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Satoyama, Plants & Nature

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春から初夏のシダ 

春から初夏にかけてはシダのフィドルヘッドと鮮やかな新葉があちこちで楽しめます。
平地では新葉も伸びきってしまいましたが、但馬の高地ではまだまだ楽しめます。
*画像クリックで、別ウィンドで表示されます。
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サカゲイノデのフィドルヘッド
Fig.1 サカゲイノデのフィドルヘッド (兵庫県北播地方 2017.4/25)
大きな淡褐色の鱗片に覆われ、地色は淡緑色。
関連ページ 関西の花/シダ・サカゲイノデ

ミヤマクマワラビのフィドルヘッド
Fig.2 ミヤマクマワラビのフィドルヘッド (兵庫県北播地方 2017.4/25)
光沢のある黒色の鱗片に覆われ、地色は淡緑色。

ツヤナシイノデのフィドルヘッド
Fig.3 ツヤナシイノデのフィドルヘッド (神戸市 2017.4/25)
サカゲイノデとよく似た淡褐色の鱗片に覆われ、地色は淡緑色。
関連ページ 関西の花/シダ・ツヤナシイノデ

オウレンシダのフィドルヘッドと新葉
Fig.4 オウレンシダのフィドルヘッドと新葉 (神戸市 2017.4/29)
フィドルヘッド、新葉ともに小さくて可愛いものです。
関連ページ 関西の花/シダ・オウレンシダ

ツルデンダの新葉
Fig.5 ツルデンダの新葉 (神戸市 2017.4/29)
常緑性なので昨年の葉は残り、フィドルヘッドは水平に開いていきます。
関連ページ 関西の花/シダ・ツルデンダ

カタイノデ群生地
Fig.6 カタイノデ群生地 (神戸市 2017.5/1)
Uさんが最近発見されたカタイノデの群生地を案内して頂きました。
広い神戸市域内でも最も規模の大きい群生地で、画像の場所ではアイアスカイノデと混生しており、両種の自然雑種アイカタイノデも見られました。

新葉を展開したカタイノデ
Fig.7 新葉を展開したカタイノデ (神戸市 2017.5/1)
新葉のうちは光沢のある鮮緑色で、カタイノデ独特の濃い緑色にはなっていません。

カタイノデの葉柄基部鱗片
Fig.8 カタイノデの葉柄基部鱗片 (神戸市 2017.5/1)
黒褐色で光沢があり、紙質のやや硬い鱗片が付いています。

新葉を展開したアイカタイノデ
Fig.9 新葉を展開したアイカタイノデ (神戸市 2017.5/1)
大型となり、葉身の色や葉先の形状はカタイノデに似ていますが、葉柄は長く立ち上がり気味になります。地表に倒伏している昨年の葉のソーラスは固く縮こまり弾けていませんでした。

アイカタイノデの葉柄基部鱗片
Fig.10 アイカタイノデの葉柄基部鱗片 (神戸市 2017.5/1)
アイアスカイノデに似て細長く、鱗片は捻れ気味になります。

新葉を展開したミツイシイノデ
Fig.11 新葉を展開したミツイシイノデ (神戸市 2017.5/1)
ミツイシイノデはカタイノデとサイゴクイノデの自然雑種。先のアイカタイノデがある谷筋とは別の谷で。アイカタイノデ同様に大型となり、カタイノデよりも光沢も色も薄くなります。昨年の葉のソーラスは弾けていません。

ミツイシイノデの葉柄基部鱗片
Fig.12 ミツイシイノデの葉柄基部鱗片 (神戸市 2017.5/1)
基部にはカタイノデに近い鱗片が密生しますが、淡褐色の細くて小さい鱗片が混じり、上に向かうにつれ大きな鱗片の色も黒褐色から栗褐色に変わります。

ナツノハナワラビ
Fig.13 ナツノハナワラビ (神戸市 2017.5/1)
社寺境内で1個体のみ見られ、胞子葉を上げ始めていました。
同じ社寺境内にはオオハナワラビ、ホソバオオハナワラビ(仮称)、コヒロハハナヤスリなどのシダ類や、ムロウマムシグサ、神戸市内では自生地の少ないセリバオウレンが生育しています。
関連ページ 関西の花/シダ・ナツノハナワラビ

ハナワラビsp.
Fig.14 ハナワラビsp. (神戸市 2017.5/1)
オオハナワラビとモトマチハナワラビの自然雑種と見られるもので、裂片の鋸歯はモトマチハナワラビの特徴が出ています。冬期に色付いた葉が色褪せかけていますが、やや光沢があり、名残りの黄褐色はモトマチハナワラビの特徴と一致します。
関連ページ 関西の花/シダ・オオハナワラビ
関連ページ 関西の花/シダ・モトマチハナワラビ

ホソバイヌワラビの新葉
Fig.15 ホソバイヌワラビの新葉 (神戸市 2017.5/1)
近縁のトガリバイヌワラビ系の新葉よりも鮮やかで色濃い新葉を展開します。
関連ページ 関西の花/シダ・ホソバイヌワラビ

ハコネシダの新葉
Fig.16 ハコネシダの新葉 (神戸市 2017.5/1)
多少赤味を帯びた淡黄緑色の葉を展開し、黒紫色の中軸とのコントラストが美しい。
関連ページ 関西の花/シダ・ハコネシダ

モトマチハナワラビ
Fig.17 モトマチハナワラビ (兵庫県北播地方 2017.5/6)
北播ではこれまでモトマチハナワラビは見つかっていませんでしたが、古い社寺林内の林床に生育していました。大型のものが20個体ほど生育していましたが、幼個体はなく、前葉体形成に必要な共生菌類は現在は存在していないのかもしれません。
関連ページ 関西の花/シダ・モトマチハナワラビ

オニヒカゲワラビのフィドルヘッド
Fig.18 オニヒカゲワラビのフィドルヘッド (兵庫県北播地方 2017.5/6)
地色は緑色で黒褐色~暗褐色の鱗片がまばらに付いています。
シカの忌避植物ですが、アクやクセのない美味しい山菜として利用できます。
関連ページ 関西の花/シダ・オニヒカゲワラビ

オニヒカゲワラビを利用したパスタ
Fig.19 オニヒカゲワラビを利用したパスタ (兵庫県北播地方 2017.5/6)
調査途中の昼食に携帯コンロでワンポット・パスタの要領で作ったペペロンチーノ。
具材はオニヒカゲワラビ、タラノメ、ブラックオリーブ、アミエビです。

ミヤマベニシダのフィドルヘッド
Fig.20 ミヤマベニシダのフィドルヘッド (兵庫県但馬地方 2017.5/7)
緑色の地色に、茶褐色~濃褐色の鱗片と淡色の毛状鱗片を付けています。
関連ページ 関西の花/シダ・ミヤマベニシダ

タニイヌワラビの新葉
Fig.21 タニイヌワラビの新葉 (兵庫県但馬地方 2017.5/7)
新葉はイヌワラビの仲間のうちでも最も美しいものだと思います。
常緑性のシダですが、昨年の葉は地表に倒伏し、立ち上がり気味に出る新葉が目立ちます。
関連ページ 関西の花/シダ・タニイヌワラビ

残存していたイワヤシダ
Fig.22 残存していたイワヤシダ (兵庫県但馬地方 2017.5/7)
シカの食害が激しく、かつて記録のあった地域で、1枚の葉を持つ小型個体が3個体のみ残っていました。

緑色となったアカハナワラビ
Fig.23 緑色となったアカハナワラビ (兵庫県但馬地方 2017.5/13)
冬期に紅変していたアカハナワラビも、この時期になると緑色に戻ります。
これまで但馬地方での記録は無かったようですが、社寺境内のイロハカエデの樹下に小型の個体が20個体ほど生育していました。
関連ページ 関西の花/シダ・アカハナワラビ

倒木上のスギラン
Fig.24 倒木上のスギラン (兵庫県但馬地方 2017.5/13)
スギランは大木の高い位置に着生しているものですが、近年倒れたと思われる倒木上に残っていました。同じ樹にはミヤマノキシノブも見られました。
雪をかぶっていたためか、下方は弱っているようで黄変していましたが、上部は鮮やかな緑色で、採取してジップロックに入れて適湿を保ち胞子嚢が作られるのを待っています。
胞子嚢ができたら標本にして博物館に収蔵する予定です。現在、胞子嚢が少しずつ作られはじめています。

イヌガンソクのフィドルヘッド
Fig.25 イヌガンソクのフィドルヘッド (兵庫県但馬地方 2017.5/22)
雪が融けて間もない林道脇の草地からフィドルヘッドを立ち上げていました。
栄養葉のフィドルヘッドで、卵状披針形の淡褐色の鱗片に覆われ、地色は淡緑色。
特徴的な胞子葉は栄養葉よりやや遅れて出てきます。
関連ページ 関西の花/シダ・イヌガンソク

オシダのフィドルヘッド
Fig.26 オシダのフィドルヘッド (兵庫県但馬地方 2017.5/22)
基部近くは暗褐色、上部は淡褐色の細長い鱗片に密に覆われています。
関連ページ 関西の花/シダ・オシダ

シノブカグマのフィドルヘッド
Fig.27 シノブカグマのフィドルヘッド (兵庫県但馬地方 2017.5/22)
基部近くは褐色で、上部は黒褐色の鱗片に覆われていて、少し暴れ気味に展開していきます。
関連ページ 関西の花/シダ・シノブカグマ

ヤマドリゼンマイのフィドルヘッド
Fig.28 ヤマドリゼンマイのフィドルヘッド (兵庫県但馬地方 2017.5/22)
遅くまで雪が残るような場所では、雪解け加減によってシダの展葉の様々な段階が観察できます。
ここではよく管理された植林地の林床で、展葉の段階が観察できました。
ヤマドリゼンマイはゼンマイ属に共通する綿毛に包まれ、鱗片はありません。
綿毛はふつう褐色を帯びています。

新葉を展開するヤマドリゼンマイ
Fig.29 新葉を展開するヤマドリゼンマイ (兵庫県但馬地方 2017.5/22)
林床の日当たりよい場所では雪解けが早いため、木漏れ日を浴びながら鮮やかな新葉を展開していました。葉柄、葉身ともに立ち上がります。

シラネワラビのフィドルヘッド
Fig.30 シラネワラビのフィドルヘッド (兵庫県但馬地方 2017.5/22)
栗褐色と淡褐色の鱗片に覆われ、地色は緑色です。
関連ページ 関西の花/シダ・シラネワラビ

新葉を展開するシラネワラビ
Fig.31 新葉を展開するシラネワラビ (兵庫県但馬地方 2017.5/22)
葉身は鮮やかな緑色で、次第に斜開していきます。

ヤマソテツのフィドルヘッド
Fig.32 ヤマソテツのフィドルヘッド (兵庫県但馬地方 2017.5/22)
フィドルヘッドには早落性の褐色の短毛がまばらにつき、緑色。
食用になりますが、収穫量は望めないので、まだ利用したことがありません。
関連ページ 関西の花/シダ・ヤマソテツ

新葉を展開するウスゲミヤマシケシダ
Fig.33 新葉を展開するウスゲミヤマシケシダ (兵庫県但馬地方 2017.5/22)
大型個体ですが展葉はこじんまりとして、可愛らしく、葉身は反り返りながら展開していました。
中軸には細毛が生え、白味を帯びています。。
関連ページ 関西の花/シダ・ウスゲミヤマシケシダ

ギフベニシダの新葉
Fig.34 ギフベニシダの新葉 (兵庫県東播地方 2017.5/26)
草刈りされた溜池土堤の下部でギフベニシダの新葉が展開していました。
ベニシダのように紅色を帯びず、葉身上部がベニシダより長めで、この時期でも区別可能です。
関連ページ 関西の花/シダ・ギフベニシダ

新葉を広げたミヤマクマワラビ
Fig.35 新葉を広げたミヤマクマワラビ (兵庫県北播地方 2017.5/26)
展葉したばかりのミヤマクマワラビは黒い鱗片に覆われた中軸と、羽片の瑞々しい緑色のコントラストが美しい。

新葉を広げたミヤマベニシダ
Fig.36 新葉を広げたミヤマベニシダ (兵庫県北播地方 2017.5/27)
下草の少ない植林地の林床で新葉を展開したミヤマベニシダの集団が目だっていました。
関連ページ 関西の花/シダ・ミヤマベニシダ

新葉を広げたオシダ
Fig.37 新葉を広げたオシダ (兵庫県北播地方 2017.5/27)
夏を過ぎれば暑苦しい印象のオシダも、この時期は非常に美しいものです。
関連ページ 関西の花/シダ・オシダ

群生するツルデンダ
Fig.38 群生するツルデンダ (兵庫県北播地方 2017.5/26)
谷筋を遡行していくと岩壁に夥しい数のツルデンダが群生していました。
冷涼な場所であるためか、まだ新葉を展開していませんでした。
関連ページ 関西の花/シダ・ツルデンダ

コケシノブ
Fig.39 コケシノブ (兵庫県北播地方 2017.5/27)
ツルデンダの群生する岩場の下部ではコケシノブが群生していました。
関連ページ 関西の花/シダ・コケシノブ

ヒメノキシノブ
Fig.40 ヒメノキシノブ (兵庫県北播地方 2017.5/27)
谷筋の大木の樹幹にはヒメノキシノブやオシャグジデンダがあちこちで見られました。
関連ページ 関西の花/シダ・ヒメノキシノブ

ホソバイヌワラビとトガリバイヌワラビの中間的な個体
Fig.41 ホソバイヌワラビとトガリバイヌワラビの中間的な個体 (兵庫県北播地方 2017.5/27)
内陸部の比較的涼しげな場所でよく見られるタイプで、新葉は黄緑色。
トガリバイヌワラビよりも多いという印象があります。
関連ページ 関西の花/シダ・ホソバイヌワラビ

新葉を広げたウスヒメワラビ
Fig.42 新葉を広げたウスヒメワラビ (兵庫県北播地方 2017.5/27)
ウスヒメワラビはシカに真っ先に食害を受けるため、大きな成葉を展開している個体を見かける機会が少なくなっています。ここでは岩場の食害を受けにくい場所で、繊細な新葉を広げていました。
関連ページ 関西の花/シダ・ウスヒメワラビ

新葉を広げたオウレンシダ
Fig.43 新葉を広げたオウレンシダ (京都府丹後地方 2017.6/10)
シカの食害の激しい地域ですが、イワヒメワラビやコバノイシカグマとともに沢筋に生育していました。シカの忌避植物だとは聞いていませんが、シカがあまり好まないものなのかも知れません。
関連ページ 関西の花/シダ・オウレンシダ
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category: シダ

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11月に見たシダなど 

 11月に見たシダ類を備忘録としてまとめました。着生シダの調査、シダの会の観察会など、降雨にたたられるたことも多かったため、デジタル一眼を出すことができない上に遠距離の被写体が多く、鮮明な画像は少ないですが未見の種をいくつか見ることができました。
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ヒメサジラン
Fig.1 ヒメサジラン (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
この日はとある谷筋に着生シダの調査で数名の有志とともに入りました。
谷筋の入口近くの苔むした岩上では小さなヒメサジランが点々と見られました。
関連ページ 関西の花/シダ・ヒメサジラン

ヌカイタチシダマガイ
Fig.2 ヌカイタチシダマガイ (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
チャートの岩上に着生しており、この谷筋ではかなり密度濃く生育していました。
そろそろ兵庫県でのRDBのランクが落ちそうな感じです。
関連ページ 関西の花/シダ・ヌカイタチシダマガイ

ヌカイタチシダマガイ群落
Fig.3 ヌカイタチシダマガイ群落 (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
このような群落が谷筋の岩上のところどことに見られました。

アツギノヌカイタチシダマガイ
Fig.4 アツギノヌカイタチシダマガイ (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
チャートの岩上にまばらに生育していました。
谷全体では100個体を超えているはずで、こちらのランクも下がりそうです。
関連ページ 関西の花/シダ・アツギノヌカイタチシダマガイ

フジシダ群落
Fig.5 フジシダ群落 (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
チャートの転石帯があり、そこにフジシダがびっしりと群生していました。
転石の間から冷気と湿り気が出ているため、このような群生になったと見られます。
関連ページ 関西の花/シダ・フジシダ

オオフジシダ
Fig.6 オオフジシダ (兵庫県丹波地方 2016.11/1)
オオフジシダのほか、カミガモシダ、ヌリトラノオ、アイヌリトラノオ、シシランなどのチャート岩上の常在種が見られました。
シカの食害以前にはヒメムカゴシダも見られたとのことですが、植生は多少回復していたものの、地上生のシダは小型のものがほとんどでヒメムカゴシダと確定できるものは見つかりませんでした。
関連ページ 関西の花/シダ・オオフジシダ

ホソバカナワラビ
Fig.7 ホソバカナワラビ (京都府丹後地方 2016.11/2)
この日は丹後地方の氾濫原と水田雑草の調査に赴きましたが、その前にちょっと寄り道。
海岸近くの照葉樹林や竹林ではホソバカナワラビの群生があちこちで見られました。
関連ページ 関西の花/シダ・ホソバカナワラビ

コバノカナワラビ
Fig.8 コバノカナワラビ (京都府丹後地方 2016.11/2)
コバノカナワラビも岩場に着生しているものがわずかに見られました。
日本海側では珍しいものだと思います。

ノコギリヘラシダ(左上)とヘラシダ(中央~右)
Fig.9 ノコギリヘラシダ(左上)とヘラシダ(中央~右) (京都府丹後地方 2016.11/2)
まさかこんなものが見れるとは思いもよりませんでした。
ノコギリヘラシダはヘラシダとナチシケシダの推定種間雑種とされており、南方系のものです。
丹後半島一帯は寒冷期に暖地系植物のレフュジアとなったとする見解がありますが、先のコバノカナワラビや冠島のハチジョウベニシダ、沿岸のヒトモトススキやヒゲスゲ、ハマナデシコの存在はそれを裏付けるものかもしれません。
関連ページ 関西の花/シダ・ヘラシダ

ヘラシダ(上)とノコギリヘラシダ(下)のソーラス 
Fig.10 ヘラシダ(上)とノコギリヘラシダ(下)のソーラス (京都府丹後地方 2016.11/2)

ハコネシケチシダ
Fig.11 ハコネシケチシダ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
この日は草原性植物の果実や痩果の観察に出掛けましたが、多くの種は草刈りに遭っており、目的の半ばしか達成できませんでした。換わりに周辺の林縁や山林内をウロウロ。
するとチシマザサの中で頑張っているハコネシケチシダが居ました。

トガリバイヌワラビ
Fig.12 トガリバイヌワラビ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
夏緑性シダで、寒気に当たってかなり色褪せていました。
兵庫県北部ではふつうに見られますが、好きなシダのひとつです。

タニヘゴ
Fig.13 タニヘゴ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
湿地ではヤマドリゼンマイは枯れていましたが、タニヘゴはまだ緑色を保っていました。
近年、内陸部の休耕田や溜池畔に生育しているものはシカの食害をひどく受けています。
関連ページ 湿生植物・タニヘゴ

フロウソウ
Fig.14 フロウソウ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
比較的稀な蘚類で、湿地や多湿の腐植土上に生育しています。
ここでは湿地のヤマドリゼンマイの株元に群生が見られました。

コウヤノマンネングサ
Fig.15 コウヤノマンネングサ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
上記のフロウソウに近い仲間で、苔体はより大きく比較的ふつうに見られます。
本種は渓流沿いの空中湿度の高い場所などでよく見かけます。

ウスツメゴケ
Fig.16 ウスツメゴケ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
褐色のツメのような子器をつける地衣類で、空中湿度の高い場所によく見られます。
関連ページ 関西の花/地衣類・ウスツメゴケ

オシャグジデンダ
Fig.17 オシャグジデンダ (兵庫県但馬地方 2016.11/17)
本種は冬緑性シダ。ちょうど新葉を広げた時期で新鮮な葉が綺麗でした。
但馬地方の原生林ではふつうに見かけるシダです。
関連ページ 関西の花/シダ・オシャグジデンダ

ヒメノキシノブ
Fig.18 ヒメノキシノブ (兵庫県北播地方 2016.11/19)
この日は朝から雨が降っていましたが、シダの会の観察会でした。
最初に入った谷筋ではノキシノブは見られず、ヒメノキシノブが樹幹に数多く着生していました。

サジラン?
Fig.19 サジラン? (兵庫県北播地方 2016.11/19)
非常に生育状態の良い集団が渓流に面した岩陰に着生していました。あまりに大きいので、サジランなのかイワヤナギシダなのか解らず、その場での同定は持ち越しになったものです。

クラガリシダ
Fig.20 クラガリシダ (兵庫県北播地方 2016.11/19)
渓流に面した高木の上部に点在していました。
クラガリという名に反して、上部が開けたような高木の明るい場所に着生していました。
但馬地方にもあるとのことですが、まだ見たことはありません。

ビロードシダとヒメノキシノブ
Fig.21 ビロードシダとヒメノキシノブ (兵庫県北播地方 2016.11/19)
少しブレてしまい解りづらいですがくすんだ暗緑色のヘタったように見えるものがビロードシダ。
画像右手の鮮緑色で葉幅が広いものがヒメノキシノブです。
関連ページ 関西の花/シダ・ビロードシダ

オオクジャクシダ
Fig.22 オオクジャクシダ (兵庫県北播地方 2016.11/19)
この付近ではシカの食害で、このような完品は珍しいので思わず撮影。
峻険な谷筋の滝近くで、シカがあまり入り込まないような場所だからでしょう。
関連ページ 関西の花/シダ・オオクジャクシダ

イブキシダ
Fig.23 イブキシダ (兵庫県但馬地方 2016.11/19)
この日一番見たかったシダで、渓流沿いの岩上や斜面にかなりの数が生育していました。
特徴的な羽片を持った美しいシダに感激しました。
「兵庫の植物観察&new私の山登り」のMさんが最近発見された自生地です。

ホクリクイヌワラビ
Fig.24 ホクリクイヌワラビ (兵庫県但馬地方 2016.11/19)
本来はウラボシノコギリシダとイヌワラビの雑種ですが、捻性を獲得しているようで、このあたりでは広い範囲で生育しており、逆に純粋なウラボシノコギリシダは見かけません。

category: シダ

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但馬で見たシダの覚え書き 

 前回は但馬の高原や湿地の植物を取り上げましたが、今回は同じ日に見たシダと、直近の京丹後~但馬の海浜植物の観察の際に見たシダの覚え書きです。
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オオクジャクシダ
Fig.1 オオクジャクシダ (兵庫県但馬地方 2016.10/20)
高原から渓谷へ向かう途中の林道脇の斜面に生育していました。
県中部以北でよく見かけますが、似たものに稀少種がいろいろとあるので、見つけたらチェックが欠かせません。
関連ページ 関西の花/シダ・オオクジャクシダ

イワデンダ
Fig.2 イワデンダ (兵庫県但馬地方 2016.10/20)
渓谷入口の休耕田の石垣の間に生育しています。
奥山よりも人里近くの岩場や石垣に多いという印象があります。
関連ページ 関西の花/シダ・イワデンダ

イヌチャセンシダ
Fig.3 イヌチャセンシダ (兵庫県但馬地方 2016.10/20)
本種もやや人里近い場所に多いという印象です。
ここでは渓谷入口の社寺境内にある多湿な岩場に群生していました。
関連ページ 関西の花/シダ・イヌチャセンシダ

ヤマソテツ
Fig.4 ヤマソテツ (兵庫県但馬地方 2016.10/20)
渓谷に入るとヤマソテツが現れ、奥山に来たという印象を強くします。
このあたりではシカの食害で無残な姿のものをよく見かけますが、ここは比較的食害が軽微のようです。
関連ページ 関西の花/シダ・ヤマソテツ

ウスゲミヤマシケシダ
Fig.5 ウスゲミヤマシケシダ (兵庫県但馬地方 2016.10/20)
ハクモウイノデやミヤマシケシダに酷似しますが、基部が粘液に包まれることにより区別できます。
本種も奥山の沢沿いなどに見られるシダです。
周辺にはミヤマベニシダもありましたが、画像を撮るのを忘れてしまいました。
関連ページ 関西の花/シダ・ウスゲミヤマシケシダ

ホクリクホラゴケ?
Fig.6 ホクリクホラゴケ? (兵庫県但馬地方 2016.10/20)
滝が現れ、その脇の岩場に群生していました。
ハイホラゴケとヒメハイホラゴケの中間型でややハイホラゴケ寄りの集団です。
ホクリクホラゴケかコハイホラゴケ(ハイホラゴケ×ヒメハイホラゴケ)のどちらかでしょう。
関連ページ 関西の花/シダ・コハイホラゴケ

イワイタチシダ
Fig.7 イワイタチシダ (兵庫県但馬地方 2016.10/20)
さらに谷を遡ると渓流畔の岩上にイワイタチシダが見られるようになりました。
結構な個体数でしたが、よく随伴するフクロシダはこの谷にはありませんでした。
関連ページ 関西の花/シダ・イワイタチシダ

ハコネシケチシダ
Fig.8 ハコネシケチシダ (兵庫県但馬地方 2016.10/20)
シカの食害を受けたのでしょう。小型の夏葉が2枚出ているのを見たのみでした。

ミヤマワラビ
Fig.9 ミヤマワラビ (兵庫県但馬地方 2016.10/20)
本種は但馬の氷ノ山の岩場に見られるものですが、ここでは冷涼多湿な60m級の滝の傍に生育していました。
関連ページ 関西の花/シダ・ミヤマワラビ

オニヒカゲワラビ
Fig.10 オニヒカゲワラビ (兵庫県但馬地方 2016.10/20)
シカの忌避植物であるため、各地でよく見かけるふつうなシダになりました。
この谷でも状態のよい群落が見られます。
関連ページ 関西の花/シダ・オニヒカゲワラビ

タンゴワラビ
Fig.11 タンゴワラビ (兵庫県但馬地方 2016.10/27)
この日は海浜植物の観察に来ましたが、途中に自生要確認種の自生地に立ち寄りました。
本来のお目当てだった種は消えていましたが、タンゴワラビの群生とハコネシケチシダが見られました
関連ページ 関西の花/シダ・タンゴワラビ

矮小化したコモチシダ
Fig.12 矮小化したコモチシダ (京都府京丹後市 2016.10/27)
海崖が続く林道脇の岩上で矮小化したコモチシダが見られました。
風衡地であることと、シカの食害が原因でしょうか?
関連ページ 関西の花/シダ・コモチシダ

ウラボシ科sp.
Fig.13 ウラボシ科sp. (京都府京丹後市 2016.10/27)
潮風が当たるような漁港の石垣に付いていました。
ヒメサジランの大きなものかと思いましたが、中央脈は明瞭で大きさからもヒメサジランではありません。ソーラスは形成されておらず、サジランなのかイワヤナギシダなのか、それ以外の種なのか不明です。

ヒメミズワラビ
Fig.14 ヒメミズワラビ (京都府京丹後市 2016.10/27)
途中、気になって立ち寄った氾濫原の水田で群生していました。
同じ水田ではミズマツバ、アブノメ、ヒメミソハギが生育していました。
関連ページ 湿生植物・ヒメミズワラビ

category: シダ

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ヒメムカゴシダと自生地周辺 

 あいかわらずシカによる稀少種の食害が問題となっており、伊吹山ではシモツケソウの群落が壊滅状態といった話も聞きます。今回は来月の稀少種調査の下見を兼ね、シカの食害対策が懸案となっているヒメムカゴシダの様子と周辺のシダ類を観察してきました。
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ヒメムカゴシダ
Fig.1 ヒメムカゴシダ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
全国的に自生地が極限されるため、各府県で絶滅危惧種として高いランク付けになっています。
大きなものは葉身が1mにもなりますが、ここでは60cm程度のものが最大で、多くの個体は30~40cmほどです。中軸と羽軸の交点にムカゴをつけるのが大きな特徴です。
関連ページ 関西の花/シダ・ヒメムカゴシダ

ヒメムカゴシダ自生状況
Fig.2 自生状況 (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
チャートの転石が堆積する崖錘斜面に群生していて、昨年調査した時とあまり生育状態に変化はありませんでした。シカの忌避植物とまではいかなくとも、不嗜好植物あたりではないかと思いましたが、3年前は壊滅的なまでの食害を受けていたとのことです。
シカが移動したのか、何等かの原因で減少したのか不明ですが、個体数が減っていないのは幸いです。
1mに及ぶ大型個体がないのは、3年前の食害の影響を受けているからでしょう。
画像中に見える白いビニール紐は防獣ネット敷設予定ラインです。

オオフジシダ?
Fig.3 オオフジシダ? (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
ヒメムカゴシダ群生箇所から5mほど上の倒木の間に60cm以上に生長したオオフジシダらしきものが見られました。付近のオオフジシダらしきものも同様ですが、葉身の先が2つに分かれたものが多く見られます。タンバオオフジシダ(仮称:オオフジシダ×ヒメムカゴシダ)である可能性もあり、一度胞子を調べてみる必要があります。
関連ページ 関西の花/シダ・オオフジシダ

フジシダ
Fig.4 フジシダ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
ヒメムカゴシダ群生箇所の上部で混生しており、付近にはヒメムカゴシダとの自然雑種ではないかと思われる小型の個体があります。
関連ページ 関西の花/シダ・フジシダ

フジシダのムカゴ
Fig.5 フジシダのムカゴ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
フジシダもオオフジシダも葉先にムカゴを付けます。

フジシダ×ヒメムカゴシダ?
Fig.6 フジシダ×ヒメムカゴシダ? (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
混生箇所の雑種らしきものは全て葉先にムカゴをつけ、中軸にムカゴを作っているものはありません。見かけ上はアイフジシダ(フジシダ×オオフジシダ)との区別が困難です。

ウスヒメワラビの矮小個体
Fig.7 ウスヒメワラビの矮小個体 (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
ヒメムカゴシダとともにウスヒメワラビが生育していますが、いずれもシカの食害に遭い、転石や倒木の間で矮小化したものしか見られません。トガリバイヌワラビ、シケチシダも同様な状況で、シカが全く居なくなったというわけでもなさそうです。
関連ページ 関西の花/シダ・ウスヒメワラビ

シシラン
Fig.8 シシラン (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
崖錘斜面の上部にはチャートの岩場が連なって、尾根まで突き上げています。
そのような岩場の下部の空中湿度の高い場所ではオオフジシダとともにシシランが群生しています。
関連ページ 関西の花/シダ・シシラン

コバノイシカグマとホソベリミズゴケ
Fig.9 コバノイシカグマとホソベリミズゴケ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
コバノイシカグマはシカの忌避植物であるため、あちこちで群生しています。
ホソベリミズゴケは湿地ではなく、岩場の湧水で濡れた場所にマットを作ります。
兵庫県版RDBではBランクですが、丹波地方ではよく見かけます。
関連ページ 関西の花/シダ・コバノイシカグマ
関連ページ 湿生植物/蘚苔類・ホソベリミズゴケ

ヒノキゴケ
Fig.10 ヒノキゴケ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
湧水が滲みだす多湿の林床では、こんもりとしたヒノキゴケのマットが点在し、ちょうど蒴を上げていました。

シノブカグマ
Fig.11 シノブカグマ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
地上ではほとんど見られず、岩場に着いているものは小型な個体がほとんどでした。
関連ページ 関西の花/シダ・シノブカグマ

コウヤコケシノブとフトリュウビゴケ
Fig.12 コウヤコケシノブとフトリュウビゴケ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
このあたりの岩場では両種とも常在種となっています。
関連ページ 関西の花/シダ・コウヤコケシノブ

ホソバコケシノブ
Fig.13 ホソバコケシノブ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
本種もまた頻繁に見かけますがコウヤコケシノブより空中湿度の高い場所を好むようです。
間からヒカゲツツジの幼木が生えています。
関連ページ 関西の花/シダ・ホソバコケシノブ

ムチゴケ?
Fig.14 ムチゴケ? (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
よく見かけるコムチゴケとは感じが違っていました。多分ムチゴケではないかと。
岩場の濡れた場所に着いていました。

ヌリトラノオ
Fig.15 ヌリトラノオ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
シモツケヌリトラノオがないか岩場の上部まで登ってみましたが、ヌリトラノオばかりでした。
葉が岩の表面に沿って広がるのが特徴で、葉先にムカゴが付きます。
関連ページ 関西の花/シダ・ヌリトラノオ

カミガモシダ
Fig.16 カミガモシダ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
カミガモシダがめずらしく日当たりのよい岩の割れ目に生育していました。
日当たりがよいためか、葉面には光沢を生じていました。
他にヌリトラノオとの雑種である、アイヌリトラノオも見られました。
関連ページ 関西の花/シダ・カミガモシダ

シノブ
Fig.17 シノブ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
このあたりの岩場の上部ではヒトツバとともに大抵見かけます。
夏緑性なので、すでに枯れ始めている葉もあります。
関連ページ 関西の花/シダ・シノブ

トゲシバリ
Fig.18 トゲシバリ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
尾根上の岩峰に出ると貧栄養の指標となる地衣類のトゲシバリのマットがあちこちに見られます。
周辺には乾燥地かつ貧栄養地にも生育できるアセビ、ナツハゼ、カンサイスノキ、ケアクシバ、コバノミツバツツジ、ヤマツツジ、ヒカゲツツジなどのツツジ類が生育しています。

ズキンタケ
Fig.19 ズキンタケ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
前日まで降雨が断続的に続いたため、キノコ類もかなり出ていました。
林道脇の苔の上にはズキンタケが点々と出ていました。

ムラサキナギナタタケ
Fig.20 ムラサキナギナタタケ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
これも林道脇の腐植の溜まった場所で沢山出ていました。。

テングタケ
Fig.21 テングタケ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
お馴染みのテングタケも蹴飛ばすほど沢山出ていました。

オニテングタケ
Fig.22 オニテングタケ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
傘のイボ、スカートのようなツバ、ささくれ立った柄、どれをとっても写真映えするキノコです。

アミタケ
Fig.23 アミタケ (兵庫県丹波地方 2016.10/4)
食用菌はわずかにチチタケとアミタケしか見られませんでした。
チチタケはぽつぽつ程度、多少まとまって取れたのがアミタケで、もちかえって汁の実としました。

category: シダ

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この秋に見たシダ類 

10月のシダをまとめようと思っていましたが、書く時期を逸してしまいました。
そこで今回は11月現在、これまで見てきたものも含めて掲載することにしました。
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ツルデンダ群生
Fig.1 岩場に群生するツルデンダ (兵庫県六甲山 2015.10/8)
有志で裏六甲の幻のシダの探査に出掛けましたが、結局見つかりませんでした。
遡行した谷は花崗岩地ですが、基本的に好石灰性シダのツルデンダが群生していました。
風化が進行中の谷なので、なにがしかの変成作用で石灰分を生じているのかもしれません。
関連ページ 関西の花/シダ・ツルデンダ

ツルデンダ無性芽
Fig.2 ムカゴを生じたツルデンダ (兵庫県六甲山 2015.10/8)
時期的に葉先にムカゴを付けた個体が沢山見られました。

裏六甲のシダ
Fig.3 この谷を象徴する岩上性のシダ類 (兵庫県六甲山 2015.10/8)
ツルデンダ、オウレンシダ、クジャクシダの3種が同時に見られます。
裏六甲ではオサシダもよく見られますが、この谷では生育していませんでした。
関連ページ 関西の花/シダ・オウレンシダ
関連ページ 関西の花/シダ・クジャクシダ

ミサキカグマ
Fig.4 ミサキカグマ (兵庫県播磨地方 2015.10/11)
里山の農道脇のクヌギの根元に固まって生えていました。
忘れていた頃に何気ない場所で出会う、とらえどころの無いシダという印象があります。

ミヤコヤブソテツ
Fig.5 ミヤコヤブソテツ (兵庫県阪神地方 2015.10/11)
この日はシダの会の観察会で初見のシダが多く、お腹一杯になって帰ってきました。
これは谷の入り口近くに生育していた、葉が白味を帯びて見た目的に覚えやすいミヤコヤブソテツ。
この仲間はまだ不勉強で、ほかにホソバヤマヤブソテツ、テリハヤマヤブソテツを教えていただきました。あいにくほとんどの個体の包膜はすでに脱落しており、来年のいい頃合に再訪したいと思います。

ツクシイワヘゴ
Fig.6 ツクシイワヘゴ (兵庫県阪神地方 2015.10/11)
自生であれば兵庫県新産種ですが、スギ植林地内の地上にあるため扱いは慎重になっているようです。
あと何ヶ所か自生地が見つかればいいのでしょうが、分布上そう簡単に見つかるとも思えません。

ヒカゲワラビ
Fig.7 ヒカゲワラビ (兵庫県阪神地方 2015.10/11)
阪神地域では稀なシダですが、最近数ヶ所で自生地が見つかっているとのことでした。
湿度が適度に保たれた植林地内なので生き残っているのでしょう。

ドウリョウイノデ
Fig.8 ドウリョウイノデ(雑種) (兵庫県阪神地方 2015.10/11)
周辺にはイノデ、サイゴクイノデ、アイアスカイノデなどのイノデ類も多かったので雑種が見つかりそうだと思っていたところ「ドウリョウイノデがありましたよ。」との声。
ドウリョウイノデはイノデとアイアスカイノデの雑種で、遠目からは大型のイノデのように見え、葉柄基部には中央が濃褐色となる鱗片が混じっています。
他にこの観察会ではアイノコクマワラビ、クジャクフモトシダ、イヌチャセンシダ、ツクシイワヘゴ×アイノコクマワラビ、イヌイワヘゴ、イワヘゴ、アカハナワラビ、オオハナワラビ、アイフユノハナワラビなどが見られました。

クルマシダ
Fig.9 クルマシダ (兵庫県阪神地方 2015.10/11)
観察会が終わった後、クルマシダ自生地に案内して頂きました。
兵庫県内では超稀少種で、初めて見る眼ではチャセンシダ科にはとても見えませんでした。
滑りやすい斜面の岩場に数個体が着生しているのみでした。

コウザキシダ
Fig.10 コウザキシダ (兵庫県阪神地方 2015.10/11)
これも滅多にお目にかかれない稀少種。
スギが生長して日当たりが悪くなりつつある植林地の、ちょっとした岩場にかろうじて小さな1個体のみが生育していました。

ヒメムカゴシダのムカゴ
Fig.11 成長しつつあるヒメムカゴシダのムカゴ (兵庫県 2015.10/20)
前回の保全調査の際にほとんどソーラスを付けていなかったので、そろそろ付いている頃かと自生地を訪ねました。前回見られたムカゴはかなり成長して新葉を展開しつつありました。
ソーラスの付いている葉もかなり増え、それらの葉軸にはムカゴが全く生じていませんでした。
どうやらここでは初夏に展開した大きめの葉にはムカゴを付け、夏の終わりから展開する秋葉にソーラスを付けているようです。

フユノハナワラビsp.
Fig.12 ハナワラビ属の不明種 (兵庫県丹波地方 2015.10/20)
栄養葉の形態からエゾフユノハナワラビが絡んでいる可能性がある個体で、周辺にも数個体見られます。11/14に再訪しましたがすでに胞子飛散後で、他のハナワラビ類よりも胞子飛散時期が少し早いようです。

イヌガンソク
Fig.13 胞子葉を展開しつつあるイヌガンソク (兵庫県但馬地方 2015.10/30)
但馬の植林地ではイヌガンソクの大きな葉の間から低い胞子葉が展開し始めていました。
関連ページ 関西の花/シダ・イヌガンソク

オオクジャクシダ
Fig.14 群生するオオクジャクシダ (兵庫県但馬地方 2015.10/30)
植林地内の多湿な沢沿いに数十個体が群生していました。
シカの食害がそこそこ見られる場所で、イヌワラビ類などの食害は目立ちましたが、まだオオクジャクシダにまでは被害が及んでいないようです。集団内にイワヘゴが少数混じっていたのでキヨズミオオクジャクを探してみましたが見当たりませんでした。
関連ページ 関西の花/シダ・オオクジャクシダ

オシャグジデンダの新葉
Fig.15 新葉を展開したオシャグジデンダ (兵庫県但馬地方 2015.10/30)
但馬の落葉広葉樹林の大木の樹幹にはオシャグジデンダがよく見られます。
冬緑性シダなのでこの時期はみずみずしい葉を広げています。
関連ページ 関西の花/シダ・オシャグジデンダ

イワオモダカ
Fig.16 イワオモダカ (兵庫県但馬地方 2015.10/30)
コンデジのズームを使って、なんとか至近距離で撮影できる個体が着生していました。
トチノキの大木に着生しており、はるか上方には大きな個体が3つほど付いています。
同じ樹にはオシャグジデンダやミヤマノキシノブも見られました。

ムキタケ
Fig.17 ムキタケ (兵庫県但馬地方 2015.10/30)
10月は極端に降雨が少なく、期待していたキノコ類をほとんど見かけることがありませんでした。
見かけるものは枯れ木に発生するムキタケとヌメリスギタケモドキだけで、ヌメリスギタケモドキはすでにキノコバエにボロボロにされており、収穫できたのはムキタケのみでした。

アカハバヒロキノコムシとキノコバエの仲間
Fig.18 アカハバヒロキノコムシとキノコバエの仲間 (兵庫県但馬地方 2015.10/30)
アカハバヒロキノコムシはキノコムシ類では比較的ふつうな種で見かける機会の多いものです。
虫に喰われてボロボロになりかけのヌメリスギタケモドキに着いていました。

ヤシャゼンマイとオオバヤシャゼンマイ
Fig.19 ヤシャゼンマイとオオバヤシャゼンマイ (兵庫県阪神地方 2015.11/1)
阪神地方のヤシャゼンマイの既知の自生地を訪ねてみました。
すると、そこにあったのはほとんどがヤシャゼンマイとゼンマイの雑種であるオオバヤシャゼンマイで、純粋な成熟したヤシャゼンマイは3個体ほどでした。
画像左上の羽片の細いものがヤシャゼンマイ、羽片の幅の広いものはオオバヤシャゼンマイです。
秋葉を出している大型個体のみによる確認ですが、それにしては個体数が少ないように思います。
一方、オオバヤシャゼンマイのほうは胞子で殖えているとしか思えない状況で、胞子を形成しているかどうか確認のしどころです。

ホソバオオハナワラビ(仮称)
Fig.20 ホソバオオハナワラビ(仮称) (兵庫県阪神地方 2015.11/10)
今年も林に囲まれて日陰地となっている休耕田に、巨大なホソバ・タイプのオオハナワラビが数個体見られました。オオハナワラビには3つのタイプが見られ、これら多形性を見せるオオハナワラビを分類上どのように考えるか難しいものがありますが、見ている分には楽しいものです。

シモツケヌリトラノオ
Fig.21 シモツケヌリトラノオ (兵庫県丹波地方 2015.11/14)
この日はシダの会の観察会を案内させて頂きました。
雨が降ったり止んだりのあいにくの天候で、ほとんどよい画像が撮れませんでしたが比較的マシなものを何点か。シモツケヌリトラノオは日当たり良い岩場に生育しているため、コンデジでも難のない画像が取れました。葉が立ち上がって無性芽を付けないのが特徴で、乾燥のためか葉が黄化しています。
周辺の岩上にはカミガモシダも沢山見られ、両種の種間雑種と推定されるニセヌリトラノオも群生しています。
関連ページ 関西の花/シダ・シモツケヌリトラノオ

ヌカイタチシダマガイ
Fig.22 ヌカイタチシダマガイ (兵庫県丹波地方 2015.11/14)
全国的に稀少なベニシダの仲間で、兵庫県内では今のところここでしか見たことがありません。
雨で濡れているため光って見えますが、葉面には光沢がないところがヌカイタチシダモドキと違うところ。鱗片の色もヌカイタチシダモドキは黒褐色~暗褐色ですが、こちらのほうは明褐色となります。
周囲には先のシモツケヌリトラノオ、カミガモシダ、ニセヌリトラノオ、小型のアツギノヌカイタチシダマガイ、シノブカグマ、オオマルバベニシダ、シシランなどが見られます。
関連ページ 関西の花/シダ・ヌカイタチシダマガイ

キノクニベニシダ
Fig.23 キノクニベニシダ (兵庫県丹波地方 2015.11/14)
ベニシダ、トウゴクシダ、ヌカイタチシダモドキの性質を併せ持つもので、要検討とされている分類群です。羽片は中軸と直交して立体的な階段状となり、初夏の若い葉は中軸が赤味を帯びます。
関連ページ 関西の花/シダ・キノクニベニシダ

ハコネシケチシダ
Fig.24 ハコネシケチシダ (兵庫県丹波地方 2015.11/14)
キヨタキシダの群生かと、あまり気に留めていなかったものが、なんとハコネシケチシダでした。
よく考えてみれば、キヨタキシダが面的に広がって群生するなんてことはありえませんでした。
キヨタキシダの新芽は美味しいので、来年の春に食べてみて初めてオカシイことに気付いていたことでしょう。食い意地が優先して何を見ていたのかと、我ながら浅ましく思った次第でした。

ハコネシダ
Fig.25 ハコネシダ (三重県北西部 2015.11/16)
この日は野暮用ついでに三重の西端に足を伸ばしました。
兵庫県では珍しい種もこちらでは普通種というものが短時間で見れました。
道中の道沿いの岩場ではハコネシダが沢山みられました。
関連ページ 関西の花/シダ・ハコネシダ

クジャクシダの群生
Fig.26 クジャクシダ (三重県北西部 2015.11/16)
これも道路沿いの法面に群生しているもので、周辺の湿度の高さが窺えます。
関連ページ 関西の花/シダ・クジャクシダ

ヒメクラマゴケ
Fig.27 ヒメクラマゴケ (三重県北西部 2015.11/16)
道路沿いの崖ではヒメクラマゴケが典型的な生態で生育していました。
周辺にはフジシダ、ヌリトラノオ、コウヤコケシノブ、ホソバコケシノブなども着生していました。

ヒメクラマゴケの大胞子
Fig.28 ヒメクラマゴケの大胞子 (三重県北西部 2015.11/16)
採集した標本は小胞子は全て飛散してしまってありませんでしたが、大胞子はまだかなり残っていたので観察してみました。大きさは260μ(0.26mm)前後で、球状の4面体で3稜の分裂分岐点が明瞭、この部分を内側にして大胞子嚢内に4個(ときに3個)の大胞子が見られました。
大胞子の表面にはしわのような細かい模様があるようですが、そこまでは画像で再現できませんでした。100倍での撮影でしたが、1段階落とした80倍のほうが再現できたかもしれません。

コンテリクラマゴケ
Fig.29 コンテリクラマゴケ (三重県北西部 2015.11/16)
農道脇に群生していた外来種で、兵庫県でも時々こういった場所がありますね。

ヘラシダ
Fig.30 ヘラシダ (三重県北西部 2015.11/16)
ヘラシダも出現率が高いようで、川筋や湿った土崖など複数箇所で生育していました。
関連ページ 関西の花/シダ・ヘラシダ

コバノカナワラビ
Fig.31 コバノカナワラビ (三重県北西部 2015.11/16)
兵庫県内でもあるところに行けば沢山生えていますが、ここではどこに行っても見られます。
なかなか本種だけを見に行く機会もなく、ここで堪能できました。

クリハラン
Fig.32 クリハラン (三重県北西部 2015.11/16)
社寺境内に流れる小川の石垣に生育していました。
これも兵庫県内ではやや中途半端な種で、あえて見に行くような気にはならず、ここで出会えてラッキーでした。

マツザカシダ
Fig.33 マツザカシダ (三重県北西部 2015.11/16)
これも社寺林内で見たものですが、残念ながら胞子葉を出しているものはありませんでした。
近くに点々と見られるウラボシノコギリシダもソーラスを付けているものがなく、シカによる食害があるようです。一度、三重や和歌山のシダもゆっくり見て廻りたいものです。

モトマチハナワラビ
Fig.34 モトマチハナワラビ (神戸市 2015.11/20)
今のところ神戸市内で1個体のみ確認できているモトマチハナワラビで、今年も健在でした。
オオハナワラビの自生地自体は沢山あるので、まだこれから自生地は見つかるはずだと考えています。
関連ページ 関西の花/シダ・モトマチハナワラビ

アカフユノハナワラビ
Fig.35 アカフユノハナワラビ(雑種) (神戸市 2015.11/20)
アカハナワラビとフユノハナワラビの推定種間雑種とされているものです。
寒さが増すと紅変しますが、11月は暖かい日が続いたためか紅変する気配がまだ見られません。
ここでは紅変が見られない個体も混じっており、複雑に交雑している可能性もあります。
関連ページ 関西の花/シダ・アカフユノハナワラビ(雑種)

様々なハナワラビの交雑個体
Fig.36 浸透交雑を繰り返していると見られるハナワラビ類 (神戸市 2015.11/20)
クリ園の林床に生育している集団で、一つとして同じ顔のないハナワラビ達が見られる場所です。
画像にはアイフユらしきもの、アカフユらしきもの、モトマチハナワラビとフユノハナワラビの混生地に見られるようなものなどが入り混じって生育しています。
関連ブログ・ページ 冬緑~常緑性ハナワラビの種間雑種

トガリバイヌワラビ
Fig.37 トガリバイヌワラビ (兵庫県丹波地方 2015.11/20)
これまでシカの食害に遭ったソーラスをつけないような小型個体しか見つけれなかったのですが、ここは数年前にシカ避け柵を設置してから復活したようです。
まだ小さな葉でしたが、裏面には全面にソーラスが付いていました。夏緑性シダはそろそろ枯れる頃で、この個体も中軸がもろくなって、葉身上部の軸が折れていました。

タニイヌワラビ
Fig.38 タニイヌワラビ (兵庫県丹波地方 2015.11/20)
当地では比較的ふつうな常緑のイヌワラビの仲間ですが、羽片・小羽片ともに形がシャープでお気に入りのシダです。近くに先のトガリバイヌワラビやホソバイヌワラビがあるので、雑種ハツキイヌワラビがないか探しましたが、そう易々とは見つかりませんね。
関連ページ 関西の花/シダ・タニイヌワラビ

category: シダ

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