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Satoyama, Plants & Nature

琵琶湖の湿生・水生植物 5 

琵琶湖沈水植物群落
Fig.1 沈水植物群落 水中に花穂を上げているのはオオササエビモ

湖北の沈水植物群落
淡水での水中撮影は、止水域となると周辺部からの有機物・腐食質の流入や、巻き上がる軟泥によって透明度が悪く、なかなか良い画像を得ることが難しい。
しかも、今水中撮影に使っているのは安価な防滴仕様のコンデジでレンズも暗いため、ちょっと水深が深くなるとかなり画質が粗くなってしまう。
しかし、無いよりはあったほうがマシ。
水生植物の水中画像は水槽内で人工育成しているものについては多いが、自生地で生育している画像にはなかなか接する機会がなく、たとえ画質が悪くとも自生状態を知るのための参考となると思っている。

巨大な淡水の止水域である琵琶湖は、周辺自治体の努力もあって、かつての一時期よりもかなり水質が良くなっている。
特に湖北では比較的透明度が高く、礫底であるため泥の巻上げもなく、水中での水生植物の自生の様子を観察するのに向いている。
今年は昨年に比べて春から夏にかけての降雨量が少なかったためか、水底の礫表面の付着藻類が少なく、昨年よりも観察しやすかった。
また、数年前と比較すると明らかにブラックバスなどの外来魚が減っており、今回は1匹も見ることが無く、コアユが群遊している光景もよく見かけた。

ヒロハノエビモとコアユ
Fig.2 ヒロハノエビモの花茎とコアユ

湖北では水際から10mも沖に向かうと急激に水深が増す部分があり、そこでは水深によって植生が変化している様子が観察できる。
なだらかな水深60cm付近から水生植物が現れ、水深3m付近まで湖岸に帯状に沈水植物群落が形成されており、水深3mより深くなると生育に充分な光が届かないため水生植物はほとんど見られず、弱い光量でも生育できるオトメフラスコモやシャジクモ類などの淡水藻類が生育しており、この部分は生態学的にはシャジクモ帯として知られている。
今回の観察地付近での優占種はクロモで、水深60cm付近から出現し、2.5m付近まで生育しており、1m付近で最も個体数が多い。
このクロモ群落中には、いずれもヒルムシロ科であるセンニンモ、ヒロハノエビモとともに雑種起源とされるオオササエビモ、雑種と推定されているサンネンモ、ヒロハノセンニンモが混生しており、センニンモとヒロハノエビモは外見上から区別しやすいが、他3種は陸に上がってじっくり観察しないと判別が難しい。
Fig.6は琵琶湖で見られるヒルムシロ科のうちの6種で、このうちササバモは礫底が大部分を占める湖北にはあまり生育しておらず、遠浅の砂底が広がる湖東や湖南に多く見られる。

水深80cm付近
Fig.3 水深80cm付近の湖底 (2011年度撮影)

湖底のセンニンモ
Fig.4 湖底に生育するセンニンモ (2011年度撮影)

ヒルムシロ科の群落
Fig.5 混生するヒルムシロ科の水生植物 (2011年度撮影)

ヒルムシロ科近似種
Fig.6 琵琶湖産ヒルムシロ科近似6種 (2011年度撮影)

ネジレモ
Fig.7 礫間に生育するネジレモ 砂地で繁茂するネジレモは礫底の湖北には少ない。

先に水深1m付近はクロモが優占すると書いたが、ところどころにパッチ状にヒロハノエビモが群落をつくる場所があり、特に水深1~2m程度の場所に多く見られる。
ヒロハノエビモの有花茎は水底から長く伸びて花穂は水面上に達し、その長さは1.5~3mにも及ぶ。
無花茎は節間が短く、湖底に倒れこむように生育しているが、有花茎は節間が長くて少し太い。
この茎には空気を入れる空隙が多くて、水面を目指して上に向かって伸びている。

ヒロハノエビモ群落
Fig.8 有花茎を水面に伸ばすヒロハノエビモ群落

ヒロハノエビモの無花茎
Fig.9 有花茎の下には倒伏した無花茎がある (2011年度撮影)

琵琶湖の湖岸では台風などの後に、多くの水生植物のいわゆる「切れ藻」が打ち上げられている。
切れ藻の中には標本に最適と思われる果実をつけたものも多く見られる。
ヒルムシロ科のもので果実をつけて打ち上げられているのは、ササバモ、ヒロハノエビモ、ホソバミズヒキモで、湖北の湖底で多く見られるセンニンモ、オオササエビモ、サンネンモ、ヒロハノセンニンモの3種は結実しているものを見ない。
このうちセンニンモは「ただし開花の見られる場所は少ない。」と『日本水草図鑑』の記述にあるように、琵琶湖で花茎を上げて開花しているものを見たことが無い。
サンネンモ、ヒロハノセンニンモともに片親はセンニンモと推定される種間雑種であるため、センニンモの形質が優位に現れているのか、これも花茎を上げているものを見ない。
オオササエビモはササバモとヒロハノエビモの雑種を起源とする種と考えられており、花茎を出すが、湖北での観察では有花茎はヒロハノエビモのように水面まで到達せず、いずれの年にも有花茎は高さ60cm程度まで伸びて水中で開花していた。
これでは浸透圧によって花粉が破裂してしまい、受粉もできなくなってしまう。
琵琶湖に流入する河川では、時々浅い場所にオオササエビモが生育している場所もあるが消長が著しい。
これまで水面上に花穂を上げている集団を観察したことがないが、いずれにせよ雑種起源であるため結実は稀なのかもしれない。

オオササエビモ
Fig.10 水中で開花するオオササエビモ


ヒロハノエビモ群落が途切れ始める水深1.8mから、今度はホザキノフサモの群落が発達する。
ここでは水深3m近くまで生育しているが、水面まで到達しているものはなく、毎年開花個体は見られない。
2m以上伸びた水中茎の中部から下部にかけては、葉が枯れ落ちて裸となっており、葉は茎上部のおよそ80cmの部分に見られるのみである。

ホザキノフサモ
Fig.11 水深2m付近で繁茂するホザキノフサモ

オトメフラスコモ
Fig.12 オトメフラスコモ かつて水槽中で育成していたもの。絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)だが、湖西北部から湖北にかけては多く、主に水深の深い場所、沈水植物群落の外周でシャジクモ帯を形成するが、浅い場所でも見かけることがある。この仲間は水質悪化に弱いが、水槽での育成は容易である。

文字での説明を補うため、以下に2本の水中動画を揚げておきます。





【参考文献】
 角野康郎, 1994. 日本の水草. 『日本水草図鑑』 2~7. 文一統合出版
 大滝末男, 1980. 水生植物の概観. 大滝末男・石戸忠 『日本水生植物図鑑』 286~302. 北隆館
 大滝末男, 1976. 水草の概念と生態. 『水草の観察と研究』 1~29. ニューサイエンス社
 沖野外輝男, 2002. 湖沼の成因と形態. 『湖沼の生態学』 21~57. 共立出版
 浜島繁隆・土山ふみ・近藤繁生・益田芳樹 (編), 2001. 『ため池の自然』 信山社サイテック

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琵琶湖の湿生・水生植物 4 

湿地化の進んだ休耕田
Fig.1 湿地化の進んだ休耕田

湖西の山間湿地・山間棚田
今回、10月頭の滋賀行きではMさんに山中の水田跡が大規模な湿原となっている場所にご案内いただいた。
上記掲載した画像はその一部で、低茎な1年生草本が一面に生育する中、湿地の先駆種であるアブラガヤやコマツカサススキ、イグサが点在し、表土の比較的安定した場所ではミズオトギリが生育している。

この湿原上部は棚田の痕跡と見られる畦と段差があり、下部は半ばアシ原となった広大な湿原が広がっている。
近くには民家がないため、離村とともに放棄された水田か、あるいは年貢を避けるための隠田が放棄されて湿地化したものだろう。
湿地化した隠田は各地に残っており、例えば兵庫県では「篠山の森公園」にあるものが小規模ではあるがよく知られており、そこではキタヤマブシなどの稀少種が生育している。

ここでは、地すべり地に生じる自然湿地に生育するようなカヤツリグサ科イヌノハナヒゲ属草本が全く見られず、アゼナ、トキンソウ、シソクサ、マルバノサワトウガラシ、ヤノネグサ、ヒルムシロ、ヤナギスブタなどの水田雑草をはじめとして、カサスゲ(あるいはキンキカサスゲか)、ミズオトギリといった肥沃な湿地を好む湿生植物が生育しており、水田跡が湿地化したことを裏付けている。
1年生草本のホシクサ類や水田雑草の生える場所では、泥炭が体積し、ヒザまで泥に埋まり難渋し、放棄されてかなりの年月が経過しているのを思わせた。

フサタヌキモ
Fig.2 山中の池で生育するフサタヌキモ
この湿地とは別の場所で、栄養不足なのか花茎を上げていない。

滋賀県では絶滅危惧種であるフサタヌキモが、水鳥の散布によるものか分布を拡大中で、この湿原内の水溜りにもそれらしき個体が多数生育している。ここにあったタヌキモの仲間は後日、イヌタヌキモと判明しました。)ただし、あまり栄養状態がよいとはいえず、小さな個体が多く、開花個体は全く見られなかった。
このほか水溜りや水路内ではヒツジグサやヒルムシロ(フトヒルムシロと判明)、ヤナギスブタが浅い水深の中、かろうじて生き残っていた。(2013.7/13訂正)

オオミズゴケ群落
Fig.3 低木下に発達したオオミズゴケ群落

この湿原では多数のニホンジカが侵入しており、撹乱が激しい。
この日は湿原中のアシ原に居た20頭ほどの群れが森林へと逃げ込んでいった。
湿原内には所々でノリウツギやイヌツゲ、ハンノキ、アカメヤナギなどの低木が点在し、その直下はシカの撹乱を受けにくいため、オオミズゴケ群落が発達していた。
かつてはヒメミクリやカンガレイなども生育していたというが、シカによる食害のためか、今回は確認できなかった。
また、高湿度であるためか、シカが運んできたヤマビルの発生が多く、Mさんが初めてのヤマビルの洗礼を受けていた。

シソクサ、マルバノサワトウガラシ
Fig.4 小型化して地表を覆うシソクサとマルバノサワトウガラシ

シソクサやマルバノサワトウガラシは休耕田で生育する場合、かなり立ち上がって大きくなるものだ。
湖岸近くの休耕田で見たものは、そのような個体ばかりだった。
しかし、ここではシカの食害を受けるため背丈は低くて小さく、茎は地表に広がっている。

siroInunohige.jpg
Fig.5 撹乱を受けた湿地に生育したシロイヌノヒゲ

一方、シカの撹乱は1年生草本にとっては、多年草の被植を妨げるため生存にとっては有利になっている。
ここではシロイヌノヒゲとニッポンイヌノヒゲが群生し、葉は食害に遭っているが、花茎は無傷で残っており、翌年に子孫を残すことができる。

ミツカドシカクイ
Fig.6 ミツカドシカクイ

湖岸近くの低湿地では狭義のシカクイが生育していたが、ここではシカクイは見られず、ミツカドシカクイばかりが見られた。
一見するとシカクイと区別できないが、茎は3稜形であり、手にとってみると違いがわかる。
兵庫県ではやや高所の準平原に点在する湿地に現れるが、ここはそれらの場所よりもやや標高が低い。
本種はよほど飢えているシカでないと食しない。

コマツカサススキ群落
Fig.7 コマツカサススキ群落

シカの不嗜好植物であるコマツカサススキが大群落を形成し、見事な光景となっていた。
同所的にアブラガヤも少数生育していたので、種間雑種が必ずあるだろうと探したところ、やはり見つかった。

コマツカサアブラガヤ
Fig.8 コマツカサアブラガヤ

コマツカサススキとアブラガヤの推定種間雑種で、2タイプの花序を持つ。
画像左のものは小穂が球状に集まり、花序分枝は少ない。
右は小穂が束状に集まっており、分花序が多い。
両タイプともに不稔で、F1の雌親株がどちらの種かによって、このような2つのタイプが現れると推定される。

この日は湖岸近くの湿地で、もう1種面白い雑種を見つけたので紹介しておこう。

サンカクホタルイ
Fig.8 サンカクホタルイ

地味なカヤツリグサ科でサンカクやらシカクやら、いろいろと紛らわしいとは思うが、サンカクホタルイはカンガレイとホタルイの種間雑種で、両種が混生している場所に稀に見られる。
茎の太さはカンガレイとホタルイの丁度中間くらいで、横断面はいびつな3角形だった。
小穂を調べてみたところ、多くの結実がみられ、刺針状花被片は痩果よりも長かった。
シカクホタルイというのもあり、これはカンガレイとイヌホタルイの種間雑種。


昨年、ミズキカシグサを発見した棚田の減反地にも行ってみた。
しかし、全ての水田雑草の背丈は低く、ミズキカシグサは1個体も発見できなかった
隣の減反地にはミズネコノオが生育していたのだが、これも見られなかった。
断定できないが、今年は夏期の降雨が少なかったため、種子が休眠状態に入ってしまい発芽しなかったのかもしれない。

スズメハコベ
Fig.9 スズメハコベ(スズメノハコベ)

昨年、減反地で生育していたスズメハコベは今年も確認できた。
生育規模は依然として小規模で、昨年同様、今年もMさんが執念で見つけた。
スズメハコベも水分条件のよい水田にしか現れないが、ミズキカシグサはスズメハコベよりもさらにデリケートな水分条件が必要なのだろう。

ホシクサ
Fig.10 付近の水田では比較的普通なホシクサ

ヒロハイヌノヒゲ
Fig.11 こちらも普通なヒロハイヌノヒゲ

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琵琶湖の湿生・水生植物 3 

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Fig.1 休耕田で群生するナガバノウナギツカミ

琵琶湖沿岸には耕作放棄された水田が湿地となっている場所がある。
湖岸近くでは地下水位が高いため湛水状態となり、そこでは多くの湿生植物が見られ、稀少種も多い。
このような湿地はやがて遷移が進んでアシ原やハンノキ-ヤナギ林へと変わっていくが、適度な撹乱を受けることによって湿地が維持される。
今回訪れた休耕田では、畦にオグルマやコバノカモメヅルが生育し、水田内では群生するナガバノウナギツカミや足の踏み場もないほどのマルバノサワトウガラシ群落を観察できた。

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Fig.2 休耕田の畦に咲くオグルマ

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Fig.3 ナガバノウナギツカミ

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Fig.4 マルバノサワトウガラシ

ミズトラノオ
fig.5 ミズトラノオ アシ原化の進む湿地で。

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Fig.6 ゴキヅルの花 アシ原化の進む湿地で。


琵琶湖沿岸には現在も淡水魚を水揚げする小規模な漁港が数多くあって、防波堤に囲まれた湾内は波静かで、このような場所ではヒシやオニビシとともにトチカガミが群生し、ところによっては密生して浮葉が立ち上がっている。
トチカガミの浮葉の裏面には浮嚢があるが、立ち上がった葉にはほとんど浮嚢を生じない。
花は雌雄異花。

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Fig.7 群生するトチカガミ

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Fig.8 トチカガミの雄花 花柄は細い。

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Fig.9 トチカガミの雌花 花柄の上部は太くなる。

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Fig.10 港湾内に多いマツモ

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琵琶湖の湿生・水生植物 2 

湖西の水路
Fig.1 水路のナガエミクリとヤナギモ  ハグロトンボ(♂)も見える。

棚田から湧水の多い田園地帯へと移動する。
湖西では安曇川水系の伏流水が湧水として各所で噴出しており、排水路が張り巡らされている。
このような排水路や湧水の流入する河川は多くの水生植物が生育している。
上の画像も集落内を流れる水路で、ここではナガエミクリやヤナギモのほか、エビモ、センニンモ、ササバモ、ネジレモ、サイコクヒメコウホネ、クロモなどが見られた。
湖西では針江地区のバイカモが良く知られているが、これは元々湖西の別の地区から移植したものらしい。
昨年、滋賀在住のKさんからオリジナルの自生地を数ヶ所お教え頂いたが、その全ての場所で生育を確認できなかった。

バイカモ
Fig.2 針江地区のバイカモ

湖西の平地は大部分が水田となっているが、耕作放棄された場所では遷移が進んでアシ原やハンノキ-ヤナギ林などの原野環境に戻りつつある場所も見られる。
こういった場所ではちょうど開花期のコバノカモメヅルがアシ原の縁や林縁で沢山生育していた。

コバノカモメヅルの花
Fig.3 コバノカモメヅルの花

アシに絡みついたコバノカモメヅル
Fig.4 アシに絡みついたコバノカモメヅル

ノリウツギ
Fig.5 ハンノキ林の林縁で開花したノリウツギ

Kさんにはオヒルムシロの自生地もいくつか教わった。
オヒルムシロは琵琶湖周辺でも次第に自生地が減ってきており、数年前見つけていた規模の大きな自生地も、昨年には全く見られなくなってしまった。
今回教えていただいたオヒルムシロの生育環境はいずれも小さな水路で、数メートルにわたって生育しているが、生育基盤は脆弱だと言わざるをえないような場所だった。

水路のオヒルムシロ
Fig.6 用水路に生育するオヒルムシロ

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Fig.7 流水中のオヒルムシロ  水中には細い線形の沈水葉が見られる。

オヒルムシロの花穂
Fig.8 オヒルムシロの花序  初めて観察することができた。

周辺の水田ではナゴヤダルマガエルの非常に多い場所もあった。
ナゴヤダルマガエルは環境省絶滅危惧IB類(EN)に指定されており、鳴き声によって名古屋種族と岡山種族に分けられるが、滋賀県に生育するものは名古屋種族であるらしい。
湖西の湧水の多い田園地帯は地下水位が低いため、稲刈り後も乾田とならず水の溜まっている水田も多い。
ナゴヤダルマガエルが越冬するには乾かない土地が必要であり、このような環境が残されているのが、この種にとって幸いしているのだろう。

ナゴヤダルマガエル
fig.9 ナゴヤダルマガエル  トノサマガエルよりも足が短く、ジャンプ力も弱い。

マツバイ沈水形
Fig.10 沈水形のマツバイ

コウホネとミクリ
Fig.11 コウホネとミクリ  湖岸に近くなってくると出現する。

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琵琶湖の湿生・水生植物 1 

湖西から望む琵琶湖
湖西から望む琵琶湖  湖面には竹生島が浮かぶ

『西宮の湿生・水生植物』トップ・ページのフィールド・メモをこちらのブログに移しました。
ブログだと更新が少しでも早くなるかなと考えています。
バックはテンプレートをそのまま使用していますが、後々カスタマイズする予定です。
是非、こちらのブログもブックマークにお加えください。



湖西の棚田周辺を巡って
前夜発で琵琶湖に行ってきました。
少し仮眠をとったあと、夜が明けてきたので湖岸から、山際にかけての棚田を歩きました。
すでに稲刈りを終えた水田も多く、畦には朝露が降りていました。
湖岸に近い水田は土壌に砂質を多く含み、コナギ、オモダカ、アゼナ、キクモ、萌芽した無数のヒメミズワラビが生育しています。
畦ではヒメクグ、ヒンジガヤツリ、テンツキ、ヒメヒラテンツキ、クロテンツキなどのカヤツリグサ科草本が目立ちます。
また、用水路脇ではサンカクイやシカクイ(狭義)の群生が見られました。

テンツキ
Fig.1 テンツキ  

シカクイ
Fig.2 シカクイ

山際に向かうにつれて傾斜を利用した棚田となってきます。
ここは小規模な地すべり地跡と思われる斜面に石垣を積んで棚田としており、このような場所では湧水がにじみ出て地下水位の高い多湿な水田があることが多く、時にに稀少種であるマルバノサワトウガラシやスズメハコベが見つかることが多い。
ここでは2枚目に覗き込んだ水田で早くもマルバノサワトウガラシを見つけることができた。
他には成長途上のシソクサもあったが、スズメハコベは見つからなかった。

マルバノサワトウガラシ
Fig.3 マルバノサワトウガラシ  花は朝露に濡れていた。

この棚田には減反調整のためか数枚の休耕田も見られ、アゼナ、アゼトウガラシ、ミゾカクシ、セリ、チドメグサ、ミズタガラシ、スカシタゴボウ、ヤノネグサ、ハシカグサ、チョウジタデ、アカバナ、オモダカ、コナギ、イヌホタルイ、タマガヤツリ、ヒナガヤツリ、ヒンジガヤツリ、ヒデリコ、ヒメヒラテンツキ、タイヌビエなどの一般的な水田雑草とともに大きく成長したヒメミズワラビや近畿地方では比較的稀なアゼテンツキも生育していた。

ヒメミズワラビ
Fig.4 ヒメミズワラビ  刈り取りに遭わず大きく成長している。

アゼテンツキ
Fig.5 アゼテンツキ  兵庫県では数例しか記録がなく、実物を見るのは初めて。

ヒンジガヤツリ
Fig.6 ヒンジガヤツリ 花序が「品」字形をしたユニークなカヤツリグサ。

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