが行われることで安定した集団を維持することができる種です。
4~6月に出現し、同属のヒロハハナヤスリとともにシダ版のスプリング・エフェメラルと言っていいでしょう。
関連ページ 湿生植物・トネハナヤスリ

ノニガナ
Fig.7 ノニガナ (大阪府淀川河川敷 4/16)
ニガナの仲間ではなかなか目にする機会の少ない種で、春先にのみ開花します。
葉が細長く基部が矢じり状に茎の両側に顕著に突き出し、花後に総苞下部がふくらむのが特徴です。
西宮市では古い記録がありますが、そこは現在では住宅が建て込んでいて見られません。
ここではナゼか、コンクリートと砂地の間ばかりに多数が生育しているのが謎でした。

オドリコソウ
Fig.8 オドリコソウ (大阪府淀川河川敷 4/16)
河川敷の河畔の土手で群生して開花していました。
オドリコソウは内陸部に多いという印象がありますが、そうばかりとは限らないようです。
関連ページ 関西の花・オドリコソウ

ムラサキサギゴケ
Fig.9 ムラサキサギゴケ (大阪府淀川河川敷 4/16)
河川敷ではあちこちにムラサキサギゴケやニョイスミレの絨毯がありました。
白花のサギゴケがないかと注意していましたが、歩いた範囲では見つかりませんでした。
関連ページ 湿生植物・ムラサキサギゴケ

アゼスゲ開花
Fig.10 開花中のアゼスゲ (兵庫県丹波市 4/23)
溜池畔を一面に覆うようにしてアゼスゲが群生し、開花中でした。
各地に普通に見られ、湿生植物群落の基本的な組成種となります。
地味ながら群生して開花すると、繊細な美しさがあることがわかります。
関連ページ 湿生植物・アゼスゲ

イロハイヌワラビとカワトンボ
Fig.11 ヒロハイヌワラビの新葉で静止するニホンカワトンボ (兵庫県丹波市 4/23)
4月半ばから様々なシダ類の美しい新葉が展開してきます。
シダの新葉の画像はかなり溜まっているので、近々集めたものをブログに上げたいと思っています。
この日は午後から雲が広がり、やや気温が下がったためか、ニホンカワトンボは葉上に静止していました。
関連ページ 関西の花 シダ・ヒロハイヌワラビ

マキノスミレ
Fig.12 マキノスミレ (兵庫県丹波市 4/23)
ヒノキの植林地の半日陰地で開花していました。
マキノスミレは独立種とする見解と、シハイスミレの変種とする立場があるようです。
亜種、変種、品種をどういった点で境界を定めているのか、いま一つ勉強不足でよく解りません。
DNA解析が主流となりつつありますが、解析する手法も様々なようです。

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Fig.13 ウワミズザクラ (兵庫県丹波市 4/23)
丹波市の溜池の流れ込み部分の林縁で開花が始まっていました。
西宮市では山地に生育し、丹波市の氷上低地よりも開花が1週間ほど遅れます。

ヒトリシズカ
Fig.14 ヒトリシズカ (兵庫県篠山市 4/25)
日当たり良い雑木林の斜面では、ヒトリシズカがそろそろ開花期の終わりを迎えつつありました。
そばではエビネが花茎を上げ、フデリンドウの蕾がふくらみかけていました。
関連ページ 関西の花・ヒトリシズカ

トキワイカリソウ
Fig.15 トキワイカリソウ (兵庫県篠山市 4/25)
ヒトリシズカと同じ雑木林で、トキワイカリソウは開花中盤を迎え、大きな個体は花序の一部で結実が始まっていました。トキワイカリソウは他の春の草本よりも長い期間にわたって時期を少しずらしながら開花しているように感じられます。丹波地方では紅色の花がほとんどで、白花品はごく稀です。
関連ページ 関西の花・トキワイカリソウ

ニシキゴロモ
Fig.16 ニシキゴロモ (兵庫県篠山市 4/25)
渓流畔の草地ではニシキゴロモの開花が始まっていました。
兵庫県では南部ではよく似たツクバキンモンソウが、内陸部から北部にかけてはニシキゴロモが生育しています。
シカの食害が激しい場所ですが、地表近くに葉を広げる本種は食害を免れ、開花できたようです。
周辺のミヤマカンスゲやニシノホンモンジスゲは芝刈りにでも遭ったような状態でした。
このような場所ではニシキゴロモやキランソウ、コナスビ、ネコノメソウ、ニシノヤマクワガタなど、地表に茎や葉を広げる小型の草本や、シカの忌避植物が残ります。

オオマムシグサ
Fig.17 オオマムシグサ カントウマムシグサsp. (兵庫県篠山市 4/26)
社寺林の林床に生育しており、雄株の開花が始まっていました。
暗紫色を帯びた舷部が長く伸び、舷部裏面には乳頭状突起はなく、小葉は9~17枚で、開花期が遅いのが特徴。
*2013.6/8追記:この場所のオオマムシグサは現在再検討中で、カントウマムシグサに近いものであろうとのことです。ここに生育しているものはまだはっきりと同定されていないものです。
ミヤマキケマン
Fig.18 ミヤマキケマン (兵庫県篠山市 4/26)
篠山市ではミヤマキケマンの開花は4月初めから見られましたが、半日陰~日陰では4月半ば以降が最盛期です。
日向の河畔に生育する個体は分枝が盛んで、巨大なものになっていました。
関連ページ 関西の花・ミヤマキケマン

キンキカサスゲとクサソテツ
Fig.19 クサソテツ(左)とキンキカサスゲ(右) (兵庫県篠山市 4/26)
山間の谷津を流れる小河川の脇に、ミゾホオズキ、カキドオシ、タチタネツケバナ、オオバタネツケバナなどとともに群生しています。クサソテツは前年の胞子葉は枯れたまま直立して残っています。
関連ページ 湿生植物・クサソテツ湿生植物・キンキカサスゲ

オオバタネツケバナ
Fig.20 オオバタネツケバナ (兵庫県篠山市 4/26)
ツルチョウチンゴケに覆われた渓流畔の岩上にオオバタネツケバナが開花していました。
清浄な渓流畔に生育するものは、クレソンよりも辛味が柔らかで生食できます。
関連ページ 湿生植物・オオバタネツケバナ

ミヤマハコベ
Fig.21 ミヤマハコベ (兵庫県篠山市 4/26)
湿った植林地の林床で群生開花していました。
関連ページ 関西の花・ミヤマハコベ

チゴユリ
Fig.22 チゴユリ (兵庫県篠山市 4/26)
小雨に濡れながらチゴユリの開花が始まっていました。
この花の開花は初夏の到来を感じさせます。
関連ページ 関西の花・チゴユリ

トリガタハンショウヅル
Fig.23 トリガタハンショウヅル (兵庫県西宮市 4/29)
林道脇の半日陰斜面でトリガタハンショウヅルが開花後期を迎えていました。
西宮市内では比較的少ない種で、日当たり良い林縁に稀に見かけます。

クサノオウ
Fig.23 クサノオウ (兵庫県西宮市 4/29)
クサノオウが畑地脇の草地斜面で開花終盤を迎えようとしていました。
クサノオウは春期だけでなく、晩夏から秋にかけても開花しています。
関連ページ 関西の花・クサノオウ

ウド
Fig.24 新葉を展開するウド (兵庫県西宮市 4/29)
初夏を迎える頃のウドは最も利用価値のある草体となります。
葉は硬い葉柄下方を除いてテンプラやおひたしに使え、茎はそのまま炭火で焼いて皮を剥いて食し、表皮を除いて水に晒して生食、あるいは含め煮に、厚く剥いた表皮はきんぴらにして利用できます。手間を惜しまなければいろいろと利用できます。
私は早春からこの時期にかけて、セリやシャクなどのセリ科や、ウド、タラノキ、コシアブラなどのウコギ科の山菜を食べないと、なんとなく一年間の身体の調子が重くなるように感じてしまいます。

category: 春植物

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春の花 後半 その2 

前回に引き続いて春の花・後半の続きです。
画像:タガラシ、タチツボスミレ、シバスゲ、コチョウショウジョウバカマ、シュンラン、
   ハリママムシグサ、ニオイタチツボスミレ、ハグロシハイスミレ、ニョイスミレ、
   アリアケスミレ、オオタチツボスミレ、ウマノアシガタ、ヤマスズメノヒエ、
   イチリンソウ、ニリンソウ、エンレイソウ、ヒロハノアマナ、カタクリ、
   ジロボウエンゴサク、ミヤコアオイ、トガリアミガガサタケ、モモイロキランソウ
*画像は全てクリックすると拡大表示されます。

タガラシ
Fig.1 タガラシ (兵庫県加西市 4/4)
耕起前水田のスズメノテッポウの間で、多数の個体が開花していました。
関連ページ 湿生植物・タガラシ

タチツボスミレ
Fig.2 タチツボスミレ (兵庫県姫路市 4/4)
社寺境内の林縁斜面に木漏れ日を浴びながら群生していました。
関連ページ 関西の花・タチツボスミレ

シバスゲ
Fig.3 開花中のシバスゲ (兵庫県西宮市 4/5)
棚田の土手で群生しているシバスゲが開花していました。匐枝を出して広がるので、クロカワズスゲとともにグランド・カヴァー兼土手の土止めのよい役割をします。
関連ページ 関西の花・シバスゲ

コチョウショウジョウバカマ
Fig.4 コチョウショウジョウバカマ (西宮市 4/5)
ふつうは冷涼な渓流畔に出てくる種ですが、ここでは棚田の北向きの湿った石組みに生育していました。
関連ページ 関西の花・コチョウショウジョウバカマ

シュンラン
Fig.5 シュンラン (兵庫県神戸市 4/7)
林縁のアラカシの株元でシュンランが開花していました。左の花の後に立っているのは前年の花茎で、篭のような果実殻をつけています。

ハリママムシグサ
Fig.6 ハリママムシグサ (兵庫県神戸市 4/7)
ハリママムシグサは兵庫県の固有種で、葉が開くよりも先に花が咲く「早咲き型」で、偽茎は低く、舷部が半透明となるのが特徴。環境省絶滅危惧Ⅱ類、兵庫県版RDB Bランク種。

ニオイタチツボスミレ
Fig.7 ニオイタチツボスミレ (兵庫県神戸市 4/7)
まだ咲き始めでした。ここの集団はほんとうに良い香りがしていました。
関連ページ 関西の花・ニオイタチツボスミレ

ハグロシハイスミレ
Fig.8 ハグロシハイスミレ (兵庫県神戸市 4/7)
ハグロシハイスミレはシハイスミレの葉が黒紫色を帯びたものの通称名。少し色飛びしてしまって残念。
関連ページ 関西の花・シハイスミレ

ニョイスミレ(ツボスミレ)
Fig.9 ニョイスミレ(ツボスミレ) (兵庫県篠山市 4/9)
水田の畦や湛水していない湿った休耕田、河川敷などに多い。ここでは休耕田で群生していた。
関連ページ 湿生植物・ニョイスミレ

アリアケスミレ
Fig.10 アリアケスミレ (兵庫県篠山市 4/9)
農道脇でスミレ、オヘビイチゴなどとともに点々と生育していました。
関連ページ 関西の花・アリアケスミレ

オオタチツボスミレ
Fig.11 オオタチツボスミレ (兵庫県篠山市 4/9)
林縁と水田の境界草地に生育していました。
関連ページ 関西の花・オオタチツボスミレ

ウマノアシガタ
Fig.12 ウマノアシガタ (兵庫県篠山市 4/9)
この時期の丹波地方ではどこに行ってもウマノアシガタが花盛りです。
関連ページ 湿生植物・ウマノアシガタ

ヤマスズメノヒエ
Fig.13 ヤマスズメノヒエ (兵庫県篠山市 4/9)
ヌカボシソウよりわずかに遅れて開花します。開花は晴れた日の午前中であることが多いです。
関連ページ 関西の花・ヤマスズメノヒエ

イチリンソウ
Fig.14 イチリンソウ (兵庫県篠山市 4/9)
かたまって多数開花している場所もありましたが、萼片裏側の紅が鮮やかなこちらの画像にしました。
関連ページ 関西の花・イチリンソウ

ニリンソウ
Fig.15 ニリンソウ (兵庫県篠山市 4/9)
イチリンソウとくれば、これもお約束。篠山市はニリンソウ自生地が多いです。
関連ページ 関西の花・ニリンソウ

エンレイソウ
Fig.16 エンレイソウ (兵庫県篠山市 4/9)
丹波地方では北向き斜面に生育しているところが多いようです。
関連ページ 関西の花・エンレイソウ

ヒロハノアマナ
Fig.17 ヒロハノアマナ (兵庫県篠山市 4/9)
残念ながら花期終了で、多くの花茎の先には蒴果がふくらんでいました。
関連ページ 関西の花・ヒロハノアマナ

カタクリ
Fig.18 カタクリ (兵庫県篠山市 4/9)
クリ園の林床にあった集団が盗掘によって荒らされていました。情けない話です。これは別の場所のもの。
関連ページ 関西の花・カタクリ

ジロボウエンゴサク
Fig.19 ジロボウエンゴサク (兵庫県篠山市 4/9)
丹波地方では自生地が少なく、これまで篠山市からの記録がありませんでした。
関連ページ 関西の花・ジロボウエンゴサク

ミヤコアオイ
Fig.20 ミヤコアオイ (兵庫県篠山市 4/9)
葉脈上が斑になったきれいな個体がありました。脈がわかりやすいです。
関連ページ 関西の花・ミヤコアオイ

トガリアミガサタケ
Fig.21 トガリアミガサタケ (兵庫県加西市 4/4)
トガリアミガサタケやアミガサタケはフランス料理の高級食材です。この日は30個ほど獲れ、ベーコンとヤブカンゾウのクリーム・スープとパスタにして食しました。干すと風味が増します。調理の際、蒸気とともに毒が飛ぶので、換気に注意です。

モモイロキランソウ
Fig.22 モモイロキランソウ (兵庫県西宮市 4/9)
キランソウの紅花型の品種。昨年まであった大きな個体は畑に鋤き込まれたのか確認できなかった。
関連ページ 関西の花・キランソウ

category: 春植物

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春の花 後半 その1 

いろいろと忙しく、1ヶ月間更新がおろそかになってしまいました。この間、調査の合間に撮影した画像が多数溜まってしまい、1回だけで収まりそうにありません。深夜にもかかわらず頑張って画像整理してみたところ40枚以上になり、「春の花 後半」は3回程度に分けて掲載というはめになってしまいました。野生植物の開花期は1週間とか長くても2週間程度のものが多く、4月前半のものは旬の時期をとうに過ぎてしまっていますが、来年以降のためのデータということに割り切って掲載することにしました。そういう観点から撮影した月日のデータを記してあります。前回の「春の花 前半」同様、軽く流していきます。
画像:コスミレ、ヌカボシソウの花、イワナシ、ショウジョウバカマ、ケタガネソウ、ヒメスミレ
*画像は全てクリックすると拡大できます。

koSumire0501.jpg
Fig.1 コスミレ (京都府南丹市 3/26)
県境を越えた兵庫県篠山市よりも1週間ほど早い開花でした。
近くには花茎をあげていないユキワリイチゲの集団がみられました。
関連ページ 関西の花・コスミレ

ヌカボシソウの花
Fig.2 ヌカボシソウの花 (京都府京丹波町 3/30)
社寺境内の石垣で開花していました。イグサ科植物は実はユリ科に近い草本で、外花披片、それに互生する内花披片があり花の構造はほとんど変わりません。さらにユリ科草本ほど地域変異は見られず、地味な上に研究者も少ないため、一般にもほとんど注目されません。しかしながら、この仲間は湿地では主要な組成種となっているものも多く、種によって微妙に生育環境も異なり、これらのイグサ科草本が解らなければ湿地環境を捉える上では話にならないといった所もあります。花が綺麗といった視覚的イメージの美的観点よりも、少しでも生物多様性が織り成す共生関係の美しさに注目して頂けたらと思っています。このような視点で自然を見つめ直すと、子孫にとってどのような環境を残せばよいのかおのずと見えてくるのではないかと思います。
関連ページ 関西の花・ヌカボシソウ

イワナシの花
Fig.3 イワナシの花 (兵庫県篠山市 3/30)
イワナシは開花初期には花弁が紅色を強く帯びて美しい。5月頭の現在では丹波地方の標高400m以下では果実を形成しつつあり、新鮮な花は見ることはできませんが、標高400m以上の岩壁の隙間に生えているものは現在も開花中です。
関連ページ 関西の花・イワナシ

shoujyouBakama0501.jpg
Fig.4 ショウジョウバカマの開花 (兵庫県篠山市 3/30)
ショウジョウバカマは早いものでは4月頭から、日陰で冷気が流れ込む渓流畔では5月になってから開花します。ここは社寺境内で半日陰な環境で他地域よりも早い開花が見られました。境内には南方系のシダであるモトマチハナワラビが比較的多く生育していました。
関連ページ 湿生植物・ショウジョウバカマ

開花中のケタガネソウ
Fig.4 開花中のケタガネソウ (兵庫県西宮市 3/31)
これは自宅庭の草地斜面に転居前から生育しているもので、自宅周辺の本来的な植生を示すもののうちの一つです。近隣の雑木林の林縁や草地斜面にもケタガネソウの生育が見らます。周辺が宅地開発されてケタガネソウの生育地は圧迫されつつありますが、居住地内にあるこの個体は絶えないよう管理してゆきたいものです。
関連ページ 関西の花・ケタガネソウ

ヒメスミレ
Fig.5 ヒメスミレ (兵庫県加西市 4/4)
ヒメスミレは市街地や農村部に関わらずよく見かけるスミレですが、都市と農村部の境界部の空き地や駐車場で多くの個体を見かけることが多いものです。画像のものは農村の社寺の駐車場で見かけたもので、顕著な群生を形成していました。
関連ページ 関西の花・ヒメスミレ

以下、「春の花 後半 その2」に続く

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