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Satoyama, Plants & Nature

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9月の山野と草原性植物 

 9月は天候がもう一つで、なかなか遠出ができませんでした。遠出らしい遠出は1度但馬の方へ行けただけで欲求不満気味。今日も外では雨が降っています。秋晴れが恋しい・・・
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ツルボ
Fig.1 ツルボ (兵庫県篠山市 2016.9/15)
半日時間ができたので、篠山市へと足を伸ばしました。
ヒガンバナとともに水田の土手ではツルボが開花していました。
関連ページ 関西の花・ツルボ

イヌショウマ
Fig.2 イヌショウマ (兵庫県篠山市 2016.9/15)
林縁ではイヌショウマのはしりが開花していました。今頃がちょうど見頃でしょう。
付近にはサラシナショウマも生育していますが、小花の柄がないことで区別できます。
関連ページ 関西の花・イヌショウマ

コシオガマ
Fig.3 コシオガマ (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
この日は草原性草本の観察に但馬に出掛けました。
ススキ草原に最初に出てきたのは生育状態の良いコシオガマでした。

シオガマギク
Fig.4 シオガマギク (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
コシオガマは兵庫県南部の里山でも見ることができますが、シオガマギクは南部の低地では見られません。半寄生植物でススキやオオアブラススキに半寄生しているのでしょう。

ウメバチソウ
Fig.5 ウメバチソウ (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
山麓ではまだつぼみですが、高所に登ると開花が始まっていました。
県南部では湿地に見られますが、ここでは草原の被植の少ない場所に生育しています。
関連ページ 湿生植物・ウメバチソウ

ホクチアザミ
Fig.6 ホクチアザミ (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
兵庫県ではRDBに指定されていませんが、あまり見かけないトウヒレン属の草本です。
トウヒレン属は草原性のものが多く、草原の遷移により全体的に減少しています。
この日は同属のヒメヒゴタイには出会えませんでした。

ホクチアザミの花
Fig.7 ホクチアザミの花 (兵庫県但馬地方 2016.9/17)

キュウシュウコゴメグサ
Fig.8 キュウシュウコゴメグサ (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
ススキ草原の草丈の低い礫交じりの斜面にのみ生育していました。
西日本のおよそ1000m以上の日当たりよい草地に生育しています。

キュウシュウコゴメグサの花
Fig.9 キュウシュウコゴメグサの花 (兵庫県但馬地方 2016.9/17)

カワラボウフウ
Fig.10 カワラボウフウ (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
いつもキアゲハの食害に遭っていてロクな画像が撮れないのですが、ここのものは少しましでした。
日当たりよい草原に生育し、県南部の里山でも見られます。

カワラボウフウの花
Fig.11 カワラボウフウの花 (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
クロハナケシキスイが訪花していました。

ネバリタデ
Fig.12 ネバリタデ (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
やや高所の日当たりよいやや湿った草地に生育し、茎上部に粘液を出す部分があります。
ここではスキー場の草地でイヌタデ(紅色の花穂のもの)とともに生育していました。
オオネバリタデのほうはより湿った草地に生育する印象があります。

ミヤマノキシノブ
Fig.13 ミヤマノキシノブ (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
沢沿いにあるミズナラの古木に沢山着生していました。
このあたりでは比較的ふつうに見られます。
関連ページ 関西の花/シダ・ミヤマノキシノブ

オクモミジハグマ
Fig.14 オクモミジハグマ (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
温帯林の林縁で生育していましたが、多くの個体が葉を完全に食べられていました。
ここではオオカニコウモリとともに生育していましたが、なかなか満足のいく画像が撮れません。

サンヨウブシ
Fig.15 サンヨウブシ (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
花冠と花柄は無毛で、葉は中裂しているのでサンヨウブシです。
ここでは初夏には沢山の個体がみられますが、開花するまでに黒化して枯れてしまうものが多いように思います。

ナメコ
Fig.16 ナメコ (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
古い倒木からナメコの走りがでていました。降雨で少し色褪せています。
すでに多くのものは溶け始めており、採取できたのはわずかの量でした。

ムラサキホウキタケ
Fig.17 ムラサキホウキタケ (兵庫県但馬地方 2016.9/17)
なぜか登山道の上に色鮮やかなムラサキホウキタケが生えていました。

モトマチハナワラビ
Fig.18 モトマチハナワラビ (兵庫県丹波地方 2016.9/27)
今年もハナワラビのシーズンがやってきました。
本種は冬期に出るハナワラビの中でも、葉面に最も光沢のある種です。
関連ページ 関西の花/シダ・モトマチハナワラビ

ヒカゲワラビ
Fig.19 ヒカゲワラビ (兵庫県丹波地方 2016.9/27)
社寺林の林床に群生しています。
かなりの個体数ですが、他のシダはそれほど種数は多くありませんでした。
関連ページ 関西の花/シダ・ヒカゲワラビ

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category: 9月の花

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9月のフィールドで 花・シダなど 

 9月上旬は雨にたたられ、西宮市内以外では1日だけほんの少し遠出ができたくらいでした。
 9月のまとめは花やシダ類と、溜池・湿地・水田のものとの2つに分けて掲載することにします。
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ヤマジノホトトギス
Fig.1 ヤマジノホトトギス (兵庫県丹波地方 2015.9/10)
すでに8月半ばには但馬の高原で開花していましたが、丹波地方ではそれよりも3週ほど遅れて開花全盛となりました。この地域の山麓ではごくふつうに見られます。

ギンリョウソウモドキ
Fig.2 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) (兵庫県丹波地方 2015.9/10)
林縁から林床にかけて、この時期にはあちこちでギンリョウソウモドキが見られます。
兵庫県内では広い範囲で比較的ふつうに見られます。

アカハナワラビ
Fig.3 アカハナワラビ (兵庫県丹波地方 2015.9/10)
アカハナワラビが胞子葉を開きつつありました。
この頃の葉はまだ紅変しておらず、淡色のカスリ模様が入ることから緑白色に見えます。
関連ページ 関西の花/シダ・アカハナワラビ

チチアワタケ
Fig.4 チチアワタケ (兵庫県丹波地方 2015.9/10)
むかしは食用とされていて、実際に食べたこともあり、それなりに美味しいものなのですが、最近では地域によっては有毒のものもあるとされています。手を出さないのが無難でしょう。
傘の裏には管孔があり、黄白色の乳汁を分泌します。また柄の表面には細粒があります。

ヒメホウキタケ
Fig.5 ヒメホウキタケ (兵庫県丹波地方 2015.9/10)
アカマツの枯れ木によく出てくる小さなホウキタケです。

ヒメムカゴシダ自生地調査
Fig.6 ヒメムカゴシダ自生地調査 (兵庫県某所 2015.9/14)
ヒメムカゴシダ自生地保護のための前調査に参加しました。
近縁のオオフジシダと自生環境がやや異なり、岩上よりも林床の腐植土上に多く生育しています。
シカの食害を避けるため、分布密度の濃い2ヶ所に柵をつくることになりました。
スケールで囲っている部分に柵が張られます。

ヒメムカゴシダ
Fig.7 ヒメムカゴシダ (兵庫県某所 2015.9/14)
オオフジシダに似ますが、より大型となり、中軸と羽軸の交点にムカゴをつくるのが特徴です。
兵庫県ではこの斜面と、一つ下の谷筋にのみ生育しています。

ヒメムカゴシダのムカゴ
Fig.8 ヒメムカゴシダのムカゴ (兵庫県某所 2015.9/14)
こんなふうにムカゴをつけるシダは関西では本種しかなく、不思議な光景にも見えます。
ムカゴは付けていますが、未成熟な葉が多く、葉裏にソーラスはほとんど見られませんでした。

アケボノソウ
Fig.9 アケボノソウ (兵庫県某所 2015.9/14)
調査は早い時間に終わり解散となったので、丹波地方のハナワラビ類定点観察地を見に行くことに。
山を下る途中の沢筋ではシカの不嗜好植物のアケボノソウが満開でした。
関連ページ 湿生植物・アケボノソウ

オオヒメワラビ
Fig.10 オオヒメワラビ (兵庫県某所 2015.9/14)
アケボノソウが生える沢に接した排水路の壁面に生育して、シカの食害から免れているようです。
ソーラスが未発達でしたが、葉柄には線形で褐色の鱗片があり、羽軸は無毛なのでオオヒメワラビだと思います。
関連ページ 関西の花/シダ・オオヒメワラビ

モトマチハナワラビ
Fig.11 モトマチハナワラビ (兵庫県丹波地方 2015.9/14)
ここでは植林地の林床に成熟したモトマチハナワラビが20個体前後生育し、他にオオハナワラビとアカハナワラビが混生しています。
濃い緑色の葉は前年葉、明るい緑色の葉は今年の秋に胞子葉とともに出た栄養葉です。
中には一昨年の秋に出た、さらに古い3枚の栄養葉を持つものも見られます。
関連ページ 関西の花/シダ・モトマチハナワラビ

ホソバオオハナワラビ(仮称)
Fig.12 ホソバオオハナワラビ(仮称) (兵庫県丹波地方 2015.9/14)
ハナワラビ類混生地であるため、このような栄養葉を持つものも出現します。
モトマチハナワラビとオオハナワラビの中間的なもののように見えます。

クサアジサイ
Fig.13 クサアジサイ (兵庫県丹波地方 2015.9/14)
林床ではあちこちでクサアジサイが開花していました。
紅色を強く帯びた美しい集団でした。

ナンバンハコベ
Fig.14 ナンバンハコベ (兵庫県丹波地方 2015.9/14)
既に開花が終わって沢山果実をつくっていましたが、日陰部分ではまだ開花中の花がありました。
何度見ても不思議な形をした花だと思います。

ヒトツバハギ
Fig.15 ヒトツバハギ (兵庫県丹波地方 2015.9/14)
日当たり良い林道脇の草地斜面でヒトツバハギが雌花を開花中でした。
広く薄く分布している低木で、丹波地方でも点々と生育しているのを見かけます。
近くには雄株が見当たりませんが、結実するのでしょうか?

イヌショウマ群落
Fig.16 イヌショウマ (兵庫県丹波地方 2015.9/22)
放棄されたクリ園の林床で群生しています。
なかなか結構な眺めですが、花の蜜を求めてキイロスズメバチが飛び交っていて、ちょっとスリリングです。

イヌショウマの花序
Fig.17 イヌショウマの花序 (兵庫県丹波地方 2015.9/22)
大きな個体では中軸から沢山の枝を分けて花をつけ、重みのあまり倒伏気味になっているものも。

訪花したメスグロヒョウモン
Fig.18 訪花したメスグロヒョウモン (兵庫県丹波地方 2015.9/22)
酷暑の盛夏の間に夏眠していたヒョウモンチョウ類も再び活動を始めたようです。
雌雄ともに数多くの個体が吸蜜に訪れていました。

ナガバノヤノネグサ
Fig.19 ナガバノヤノネグサ (兵庫県丹波地方 2015.9/22)
林床にはイヌショウマとともにナガバノヤノネグサが数多く見られました。
イヌタデ属の中では花序の花数も少なく、最も目立たない種でしょう。
他に周辺ではコモチイラクサ、ヤマトキホコリ、ヤマミズなどのイラクサ科草本が目立ちました。
関連ページ 関西の花・ナガバノヤノネグサ

ホソミオツネントンボ
Fig.20 ホソミオツネントンボ (兵庫県丹波地方 2015.9/22)
林内ではイトトンボの仲間が飛び回っていたので、止まったところを観察するとオツネントンボの仲間でした。これは前翅と後翅の縁紋が重なっているのでホソミオツネントンボのほうです。
成虫で越冬し、春になると鮮やかな水色に体色が変化します。
一方、オツネントンボのほうは越冬しても体色は変化せず、褐色のままです。

ツチアケビの果実
Fig.21 ツチアケビの果実 (兵庫県阪神地方 2015.9/29)
これまでマトモに撮影してこなかったヒキオコシの撮影に里山を訪ねました。
途中の林内では赤い果実をぶら下げたツチアケビが点々と見られました。
最近になってツチアケビは鳥によって種子散布されていることが明らかになりました。
リンク:光合成をやめたラン科植物ツチアケビにおける鳥による種子散布
関連ページ 関西の花・ツチアケビ

セトウチホトトギス
Fig.22 セトウチホトトギス (兵庫県阪神地方 2015.9/29)
このあたりではヤマジノホトトギスに代わって、セトウチホトトギスが生育しています。
開花期はヤマジノホトトギスよりも2週間ほど遅く、9月下旬が最盛期です。

ヤマジノホトトギスとセトウチホトトギスの花
Fig.23 ヤマジノホトトギスとセトウチホトトギスの花 (兵庫県丹波地方・阪神地方)
左がヤマジノ~、右がセトウチ~で、花披片下部が黄色となり、花柱や花糸に紫班があるのがセトウチ~です。花のある時期は区別は容易ですが、それ以外の時期ではなかなか区別の難しいものです。
一般にセトウチホトトギスのほうが毛深く、葉面に光沢があるものが多いように思います。
兵庫県内のこの仲間では、他にタマガワホトトギスが但馬地方の高所に、ヤマホトトギスがわずかに淡路島に生育しています。

ヒキオコシ
Fig.24 ヒキオコシ (兵庫県阪神地方 2015.9/29)
草体が大きくて全体が捉え辛く、なかなかカメラの向かない草本です。
大抵は全体を収めきれず、花序部を撮影してお茶を濁してしまい、今回もまたそうなってしまいました。適度に草刈りされるような場所のほうが、まとまりのよい画像が撮れるのかもしれません。

ヒキオコシの花
Fig.25 ヒキオコシの花 (兵庫県阪神地方 2015.9/29)
遠景では花の様子が分からないので、花のアップの画像がどうしても必要になります。

シロバナヒキオコシ
Fig.26 シロバナヒキオコシ (兵庫県阪神地方 2015.9/29)
通常のヒキオコシに混じって紫班を欠き白色の白花品が数個体生育していました。
群落の中では比較的出現率が高そうです。
ところで、ヒキオコシの品種としてシロバナヒキオコシ(f. albidus)とシロヒキオコシ(f. albiflorus)とがありますが、同じものなのでしょうか?

シロバナアキノタムラソウ
Fig.27 シロバナアキノタムラソウ (兵庫県阪神地方 2015.9/29)
すぐ近くではアキノタムラソウの白花品も見られました。これもよく見かけます。
シロバナ繋がりで掲載しておきます。
関連ページ 関西の花・アキノタムラソウ

ツルニンジン
Fig.28 ツルニンジン (兵庫県阪神地方 2015.9/29)
林縁のススキの茂った斜面ではツルニンジンが開花中でした。
だいたい下向きに咲くので、下から花を捉えた画像が欲しくなります。

ツルニンジンの花
Fig.29 ツルニンジンの花 (兵庫県阪神地方 2015.9/29)
葯は花粉を放出して、一部の葯は落下し、柱頭が開いて雌性期になっていました。

コシオガマ
Fig.30 コシオガマ (兵庫県阪神地方 2015.9/29)
棚田の斜面ではコシオガマのお花畑が満開になっていました。
周囲には大株のナキリスゲが点在していて、ここではこれらに半寄生しているようです。
寄生されたほうのナキリスゲは大株ですが草丈は低く、ちょっと気の毒になります。

果実期のカセンソウ
Fig.31 果実期のカセンソウ (兵庫県阪神地方 2015.9/29)
花の終わった果実形成期のカセンソウが棚田の土手で夕暮れの秋風に揺れていました。

チチタケ
Fig.32 チチタケ (兵庫県阪神地方 2015.9/29)
キノコ類の少ない里山でしたが、季節外れのチチタケがまとまって発生していました。
いいダシの出るキノコで、持ち帰ってナスとともに油で炒める定番料理にしました。
食感はボソボソしていていま一つですが、甘味と旨味タップリの極上のダシが出ます。
柄は中実で堅くしまっており、傘の表面はビロード状、傷をつけると白い乳汁が噴出し、傷つけた箇所は後に褐色となります。

category: 9月の花

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9月の花 1 

ついこの前まで続いていた、あの夏の暑さと天気の急変はなんだったのでしょうか。近年のように猛暑になったり、局所的な気候の急激な変化は、平野部の開発によって水田が激減したためという説もあるようです。今では朝夕はすっかり涼しくなり、日中も汗ばむものの、からっとした暑さが心地よい、フィールドでの観察適期となりました。山野では秋の花があちこちで開花しはじめています。草原ではクサヒバリやマツムシの声も聞こえてきました。
画像:マツムシソウ、オミナエシ、シラヤマギク、ウド、コアオハナムグリ、ヤブラン、
   ホソヒラタアブ、ミズタマソウ、ネコハギ、ガガイモ、ツチアケビの実、ムギラン、
   ヤマジノホトトギス、ハダカホオズキ、オオバクサフジ、オオヒキヨモギ、
   ヒキヨモギ
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マツムシソウの花
Fig.1 マツムシソウの花 (神戸市 2013.9/3)
六甲山上にある神戸ゴルフ倶楽部の草原性植物観察会に解説員として参加させていただきました。
神戸ゴルフ倶楽部は110年前に開場した日本最古のゴルフ場で、除草剤を使用せずに草刈りによって長く草原環境が保たれ、また一般の入場ができなかったため、稀少な植物が数多く残っています。マツムシソウもそういう環境で残ったもので、兵庫県内で確実な自生地は2ヶ所しかなく、まとまった自生地は県内ではここにしかありません。
この日は小雨や霧にあいましたが、花にはハナバチの仲間、ジャノメチョウ、イチモンジセセリ、ベニシジミなどが訪花していました。

マツムシソウの生育環境
Fig.2 マツムシソウの生育環境 (神戸市 2013.9/3)
ススキが優占する草原にツリガネネンジン、ワレモコウとともに多数の個体が生育しています。
マツムシソウ保全のために草刈りの時期もしっかりと管理され、これからも長く見ることができるでしょう。草地には来年、再来年に開花するだろうロゼットも沢山見られました。

シラヤマギクとオミナエシ
Fig.3 林縁草地の花 (神戸市 2013.9/3)
神戸ゴルフ倶楽部内ではマツムシソウ、ツリガネニンジ、ワレモコウ、画像に見えるオミナエシ、シラヤマギクなどの他にスズサイコ、リンドウ、ネコハギ、タムラソウ、アキノキリンソウといった草原性草本が見られました。
関連ページ 湿生植物・オミナエシ  関西の花・シラヤマギク

ウド
Fig.4 ウド (神戸市 2013.9/9)
この時期、里山の林縁や溜池土堤などのススキ草原では大きく成長したウドの開花が目立ちます。
春の新芽と同様、花も天ぷらにできるようですが、この時期はあまり天ぷらが発想できず、私的にはそれよりも花にやってくる訪花昆虫を観察をしていたほうが面白いと思います。

ウドの花にきたコアオハナムグリ
Fig.5 ウドを訪花したコアオハナムグリ (神戸市 2013.9/6)

ヤブランを訪花したホソヒラタアブ
Fig.6 ヤブランの花に来たホソヒラタアブ (神戸市 2013.9/6)
ヤブランのようにどこにでもある花も拡大して見ると面白いものです。
この仲間の花は、雄蕊が雌蕊よりも下に集まるように、花糸がカーブするのが特徴です。

ミズタマソウ
Fig.7 ミズタマソウ (神戸市 2013.9/6)
里山の林縁の湿った場所でよく見かけます。
同じような場所に近縁のウシタキソウも生えますが、より稀で、葉は心形となります。

ネコハギ
Fig.8 ネコハギ (神戸市 2013.9/6)
農道脇や畦ではネコハギの花が最盛期となっていました。

ガガイモの花
Fig.9 ガガイモの花 (神戸市 2013.9/6)
旧畑作地やあまり草刈りの行われていない土手では、ガガイモが覆いかぶさるように繁茂して、沢山の花序をつけて開花していました。花が淡紅色の個体もあれば、白色の個体もあります。

ツチアケビの果実
Fig.10 ツチアケビの果実 (神戸市 2013.9/6)
竹林の脇に果実をつけたツチアケビがありました。このあたりでは比較的よく見る腐生ランです。
焼くと焼き芋の香りがするけど、食べても美味しくないそうです。

ムギラン
Fig.11 カシの樹幹に密生したムギラン (神戸市 2013.9/9)
岩場で見る機会の多いムギランですが、ここでは樹幹に密生しているのに出くわして驚きました。
カシの木のほとんど根元近くから高さ5mあたりまでびっしりと着生しています。
よくもこれまで盗掘に遭わなかったものだと思います。

ヤマジノホトトギス
Fig.12 ヤマジノホトトギス (兵庫県篠山市 2013.9/8)
よく見かける種であるのに、沢山花のついた生育条件のよい個体に出会えません。
きっとこの時期は溜池や水田ばかり歩いているからでしょうね。

ハダカホオズキの花
Fig.13 ハダカホオズキ (兵庫県篠山市 2013.9/8)
丹波地方には非常に多い草本で、植林地下に大きな群落を形成していることがあります。

オオバクサフジ
Fig.14 オオバクサフジ (神戸市 2013.9/9)
オオバクサフジが棚田の最上部の土手に群生していました。
多くのものは成長期に草刈りに遭ったため、つぼみを着けたものばかりでしたが、草刈りをまぬがれた個体では、すでに多くの花が開花していました。草原環境の減少とともに少なくなった種で、兵庫県版RDBではBランクとされています。

オオバクサフジの花
Fig.15 オオバクサフジの花 (神戸市 2013.9/9)
花だけ見るとナンテンハギやヨツバハギと区別できません。

オオヒキヨモギ
Fig.16 オオヒキヨモギの花 (西宮市 2013.9/9)
西宮市内ではよく見られ、流紋岩質の岩場や、花崗岩の崩壊地などのバッドランドに多い草本です。次に紹介するヒキヨモギとは、茎上部の葉は切れ込まないことと腺毛が全体的に多い、花が淡黄色であることにより区別できます。ヒキヨモギのほうは西宮市内では見たことがありません。
関連ページ 関西の花・オオヒキヨモギ

ヒキヨモギの花
Fig.17 ヒキヨモギの花 (神戸市 2013.9/9)
ヒキヨモギは草原環境に生育する草本で、阪神間ではあまり見かけません。
ここでは草刈りされる山の斜面に数個体が生育していました。ここでは他にオケラ、ツリガネニンジン、オミナエシ、リンドウ、アワボスゲ、ノグサなどが生育しています。本当はカワラボウフウが目的で来てみましたが、残念ながら今年は生育が確認できませんでした。
ヒキヨモギもオオヒキヨモギも半寄生植物とされています。
関連ページ 関西の花・ヒキヨモギ

category: 9月の花

thread: 博物学・自然・生き物 - janre: 学問・文化・芸術

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