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Satoyama, Plants & Nature

ノジギク 兵庫県の県花 

nojigiku1201.jpg
Fig.1

兵庫県西部瀬戸内海沿岸では多くの場所でノジギクの最盛期を迎えている。
ノジギクは兵庫県版RDBではCランクとされ、大塩、的形、八家の群落はよく知られており、新聞やニュースで紹介されることも多い。
今回は的形周辺の海岸にノジギクを見に出掛けた。
ノジギクは兵庫県の内陸部で見られるリュウノウギクに良く似ている。
リュウノウギクは2n=18、兵庫県南部で見られるシマカンギクは2n=36、両種の雑種がさらに倍化したものがノジギクで2n=54とされているが、2n=53の異数体もあることが知られている。
参考:兵庫県産ノジギクの地域間変異に関する総合的研究

ノジギク2
Fig.2

ノジギク3
Fig.3

ノジギク4
Fig.4
ノジギクは海岸近くの日当たり良い傾斜地や海崖などに群生している。
海崖では狭い岩棚から懸崖状に生育しており、崖から花がこぼれ落ちているようにも見える。
同所的によく見られるのはオガルカヤ、ツルボ、テリハノイバラ、カラスノゴマ、シバなどで、湿った草地ではワレモコウ、ユウスゲ、ヤマラッキョウ、トダシバ、ノガリヤスなども現れる。

ノジギク5
Fig.5

ノジギクの葉
Fig.6
ノジギクは斜上して分枝した枝先に多数の花を散房状につける。
葉の基部はふつう心形、ときに切形で、ふつう5中裂、ときに3中裂し、鋸歯があり、表面は緑色で毛を散生し、裏面は丁字状の毛が密にあって灰白色、やや厚い。

ノジギクの花
Fig.7
花の中央、筒状花の集合した部分は濃い黄色でよく目立つ。

種間雑種
Fig.8
自生地では時に花がやや小さく黄色になっているものが見られる。
おそらくシマカンギクとの種間雑種ではないかと思う。
ノジギクの自生地ではこのような雑種化が問題とされている。

ノジギク、ヤマラッキョウ
Fig.9 ノジギクとヤマラッキョウ

ツルボの果実
Fig.10 ツルボの果実

ハマボッス果実
Fig.11 ハマボッスの果実

ツルナ
Fig.12 岩棚に生育するツルナ

テリハノイバラ果実
Fig.13 テリハノイバラの果実

ハマナデシコ越冬態
Fig.14 岩棚で見られたハマナデシコのロゼット

アマモ
Fig.15 浜辺に打ち寄せられたアマモ

ギンゴケ
fig.16 漁港で朔を上げていたギンゴケ

流紋岩
Fig.17 海崖の流紋岩質溶結凝灰岩に取り込まれた花崗岩



ノジギク9

ノジギク10


波紋

的形海岸

葦原

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